経済無策
投稿者: bonno_216 投稿日時: 2006/05/25 09:08 投稿番号: [91857 / 118550]
多くの人は現在のイラク問題を「治安」の問題、もしくはその主因たる「宗派抗争」の問題だと認識していますが、はたして、それは適切でしょうか?
マリキ内閣は、大枠に於いて、国際社会が線引きをした「政治プロセス」に沿って成立しました。政治プロセス自体の正当性に疑問はありますが、おおむね「民主的」手続きによって誕生したことは否定できません。
にも関わらず、マリキ政権は国民の幅広い支持を得ることに成功しませんでした。なぜでしょう?
それは、新政府に「治安維持」能力がないからではなく、政策…特に「経済政策の遂行」能力がないからなのではないか?…と私は見ています。治安を米軍に依存しなければならない原因が、「経済無策」からくる支持の薄さなのであり、もし、大胆な経済復興計画をブチ上げて、国民の幅広い支持を獲得するならば、治安問題は、たちどころに好転するのではないかとも思われます。
イラク国民の多くは、「イラクの富が(米英によって)不当に略奪されている」と感じています。カカシさんたちは「誤解」だと言いますが、もし誤解であるなら、それを解く努力をしなければなりません。
具体的にはCPAが占領統治時に、米国系多国籍企業に与えた「復興事業契約」と、世界中から集められ、現在はペンタゴンが管理している「イラク復興基金」の問題です。
前者は、正式政府発足と同時に「白紙撤回」されるべきであり、後者も正式政府に全額「管理委譲」されるのが筋でしょう。
CPAが強引に進めた、イラク公共事業の民営化(私営化)路線も見直されるべきです。戦争で疲弊した経済を復興させるためには、政府がリーダーシップをとって、高福祉型の統制経済を導入するのが現実的なのです。
たとえば、石油関連施設や交通、通信、電力、水道、住居などの基本的インフラ復興整備事業を、新政府が一括して単独発注権者となり、イラク企業に優先して高額で発注すれば、失業問題を緩和できるし、経済は活気を取り戻します。海外資本参入に上限枠を設け、民族資本と国産企業を保護すれば、多くのカネがイラク国民の隅々まで行き渡り、需要を喚起するでしょう。
その原資には「イラク復興基金」をあて、足りなければ米英をはじめとする、侵略加担国に賠償金を求めれば良いのです。現在、復興事業を委託されている米英系多国籍企業は、その実績をほとんど示せていないにも関わらず、事業代金だけは特別待遇で保証されています。それゆえ、彼らは警備に金をかけてまで事業を推進させるより、「妨害」を口実にサボタージュした方が「得だ」と言う姿勢になっているのです。
イラクの復興需要は膨大で、天文学的規模になります。それを外国資本の「切り取り自由」にしてしまえば、イラクの雇用や内需は前進しませんし、復興実績も上がってきません。なによりも「不当に略奪されている」という悪イメージの発生源となります。そこから、事業妨害の暴力が頻発し、またそれを口実に「やらずボッタクリ」が横行、それが「不当な略奪」イメージの増大につながり・・・という悪循環です。
とりあえず、米軍よりも米英系多国籍企業にイラク復興事業から(一旦)手を引いてもらい、国内企業の育成と保護に全力を挙げるとともに、宗派にかかわらずイラク人の雇用を大幅に拡大するというビジョンを、マリキ政権が示せば、暴力は沈静化に向かい、米軍は「守るべきもの」がなくなって撤退することになるでしょう。
技術を持った海外企業や国際金融資本は、イラクの国民経済が復興し、充分に力をつけてから、様々な分野で技術協力や資本協力の関係を打ち立てていけば良いのです。
上記のようなプランを、ホワイトハウスやバグダッドの米国大使館が容認する可能性は、ほとんどありませんので、これは「絵に描いた餅」もしくは「夢物語」に近いのですが、経済無策(米軍との力関係で「無策」にならざるを得ないのですが…)が「治安悪化」の主要因であるという認識を持つことで、新政権の新たな道筋が見えてこないとも限りません。また、建設的議論に向けた、一種の提案にもなり得ると考え、屈文を投稿させていただきました。
皆様のご意見を拝借できれば幸いに思います。
マリキ内閣は、大枠に於いて、国際社会が線引きをした「政治プロセス」に沿って成立しました。政治プロセス自体の正当性に疑問はありますが、おおむね「民主的」手続きによって誕生したことは否定できません。
にも関わらず、マリキ政権は国民の幅広い支持を得ることに成功しませんでした。なぜでしょう?
それは、新政府に「治安維持」能力がないからではなく、政策…特に「経済政策の遂行」能力がないからなのではないか?…と私は見ています。治安を米軍に依存しなければならない原因が、「経済無策」からくる支持の薄さなのであり、もし、大胆な経済復興計画をブチ上げて、国民の幅広い支持を獲得するならば、治安問題は、たちどころに好転するのではないかとも思われます。
イラク国民の多くは、「イラクの富が(米英によって)不当に略奪されている」と感じています。カカシさんたちは「誤解」だと言いますが、もし誤解であるなら、それを解く努力をしなければなりません。
具体的にはCPAが占領統治時に、米国系多国籍企業に与えた「復興事業契約」と、世界中から集められ、現在はペンタゴンが管理している「イラク復興基金」の問題です。
前者は、正式政府発足と同時に「白紙撤回」されるべきであり、後者も正式政府に全額「管理委譲」されるのが筋でしょう。
CPAが強引に進めた、イラク公共事業の民営化(私営化)路線も見直されるべきです。戦争で疲弊した経済を復興させるためには、政府がリーダーシップをとって、高福祉型の統制経済を導入するのが現実的なのです。
たとえば、石油関連施設や交通、通信、電力、水道、住居などの基本的インフラ復興整備事業を、新政府が一括して単独発注権者となり、イラク企業に優先して高額で発注すれば、失業問題を緩和できるし、経済は活気を取り戻します。海外資本参入に上限枠を設け、民族資本と国産企業を保護すれば、多くのカネがイラク国民の隅々まで行き渡り、需要を喚起するでしょう。
その原資には「イラク復興基金」をあて、足りなければ米英をはじめとする、侵略加担国に賠償金を求めれば良いのです。現在、復興事業を委託されている米英系多国籍企業は、その実績をほとんど示せていないにも関わらず、事業代金だけは特別待遇で保証されています。それゆえ、彼らは警備に金をかけてまで事業を推進させるより、「妨害」を口実にサボタージュした方が「得だ」と言う姿勢になっているのです。
イラクの復興需要は膨大で、天文学的規模になります。それを外国資本の「切り取り自由」にしてしまえば、イラクの雇用や内需は前進しませんし、復興実績も上がってきません。なによりも「不当に略奪されている」という悪イメージの発生源となります。そこから、事業妨害の暴力が頻発し、またそれを口実に「やらずボッタクリ」が横行、それが「不当な略奪」イメージの増大につながり・・・という悪循環です。
とりあえず、米軍よりも米英系多国籍企業にイラク復興事業から(一旦)手を引いてもらい、国内企業の育成と保護に全力を挙げるとともに、宗派にかかわらずイラク人の雇用を大幅に拡大するというビジョンを、マリキ政権が示せば、暴力は沈静化に向かい、米軍は「守るべきもの」がなくなって撤退することになるでしょう。
技術を持った海外企業や国際金融資本は、イラクの国民経済が復興し、充分に力をつけてから、様々な分野で技術協力や資本協力の関係を打ち立てていけば良いのです。
上記のようなプランを、ホワイトハウスやバグダッドの米国大使館が容認する可能性は、ほとんどありませんので、これは「絵に描いた餅」もしくは「夢物語」に近いのですが、経済無策(米軍との力関係で「無策」にならざるを得ないのですが…)が「治安悪化」の主要因であるという認識を持つことで、新政権の新たな道筋が見えてこないとも限りません。また、建設的議論に向けた、一種の提案にもなり得ると考え、屈文を投稿させていただきました。
皆様のご意見を拝借できれば幸いに思います。
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