スピカさん、おひさしぶり〜〜♪
投稿者: bonno_216 投稿日時: 2005/08/15 17:58 投稿番号: [77335 / 118550]
>憲法起草前夜だというのに、こちらの掲示板では全然話題に
>なりませんね。不思議です。
イラク新憲法の草案は、南部三州(〜だったかな…手元に資料がないので、違っていたらすみません)の「自治区設定」問題で紛糾し、収拾の目処は立っていないようです。日本時間で今夜11時から臨時国民議会が開催されるようですが、期日通りの採択は、ほとんど望みがないと言っても良いでしょう。
次の「連載」で触れようと思っていたのですが、「イラク連邦」設立の裏事情は、たしかに日本の「郵政民営化」問題と通じるところがあります。せっかくなので、ここで簡単な解説を載せておきましょう。
12年間におよぶ「経済制裁」、特に「原油の禁輸」は、イラク国民に多くの辛酸を与えましたが、一方で「好影響」もありました。それは、イラク中部の工業生産力が飛躍的に向上したことです。「原油を売って、工業製品を買う」という貿易パターンが崩れたため、工業製品の「自給自足」体制が整ったということです。まったく、人生すべて賽翁が馬…ですね。
もともとイラク中部は原油が出ない土地です。しかし、イラク国内から原油が輸出できない、あるいは量が著しく制限された場合、北部キルクールや南部のルメイラで採掘された石油は、自国で精製され自国で消費されるようになります。その場合、消費地域としてうってつけなのが、人口密集都市バグダッドに近いイラク中部なのです。
こうしてイラク中部は、経済制裁のおかげをもって「イラクの工場」として機能しはじめました。その結果、米英系多国籍企業や国際金融資本にとって不都合なことが起こります。それは、イラク民族資本の台頭とイラク経済の自立です。占領終結後、イラクが統一国家として存続した場合、資源力と工業力が結びついたイラクは、原油の世界に対する配分と価格に関して、強い決定権を持てます。「嫌なら買うな。自分とこで消費するから」って言えちゃうわけです。
イラク民族資本は、国際金融資本のように利子をとりません。そうなると、イラクの産業界は民族資本の投資フィールドとなり、その利益(貿易黒字も含む)は海外に流出しなくなります。原油を売って儲けた金、すなわちオイル・マネーは、大部分がウォール街に還流し、一部は増殖し一部は蒸発するというのが、今までのセオリーであり、米国経済はこの「収奪システム」のおかげで破綻を免れています。それが、統一イラクが、新興工業国として再生すれば、一気に崩壊してしまう可能性もあるのです。
これはイラク一国の問題ではなく、サウジやヨルダンなど、アラブ周辺諸国にも波及します。アラブの富豪たちは、不安定な米国投資市場に懸念を抱き、オイル・マネーの一部引き上げを真剣に検討している最中です。そこに統一イラクが復興すれば、より安全でより投資効率の良い「成長株」として歓迎されることになります。
地理的に有利なイラク産業は、アラブの富豪たちという米英の「お得意さん」を奪い、成長したイラク民族資本は、システム的優位(無利子)を武器に、アラブ周辺国の産業を独占するかも知れません。
米英系多国籍企業、国際金融資本、ウォール街、いずれもが「統一イラク」の再生を望んでいません。そこで、イラクを資源地域と工業地域で分割し、資源地域を「民営化」することで、オイル・マネーの流れを支配し、イラク民族資本の成長を妨害する…というプランが登場します。これが「イラク連邦」です。
資源地域には「原油を買ってやるかわりに、工業製品は米国から輸入し、フローしたオイル・マネーはウォール街に還流させろ」と強要します。工業地域には「石油を売ってやるかわりに、工業製品の輸出で米英企業と競合することのないよう、生産を抑え、産業資金は国際金融資本から調達して利子を払え」と強要します。
イラク人はしたたかで賢明ですから、当然、こうした「裏事情」を熟知しています。ですから、北部や南部は分割に賛成しても「米英の一人勝ち」にならないよう石油利権の確保を要求し、中部は真っ向から分割に反対します。これが結局「衆院で小差可決、参院で大差否決」と同様の政治混乱を招くわけです。
「郵政民営化」問題はトピずれなので、詳しくは触れませんが、外資系保険会社や金融機関および米政府が暗躍している事実は、「イラク連邦」と同様の構図であると見て、おおきな間違いはないでしょう。
>なりませんね。不思議です。
イラク新憲法の草案は、南部三州(〜だったかな…手元に資料がないので、違っていたらすみません)の「自治区設定」問題で紛糾し、収拾の目処は立っていないようです。日本時間で今夜11時から臨時国民議会が開催されるようですが、期日通りの採択は、ほとんど望みがないと言っても良いでしょう。
次の「連載」で触れようと思っていたのですが、「イラク連邦」設立の裏事情は、たしかに日本の「郵政民営化」問題と通じるところがあります。せっかくなので、ここで簡単な解説を載せておきましょう。
12年間におよぶ「経済制裁」、特に「原油の禁輸」は、イラク国民に多くの辛酸を与えましたが、一方で「好影響」もありました。それは、イラク中部の工業生産力が飛躍的に向上したことです。「原油を売って、工業製品を買う」という貿易パターンが崩れたため、工業製品の「自給自足」体制が整ったということです。まったく、人生すべて賽翁が馬…ですね。
もともとイラク中部は原油が出ない土地です。しかし、イラク国内から原油が輸出できない、あるいは量が著しく制限された場合、北部キルクールや南部のルメイラで採掘された石油は、自国で精製され自国で消費されるようになります。その場合、消費地域としてうってつけなのが、人口密集都市バグダッドに近いイラク中部なのです。
こうしてイラク中部は、経済制裁のおかげをもって「イラクの工場」として機能しはじめました。その結果、米英系多国籍企業や国際金融資本にとって不都合なことが起こります。それは、イラク民族資本の台頭とイラク経済の自立です。占領終結後、イラクが統一国家として存続した場合、資源力と工業力が結びついたイラクは、原油の世界に対する配分と価格に関して、強い決定権を持てます。「嫌なら買うな。自分とこで消費するから」って言えちゃうわけです。
イラク民族資本は、国際金融資本のように利子をとりません。そうなると、イラクの産業界は民族資本の投資フィールドとなり、その利益(貿易黒字も含む)は海外に流出しなくなります。原油を売って儲けた金、すなわちオイル・マネーは、大部分がウォール街に還流し、一部は増殖し一部は蒸発するというのが、今までのセオリーであり、米国経済はこの「収奪システム」のおかげで破綻を免れています。それが、統一イラクが、新興工業国として再生すれば、一気に崩壊してしまう可能性もあるのです。
これはイラク一国の問題ではなく、サウジやヨルダンなど、アラブ周辺諸国にも波及します。アラブの富豪たちは、不安定な米国投資市場に懸念を抱き、オイル・マネーの一部引き上げを真剣に検討している最中です。そこに統一イラクが復興すれば、より安全でより投資効率の良い「成長株」として歓迎されることになります。
地理的に有利なイラク産業は、アラブの富豪たちという米英の「お得意さん」を奪い、成長したイラク民族資本は、システム的優位(無利子)を武器に、アラブ周辺国の産業を独占するかも知れません。
米英系多国籍企業、国際金融資本、ウォール街、いずれもが「統一イラク」の再生を望んでいません。そこで、イラクを資源地域と工業地域で分割し、資源地域を「民営化」することで、オイル・マネーの流れを支配し、イラク民族資本の成長を妨害する…というプランが登場します。これが「イラク連邦」です。
資源地域には「原油を買ってやるかわりに、工業製品は米国から輸入し、フローしたオイル・マネーはウォール街に還流させろ」と強要します。工業地域には「石油を売ってやるかわりに、工業製品の輸出で米英企業と競合することのないよう、生産を抑え、産業資金は国際金融資本から調達して利子を払え」と強要します。
イラク人はしたたかで賢明ですから、当然、こうした「裏事情」を熟知しています。ですから、北部や南部は分割に賛成しても「米英の一人勝ち」にならないよう石油利権の確保を要求し、中部は真っ向から分割に反対します。これが結局「衆院で小差可決、参院で大差否決」と同様の政治混乱を招くわけです。
「郵政民営化」問題はトピずれなので、詳しくは触れませんが、外資系保険会社や金融機関および米政府が暗躍している事実は、「イラク連邦」と同様の構図であると見て、おおきな間違いはないでしょう。
これは メッセージ 77235 (spica_022 さん)への返信です.
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