対イラク武力行使

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米軍増派計画について

投稿者: bonno_216 投稿日時: 2006/12/23 06:19 投稿番号: [99288 / 118550]
  最近、イラク駐留米軍の増派計画に関する記事が多いようですが、私はこれを「全面撤退に向けた退路確保の作戦」だと読んでいます。

  戦闘に於いて最も難しいのが「退却」。「今から退却しますよー」と宣言しておいて、おもむろに兵を引いたのでは、オメオメと追撃を許し、膨大な被害を被ります。「引く前に攻勢をとる」のは古今東西、戦略の常というものでしょう。

  14〜5万にもおよぶ兵員の安全な退却は、とてつもなく難事業です。首都と西部に展開する米軍部隊は、唯一の退路である「南」へと引く途中、広大な「非支配地域」を通過しなければなりません。

  そこで、あらかじめ退却の中継基地となる都市(カルバラ、ナジャフ、スイリーヤ、バスラ等)を短期間であれ「完全制圧」しておく必要が生じます。

  現在それらの都市に展開している英軍はアテになりません。英軍の編成や装備は都市攻略に適したものではなく、政治的にも大規模戦闘への参加はブレア政権に対するトドメの一撃となりかねないからです。さらに、サマーワに居た日本軍は既に姿を消していますので、米軍の退路は米軍が自ら切り開かなければなりません。

  かと言って、首都や西部に展開している米戦闘部隊を南に移動させれば、退却の意図がミエミエとなり、移動中に各個撃破されたり、手薄になった守備部隊が袋だたきに遭うでしょう。

  そこで、西北部の米軍は逆にゲリラ掃討作戦を強化し、攻勢を印象つけるとともに、新たに増派した精鋭の戦闘部隊を退路にあたる南部各都市に展開し、中継拠点を確保した上で、すばやく「危険地帯」の部隊を「安全地帯」に引かせる‥という作戦を採るのではないかと思うのです。

  この作戦が成功すれば、米国は「敗戦」の汚名を免れ「任務完了に伴う撤退」というカッコウをつけることができます。

  政治的には、マリキ政権を見殺しにし、クーデターで新たに成立するであろう軍事政権との水面下交渉を通じて、イラク南西部に相当規模の米軍基地建設を認めさせ、それを「飛び領地」という「戦利品」に見立てて体裁を整えようとするでしょう。

  実質的なイラク占領は諦めるしかないとしても、軍事的には依然米軍が圧倒的に有利なのですから、イラクの新軍事政権もこのラインの提案であれば飲むしかありません。

  私は、ワシントンが上記のようなWIN-WINのシナリオを描いているのではないか‥と考えています。大増派強硬論(勝利作戦)や即時撤退論(敗北作戦)は、このデリケートで「機密」が必須となる計略をカムフラージュする世論撹乱と見る事もできるでしょう。

  もっとも、常軌を逸することにかけては他の追随を許さないブッシュ政権のことですから、この分析が「当たっている」という自信は、私もあまりないのですが・・・。
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