やきそば
投稿者: from_east_coast_25 投稿日時: 2005/09/10 14:32 投稿番号: [79693 / 118550]
私がタイに行ったときのお話しです。
ある地方都市のホテルに住み込みすることになりました。そのホテルの近くに市場があったので、ある晩、同僚と出かけてみることになった。日が暮れても生暖かい風が吹き、いかにも南国の夜、といった雰囲気でした。
その市場はあまり清潔とはいえず、生臭い臭いに絶えられず私はすぐに出てきてしまったのですが、周辺に無数の屋台が出ていて、市場の魚介類などを料理していました。私たちはそこで夕飯をとることにしました。
プラスチック製の椅子とテーブルに陣取り、皆それぞれ食べたいものとビールを買ってきて乾杯です。私はさすがに生モノは怖かったので、やきそばにすることにしました。
そのやきそばの屋台は、中学生くらいの女の子が店番をしていて、そばで弟らしきガキんちょがチョッカイを出し、邪魔するな、とばかりにお姉さんに怒られていました。^^;
さて、私が屋台の前に立つと、お姉さんはすかさず営業スマイルに切り替わり、
『どこから来たんですか?』
と聞いてきた。私が日本というと、さらに特上の営業スマイルになりました。そして私が、コレとコレと言っていくつか魚介類を指差すと、手際よく焼き始めました。そして出来上がった皿を渡され、
『○○バーツです』
と言われました。私が暗算で日本円に直すと300円くらいだったので、まあこんなもんか、と思い支払いました。と同時に、お返しとばかりに、私もとっておきの営業スマイルをお見舞いしてあげたのです。(私の営業スマイルは社内でも定評がある。^^;)
ところが、事件はこの後おきます。
(つづくっ!)
さて、私たちが談笑しながら食べていると、さっきの女の子がやってきて、何も言わずに私にお金を手渡したのです。さっき払ったお金のほとんどです。そして軽く合掌して、そそくさと帰っていきました。
私は何が起きたのか判らないでいると、同僚のひとり(マレーシア人)が、解説してくれました。
『あなた、いったいいくら払ったの?』
「○○バーツって言われたから...」
『そりゃあ高すぎる。日本人専用のプライスだよ。そのやきそばだったら、せいぜい△△バーツ(約30円)だよ。』
そーなのかと納得しつつも、なら、別に返しにこなくてもよかったのに、なんで彼女は返しにきたんだろう。
『きっと彼女は、あなたが気に入ったのよ...』
私は返されたお金をまじまじと見ながら、照れたような顔をしていると、同僚たちがふざけて、私に向かって合掌し始めました。
その後、毎朝「おはよう」の挨拶代わりに、私にだけは合掌する習慣になりました。^^;
/***********************************/
タイは訪れるたびに変わっていく。
急速に近代化、欧米化がすすむ。しかし、果たしてそれが向かうべき先なんだろうか?彼女のような『お人よし』は、優勝劣敗の世界では生き残れまい。
お金を返しに来たときの彼女は、営業スマイルではなく、真の微笑みでした。微笑みの国の人たちから真の微笑を奪ってまで経済的発展を求めるのか?
私はこのときから資本主義なるものに疑問を持ち始めました。
何が言いたいかというと、今、日本が向かおうとしている小さな政府、レッセ・フェーレは、東洋には適さないんじゃないか、ということです。需要と供給による『市場原理』と、仏教、儒教にある『正直』や『清貧』という教えはあい矛盾する。
じゃあ資本主義がダメなら共産主義か、という短絡ではありません。信長は『楽市楽座』『南蛮文化』『キリスト教』を解禁したけど、家康はそのほとんどに制約をかけました。それで太平の世をつくりました。東洋には東洋の英知があるはずです。帝国主義時代が終わった今、もっと根幹からこの国のかたちというものを論じてもらいたい。
おわり
ある地方都市のホテルに住み込みすることになりました。そのホテルの近くに市場があったので、ある晩、同僚と出かけてみることになった。日が暮れても生暖かい風が吹き、いかにも南国の夜、といった雰囲気でした。
その市場はあまり清潔とはいえず、生臭い臭いに絶えられず私はすぐに出てきてしまったのですが、周辺に無数の屋台が出ていて、市場の魚介類などを料理していました。私たちはそこで夕飯をとることにしました。
プラスチック製の椅子とテーブルに陣取り、皆それぞれ食べたいものとビールを買ってきて乾杯です。私はさすがに生モノは怖かったので、やきそばにすることにしました。
そのやきそばの屋台は、中学生くらいの女の子が店番をしていて、そばで弟らしきガキんちょがチョッカイを出し、邪魔するな、とばかりにお姉さんに怒られていました。^^;
さて、私が屋台の前に立つと、お姉さんはすかさず営業スマイルに切り替わり、
『どこから来たんですか?』
と聞いてきた。私が日本というと、さらに特上の営業スマイルになりました。そして私が、コレとコレと言っていくつか魚介類を指差すと、手際よく焼き始めました。そして出来上がった皿を渡され、
『○○バーツです』
と言われました。私が暗算で日本円に直すと300円くらいだったので、まあこんなもんか、と思い支払いました。と同時に、お返しとばかりに、私もとっておきの営業スマイルをお見舞いしてあげたのです。(私の営業スマイルは社内でも定評がある。^^;)
ところが、事件はこの後おきます。
(つづくっ!)
さて、私たちが談笑しながら食べていると、さっきの女の子がやってきて、何も言わずに私にお金を手渡したのです。さっき払ったお金のほとんどです。そして軽く合掌して、そそくさと帰っていきました。
私は何が起きたのか判らないでいると、同僚のひとり(マレーシア人)が、解説してくれました。
『あなた、いったいいくら払ったの?』
「○○バーツって言われたから...」
『そりゃあ高すぎる。日本人専用のプライスだよ。そのやきそばだったら、せいぜい△△バーツ(約30円)だよ。』
そーなのかと納得しつつも、なら、別に返しにこなくてもよかったのに、なんで彼女は返しにきたんだろう。
『きっと彼女は、あなたが気に入ったのよ...』
私は返されたお金をまじまじと見ながら、照れたような顔をしていると、同僚たちがふざけて、私に向かって合掌し始めました。
その後、毎朝「おはよう」の挨拶代わりに、私にだけは合掌する習慣になりました。^^;
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タイは訪れるたびに変わっていく。
急速に近代化、欧米化がすすむ。しかし、果たしてそれが向かうべき先なんだろうか?彼女のような『お人よし』は、優勝劣敗の世界では生き残れまい。
お金を返しに来たときの彼女は、営業スマイルではなく、真の微笑みでした。微笑みの国の人たちから真の微笑を奪ってまで経済的発展を求めるのか?
私はこのときから資本主義なるものに疑問を持ち始めました。
何が言いたいかというと、今、日本が向かおうとしている小さな政府、レッセ・フェーレは、東洋には適さないんじゃないか、ということです。需要と供給による『市場原理』と、仏教、儒教にある『正直』や『清貧』という教えはあい矛盾する。
じゃあ資本主義がダメなら共産主義か、という短絡ではありません。信長は『楽市楽座』『南蛮文化』『キリスト教』を解禁したけど、家康はそのほとんどに制約をかけました。それで太平の世をつくりました。東洋には東洋の英知があるはずです。帝国主義時代が終わった今、もっと根幹からこの国のかたちというものを論じてもらいたい。
おわり
これは メッセージ 79691 (nemuronosannma さん)への返信です.
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