捕鯨とクジラ保護

Yahoo! Japan 掲示板トピックビューアー

[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

ナチスと動物 読売新聞書評 

投稿者: sanba_3_sanba 投稿日時: 2009/01/08 17:58 投稿番号: [49532 / 63339]
ナチスと動物 ボリア・サックス著

  ナチスについて調べていると、奇妙な事実に突き当たることがある。彼らは大量殺人を行う傍らで、動物保護法を制定して生体解剖を禁止したり、自然保護法を制定して過度に残酷な狩猟行為を規制したりした。そこには動物の苦痛への配慮と、人間への冷淡さが同居している。犬が可愛がられ、狼(おおかみ)は自然の力の根源的野生を象徴するものとして、ほとんど崇拝の対象になった。それは農村や森林への崇拝と互いに支え合っていた。その一方で豚や猿への嫌悪や軽蔑(けいべつ)が表明される。そして見逃せないのは、豚の乳を吸うユダヤ人の絵が流布したり、動物園の檻(おり)のなかの猿と、それを見るユダヤ人の顔がそっくりに描かれた絵があったという事実だ。
  こうして自然がもつある局面への崇拝は、他の局面への侮蔑と一体化し、ある人々への礼賛は他の人々への軽蔑と繋(つな)がっていく。そこに、あれほど恐ろしい大量虐殺を静かに支え続けた思想の葉脈が透けて見える。人類史の闇を見据える優れた本だ。関口篤訳。

評者・金森修(東京大学教授) /   読売新聞   2002.07.14
[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

Yahoo! Japan 掲示板 アーカイヴ

[検索ページ] (中東) (東亜) (捕鯨 / 捕鯨詳細)