なぜ反日デモを抑制できなかったか1
投稿者: sky_yamato2143 投稿日時: 2005/05/24 18:00 投稿番号: [39343 / 95793]
http://www.21ppi.org/
胡・温政権の手足を縛る 新たな党内の利害集団
21世紀政策研究所
理事長 田中 直毅
海南省のボアオの会議で中国リスクの実態を垣間見た。
中国共産党のナンバー4の賈慶林の演説後、質問者は中国の不動産価格の推移を尋ねた。
答えは中国の長期的経済発展のゆえに、不動産の値上がりは続くというものだった。
この4月23日土曜日は、上海での反日デモがミニ暴動となってちょうど1週間後だった。
私は昨年に続いてボアオ会議は2度目だが、前回の胡錦濤総書記への質問も事前に用意されたものと思料された。
江沢民前総書記に極めて近いといわれる賈慶林への質問も偶然出たとは考えられない。
なぜ不動産価格なのか。
なぜ値崩れのおそれを否定するのか。
昨年から始まった経済調整という課題への言及はなぜないのか、疑問は多い。
歴史上初めての「利害調整」
4月9日の北京における反日デモと4月16日の上海でのデモは背景がまったく異なるようだ。
上海は中国の中で対外的に最も開かれた都市であり、また海外からの投資の持続は当然視される。
反日デモの一部とはいえ暴徒化は、胡錦濤政権が望むところではなかったはずだ。
なぜ事前の抑制は不可能だったのか。
中国の内政における胡錦濤総書記の権威の確立は、昨年秋に共産党軍事委員会主席の地位を江沢民から奪ったときとされる。
しかし前総書記の影響力が上海を中心として色濃く残っていることは人脈から見ても当然考えられる。
2002年秋に総書記に就任して以降、胡錦濤がバランスのとれた開発を目指していることは明らかだ。
上海の経済的突出に対しては、内陸開発の重要性を対置するという姿勢をとった。
決定的となったのは03年夏以降の経済過熱だ。電力、鉄鋼、アルミなどの不足が相次ぎ、経済調整の開始は不可避となった。
このとき以来、資源配分の重点の変更では収まらず、明瞭な抑制措置が必要となったのである。
このことは中国内政における諸利害の調整という本格的な政治課題の社会的顕在化であった。
地主階級、国民党を相手とした政治闘争に利害調整は不要であった。
「労農兵のために」というスローガンを掲げた文革時代も奪権であって利害調整という課題ではなかった。
「先富論」を唱えた改革開放のときも、先乗り競争は生じたが、諸利害の対立の解きほぐしが政治課題とは受け止められてはいなかった。
しかし中国経済の急成長の中で、諸利害と表示するほかはない多様な利害が国内的に発生したのである。
中国共産党の党幹部の腐敗問題は周知の事実だ。
経済活動の活発化の中でカネをつくるとなれば、値上がり益を追及するというのがこの手の人物たちの通常の方法となるだろう。
高度成長期の日本の自民党の一部の幹部が土地取引きに絡み、インサイダー情報をネタに腐敗行為を積み重ねたように、中国共産党幹部もまた同じ構図を描き出している可能性が高い。
この場合、不動産投機を図る業者との何らかの結託が特徴だ。
業者は目いっぱいバランスシートを膨らませ、借入金は肥大化する。
経済調整策を本格化させる過程では、貸出金利の一層の引き上げや土地管理の強化が打ち出されるものと思われる。
すでに3月末には国務院常務会議で「国務院2005年活動要点」が可決された。
これは不動産市場の制御が主眼であったと伝えられる。
バランスシートを膨張させた業者やその周辺分子が賈慶林との質疑を通じて、経済調整の本格実施に異議を唱えた可能性はないのか。
売り抜けを図るまで不動産価格の高値持続の期待を振りまく意図はなかったのか。
胡錦濤、温家宝の主導する経済調整策に対して異なる利害を持つ勢力が党内において別動隊と化する可能性はないのか。
4月16日の上海暴動のあと、胡錦濤政権は間違いなく反日デモの抑制に向かった。
5.4運動の記念日においても完全にデモを押さえ込んだ。
そして5月7日の日中韓3国外相会談では日中韓FTA協議も中国側から持ち出した。
「日貨排斥」とFTAとでは方向がまるで逆であり、中国側の真意を示すことに意味があったといえよう。
胡・温政権の手足を縛る 新たな党内の利害集団
21世紀政策研究所
理事長 田中 直毅
海南省のボアオの会議で中国リスクの実態を垣間見た。
中国共産党のナンバー4の賈慶林の演説後、質問者は中国の不動産価格の推移を尋ねた。
答えは中国の長期的経済発展のゆえに、不動産の値上がりは続くというものだった。
この4月23日土曜日は、上海での反日デモがミニ暴動となってちょうど1週間後だった。
私は昨年に続いてボアオ会議は2度目だが、前回の胡錦濤総書記への質問も事前に用意されたものと思料された。
江沢民前総書記に極めて近いといわれる賈慶林への質問も偶然出たとは考えられない。
なぜ不動産価格なのか。
なぜ値崩れのおそれを否定するのか。
昨年から始まった経済調整という課題への言及はなぜないのか、疑問は多い。
歴史上初めての「利害調整」
4月9日の北京における反日デモと4月16日の上海でのデモは背景がまったく異なるようだ。
上海は中国の中で対外的に最も開かれた都市であり、また海外からの投資の持続は当然視される。
反日デモの一部とはいえ暴徒化は、胡錦濤政権が望むところではなかったはずだ。
なぜ事前の抑制は不可能だったのか。
中国の内政における胡錦濤総書記の権威の確立は、昨年秋に共産党軍事委員会主席の地位を江沢民から奪ったときとされる。
しかし前総書記の影響力が上海を中心として色濃く残っていることは人脈から見ても当然考えられる。
2002年秋に総書記に就任して以降、胡錦濤がバランスのとれた開発を目指していることは明らかだ。
上海の経済的突出に対しては、内陸開発の重要性を対置するという姿勢をとった。
決定的となったのは03年夏以降の経済過熱だ。電力、鉄鋼、アルミなどの不足が相次ぎ、経済調整の開始は不可避となった。
このとき以来、資源配分の重点の変更では収まらず、明瞭な抑制措置が必要となったのである。
このことは中国内政における諸利害の調整という本格的な政治課題の社会的顕在化であった。
地主階級、国民党を相手とした政治闘争に利害調整は不要であった。
「労農兵のために」というスローガンを掲げた文革時代も奪権であって利害調整という課題ではなかった。
「先富論」を唱えた改革開放のときも、先乗り競争は生じたが、諸利害の対立の解きほぐしが政治課題とは受け止められてはいなかった。
しかし中国経済の急成長の中で、諸利害と表示するほかはない多様な利害が国内的に発生したのである。
中国共産党の党幹部の腐敗問題は周知の事実だ。
経済活動の活発化の中でカネをつくるとなれば、値上がり益を追及するというのがこの手の人物たちの通常の方法となるだろう。
高度成長期の日本の自民党の一部の幹部が土地取引きに絡み、インサイダー情報をネタに腐敗行為を積み重ねたように、中国共産党幹部もまた同じ構図を描き出している可能性が高い。
この場合、不動産投機を図る業者との何らかの結託が特徴だ。
業者は目いっぱいバランスシートを膨らませ、借入金は肥大化する。
経済調整策を本格化させる過程では、貸出金利の一層の引き上げや土地管理の強化が打ち出されるものと思われる。
すでに3月末には国務院常務会議で「国務院2005年活動要点」が可決された。
これは不動産市場の制御が主眼であったと伝えられる。
バランスシートを膨張させた業者やその周辺分子が賈慶林との質疑を通じて、経済調整の本格実施に異議を唱えた可能性はないのか。
売り抜けを図るまで不動産価格の高値持続の期待を振りまく意図はなかったのか。
胡錦濤、温家宝の主導する経済調整策に対して異なる利害を持つ勢力が党内において別動隊と化する可能性はないのか。
4月16日の上海暴動のあと、胡錦濤政権は間違いなく反日デモの抑制に向かった。
5.4運動の記念日においても完全にデモを押さえ込んだ。
そして5月7日の日中韓3国外相会談では日中韓FTA協議も中国側から持ち出した。
「日貨排斥」とFTAとでは方向がまるで逆であり、中国側の真意を示すことに意味があったといえよう。
これは メッセージ 1 (nono7370 さん)への返信です.
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