「劣化ウラン弾に替わるもの」について
投稿者: masanoyh 投稿日時: 2004/11/04 22:50 投稿番号: [57196 / 118550]
私が先日「劣化ウラン」について投稿したのは、
私の感覚では、戦争においても劣化ウラン弾は非人道的である、と考えているからです。
私は、武器を現在も今後も必要なものと考えます。
自国の利益を図り、守りながら大規模戦争を避けるためには、戦略的交渉と威圧のみでは不十分で、
国家が自前で戦術的交戦能力を保持する必要があると考えます。(ここでは議論したくない)
それで、「劣化ウラン弾に替わるもの」について述べたい。
(例によって断片的ですが、私は金属材料が専門ですが、
計算間違いなどあったら、指摘していただくとありがたいです。)
日本や欧州のドイツ、スエーデン、スイスなどでは、タングステン(W)合金弾を製造し、配備している。
徹甲弾に使用するタングステン合金の比重は18程度で、ウラン合金18.5程度とさほど変わらない。
成分は主にW(95%程度)、Ni、Feなので、化学毒性も大きくはない。
現に120mm砲の国産タングステン合金弾でも正面からなら圧延鋼板50cmを貫徹できる。
厚さ220mmの装甲板を30度以下の浅い進入角でも貫徹できる。
(貫徹長750mm以上・・・旧西独ラインメタル社のハンドブックなど)
威力およびコストの点で劣化ウラン弾の方が優れている、と言われているが、どうかな?。
弾体の質量がほぼ同じなので、運動エネルギは両者変わらず、大きい。
計算すると、速度1740m/sの芯材4kgの運動エネルギは12MJ(4kg×(1740)^2m^2/s^2)。)
これは戦車に命中した場合、弾体全てが融解して、さらに装甲の鉄をも35kg融解できる(あるいは1.5kgを蒸発させることのできる)莫大なエネルギだ。
タングステン合金でも、戦車装甲をブチ抜けば内部は十分高温になり、中の人や機器は完全に壊滅する。
「U合金弾は焼夷効果が大きい」という人もいが、焼夷効果を示すのは、
標的に当たった後に空中を飛散しながら燃える場合であって、
貫通せず外部に飛び散ると、着弾周囲の人(歩兵)を殺傷する効果が大きくなることはあろう。
しかし、戦車装甲を貫徹している最中にはほとんど空気に触れないんだから酸化しないはず。
4kgの純U、純Wが完全に三酸化したとした場合の熱エネルギは、両者で大差なく、大きい。
(UO3の-⊿H 1220kJ/mol×4kg÷238g/mol=20MJ)
(WO3の-⊿H 843kJ/mol×4kg÷184g/mol=18MJ)
これは運動エネルギより大きいし、またUの方がWより酸化しやすいということに、今ビックリした。
ほぼ完全に酸化するのは着弾後数ヶ月以上要すと思うが、部分的な燃焼でも焼夷効果は大きいようだ。
ただ上述のように、焼夷効果(弾体の燃焼)は、貫徹性能には寄与しないと考えるのが妥当である。
タングステン合金弾は強度もU合金と同程度に大きく(引張強さ100kgf/mm2以上)でき、
延性もある(常温で10%も伸びる)ので、すなわち強靭であるため、
着弾時にベチャっと潰れることもなく、表面で砕け散ることもなく、装甲に貫入していく。
入手できる資料では着弾後のダイナミックな変形の特性の詳細(とても重要であるが)が不明だが、
徹甲弾としては、ウラン合金より必ずしも劣っているとはいえないと思う。
ウランが安いというのは、余った劣化ウラン原料が米国では管理があまり厳しくないために安価に入手でき、
取扱いできるからであって、日欧国内で製造するなら付帯コスト、管理コストがハネ上がる。
タングステン合金弾は、その原料費が高いといわれるが、粉末焼結の後、冷間鍛造や切削加工ができる。
W合金もU合金も、加工費や弾薬全体のコストの方がはるかに高いので、原料費の差などは問題にならない。
以上のように、「劣化ウランに替わるもの」があるにもかかわらず、
劣化ウラン弾の他国での使用することは、ゴミ投棄処分、化学毒性、歩兵殺傷・・・ など
英米の動機の身勝手さが見えて、とても許し難いのです。
私の感覚では、戦争においても劣化ウラン弾は非人道的である、と考えているからです。
私は、武器を現在も今後も必要なものと考えます。
自国の利益を図り、守りながら大規模戦争を避けるためには、戦略的交渉と威圧のみでは不十分で、
国家が自前で戦術的交戦能力を保持する必要があると考えます。(ここでは議論したくない)
それで、「劣化ウラン弾に替わるもの」について述べたい。
(例によって断片的ですが、私は金属材料が専門ですが、
計算間違いなどあったら、指摘していただくとありがたいです。)
日本や欧州のドイツ、スエーデン、スイスなどでは、タングステン(W)合金弾を製造し、配備している。
徹甲弾に使用するタングステン合金の比重は18程度で、ウラン合金18.5程度とさほど変わらない。
成分は主にW(95%程度)、Ni、Feなので、化学毒性も大きくはない。
現に120mm砲の国産タングステン合金弾でも正面からなら圧延鋼板50cmを貫徹できる。
厚さ220mmの装甲板を30度以下の浅い進入角でも貫徹できる。
(貫徹長750mm以上・・・旧西独ラインメタル社のハンドブックなど)
威力およびコストの点で劣化ウラン弾の方が優れている、と言われているが、どうかな?。
弾体の質量がほぼ同じなので、運動エネルギは両者変わらず、大きい。
計算すると、速度1740m/sの芯材4kgの運動エネルギは12MJ(4kg×(1740)^2m^2/s^2)。)
これは戦車に命中した場合、弾体全てが融解して、さらに装甲の鉄をも35kg融解できる(あるいは1.5kgを蒸発させることのできる)莫大なエネルギだ。
タングステン合金でも、戦車装甲をブチ抜けば内部は十分高温になり、中の人や機器は完全に壊滅する。
「U合金弾は焼夷効果が大きい」という人もいが、焼夷効果を示すのは、
標的に当たった後に空中を飛散しながら燃える場合であって、
貫通せず外部に飛び散ると、着弾周囲の人(歩兵)を殺傷する効果が大きくなることはあろう。
しかし、戦車装甲を貫徹している最中にはほとんど空気に触れないんだから酸化しないはず。
4kgの純U、純Wが完全に三酸化したとした場合の熱エネルギは、両者で大差なく、大きい。
(UO3の-⊿H 1220kJ/mol×4kg÷238g/mol=20MJ)
(WO3の-⊿H 843kJ/mol×4kg÷184g/mol=18MJ)
これは運動エネルギより大きいし、またUの方がWより酸化しやすいということに、今ビックリした。
ほぼ完全に酸化するのは着弾後数ヶ月以上要すと思うが、部分的な燃焼でも焼夷効果は大きいようだ。
ただ上述のように、焼夷効果(弾体の燃焼)は、貫徹性能には寄与しないと考えるのが妥当である。
タングステン合金弾は強度もU合金と同程度に大きく(引張強さ100kgf/mm2以上)でき、
延性もある(常温で10%も伸びる)ので、すなわち強靭であるため、
着弾時にベチャっと潰れることもなく、表面で砕け散ることもなく、装甲に貫入していく。
入手できる資料では着弾後のダイナミックな変形の特性の詳細(とても重要であるが)が不明だが、
徹甲弾としては、ウラン合金より必ずしも劣っているとはいえないと思う。
ウランが安いというのは、余った劣化ウラン原料が米国では管理があまり厳しくないために安価に入手でき、
取扱いできるからであって、日欧国内で製造するなら付帯コスト、管理コストがハネ上がる。
タングステン合金弾は、その原料費が高いといわれるが、粉末焼結の後、冷間鍛造や切削加工ができる。
W合金もU合金も、加工費や弾薬全体のコストの方がはるかに高いので、原料費の差などは問題にならない。
以上のように、「劣化ウランに替わるもの」があるにもかかわらず、
劣化ウラン弾の他国での使用することは、ゴミ投棄処分、化学毒性、歩兵殺傷・・・ など
英米の動機の身勝手さが見えて、とても許し難いのです。
これは メッセージ 57131 (take_the_rag_away さん)への返信です.
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