中国の反日デモ

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「やせ我慢」で原則貫け

投稿者: potteri_kawaii 投稿日時: 2005/05/09 18:57 投稿番号: [32211 / 95793]
【正論】慶応大学総合政策学部長・小島朋之   対中政策は「やせ我慢」で原則貫け 長期的安定関係の構築こそ重要

≪破壊行為問わず有効なし≫

  原理・原則を貫いて目先の利益を求めない「やせ我慢」、これがなによりもいま、日本の対中政策に求められている。四月初めから三週間にわたって中国各地で頻発した反日デモ騒ぎに対する日本政府の対応をみるとき、そう思わざるをえない。

  日本政府が、「我慢」してこなかったわけではない。北京の日本大使館や上海の総領事館がデモ隊の投石などで被害を受け、中国政府に対して謝罪を要求した。しかし、中国側は実際には損害賠償や責任者逮捕を進めながらも公式の謝罪は拒否し、反日デモのような事態をもたらした責任は中国にはなく、日本側の歴史問題への不誠実な対応にあると主張してきた。

  小泉総理は四月二十三日にインドネシアで胡錦濤国家主席と会談した際に、中国側のかたくなな姿勢を前に、謝罪要求への言及を「我慢」したのである。

  「我慢」は当面の事態の鎮静化を優先したためである。小泉総理は会談を前に、日中「友好こそが両国にとって最も大事だとの観点から会談を進めたい」と述べていた。「友好」が「大事」であることはその通りであるが、「友好」を踏みにじる破壊行為を不問に付して、互いの国益を尊重した「友好」関係はありうるのであろうか。こうした「我慢」は、原理・原則を貫く「やせ我慢」ではない。

  いまは国際世論は、破壊行為を黙認し国民の反日感情をあおった中国側を厳しく批判し、たとえば米紙『ワシントン・ポスト』(四月二十五日)は社説で中国政府による対日謝罪さえ求めている。しかし、日本側が謝罪要求を「我慢」したことに重ねて、中国側が主張してきた六十年以上前の「歴史問題」に「心からのおわび」を表明し、中国側が繰り返し声高に日本側による「心からのおわび」を強調するとき、国際世論は今回の反日デモを含めて“日本に責任あり”に傾きかねない。

  華人系のシンガポール以外でこうした対日批判がなかった東南アジアでも、マレーシアの国会議員から過去の侵略に対する「謝罪」を日本に要求する声がではじめている。

≪謝罪の次には行動求める≫

  もっと深刻な「我慢」は、小泉総理がインドネシアでの首脳会談で胡錦濤国家主席による「五点主張」を受け入れたことにみられる。

  「五点主張」の核心は、一つが「歴史を鑑として、未来に目を向ける」ことであり、日本側が「歴史を正しく認識して対処し、先の侵略戦争に対して表明した反省を行動に移す」ことである。いま一つは「台湾問題を正しく処理する」ことであり、「一つの中国政策を堅持し、“台独(台湾独立)”を支持しないとの日本側の約束を実際行動で表現する」ことである(『新華網』四月二十四日)。

  中国側は反日デモ直前の三月十四日に、温家宝総理が関係改善に向けて首脳の相互訪問の再開を含めて、具体的な提案を示していた。「五点主張」はそれとほぼ同じであるが、首脳の相互訪問が消えた以外にも、決定的に異なる部分があった。それが、実際の「行動」を日本側に求めたところである。

  国内の反日感情と政権内部の対日強硬派に向けて、胡錦濤主席はこれでまったく対日譲歩をしなかったと釈明することができる。胡主席は笑顔を見せずに小泉総理と握手し、「議論はしない」とはいいながらも、小泉総理の靖国神社参拝について「適切な処理」を要求した。会談直後には中国首脳としては異例の内外記者会見を開き、中国側の「五点主張」に小泉総理が「完全な同意」を表明したと語るのである。

≪一時的関係停滞も覚悟で≫

  本当に「完全な同意」を表明したとすれば、「心からのおわび」表明だけではもはや日中関係は好転しない。中国側からは「行動」の有無が、「健全で安定的な関係の発展」の前提条件になる。総理の靖国神社参拝の取りやめ、李登輝・前台湾総統による訪日の拒否や「反国家分裂法」の支持などの「行動」をとるつもりなのであろうか。目先の事態鎮静化を優先した「我慢」が、「行動」のハードルによって日中関係を複雑かつ深刻化させかねない。

  日中協力は両国のみならず、協力から統合への潮流が本格化する東アジア地域にとっても不可欠である。しかし、今回の事態に対する中国側の責任を問い、中国側も同意したといわれる共同研究を通じた歴史事実の確認作業を進めるべきである。長期的な「健全で安定的な関係の発展」を目指すならば、一時的な関係の停滞を覚悟する「やせ我慢」がいまこそ求められる。(こじま   ともゆき)

http://www.sankei.co.jp/news/seiron.htm
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