Re: 鯨の味方: 「太陽と星の下」
投稿者: springsanbo 投稿日時: 2008/10/02 13:26 投稿番号: [43079 / 63339]
鯨や鯨を直接のテーマにしているわけではありませんが、登場人物のS少年が捕鯨について考える記述にかなりスペースを割いています。
「これは鯨の肉だな。そうだ、南極からきた冷凍肉だ。人間とおなじく赤ちゃんをかわいがる哺乳動物の肉なんだ」こう思った瞬間、(中略)そこには残忍な血なまぐさい光景が、ありありと浮かびました(132頁)
どんなかくれ場でも、人間はさぐる。精巧な機械を持っているし、またおそろしい武器を持っている。そう考えると、少年には、人間がひきょうに見えました。そして、自分の力よりほかに、たのむことができない鯨がかわいそうになりました。(133頁)
この作品は昭和25年に発表されています。また未明は明治15年生まれです。明治前半生まれの日本人が、欧米諸国でも反捕鯨の動きが微塵もみられない時代に、このような文を書いていたのは驚きです。ひょっとしたら未明の文章に書かれているような考えこそが、日本人本来の感じ方だったのかもしれません。
これは メッセージ 43078 (springsanbo さん)への返信です.
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