『摂氏911』の波紋
投稿者: battamother 投稿日時: 2004/08/19 21:23 投稿番号: [51336 / 118550]
帰宅したら、新潮社から雑誌『フォーサイト』が届いていた。
中に、一頃このトピでも議論の中心となっていた、『摂氏911』に関する記事が載っていた。8月21日、日本での公開に先駆けて、以下抜粋。
現職のブッシュ大統領が再選に失敗するようなことがあるとすれば、その敗因の一つにドキュメンタリー映画『摂氏911』の公開が上げられるだろう。その反響の大きさは、単に映画としての評価云々を超えて、米国ばかりか他の国、とりわけイラクへ軍隊を送っている米国の同盟国の国内政治を揺さぶることになる。
米国ではこの映画が大統領選にどの程度影響を与えるかについてはいくつかの世論調査が行われている。その結果は、さほど影響はない、というものだった。それはこの映画が『ブッシュ批判』で貫かれていることから、ブッシュ支持者は見に行かず、見るのは『反ブッシュ批判』の人々に限定されるという分析だからだ。今回の選挙はブッシュ支持、不支持ではっきりと世論が分かれており、いわゆる無党派層は少ないと見られている。
米国ではそうかも知れない。しかし、米国以外の国々で、この映画が及ぼす影響の大きさは計り知れないように思える。とりわけ、自衛隊のイラク派遣、多国籍軍参加を『仕方がない』と消極的肯定で受け止めている向きの多い日本では影響が大きいだろう。特に、イラクで死んだ米兵の家族が『どういう目的でこの戦争が行われたのか分からない。息子は何のために命を落としたのか』と嘆く場面は、テロを防ぐことが戦争目的と漠然と信じていた平和な国日本に住む我々を揺さぶる。
ムーア監督自身がワシントンの議会周辺で歩いている議員たちに突然マイクを向けてこう訪ねる場面だ。
『こんにちは、ムーアです。イラク戦争に賛成しているあなた方議員の息子さんたちをイラクへ送ったらどうですか。送りませんか』。
映画は連邦会議で息子をイラクへ送っている議員はたった一人、という事実を明らかにする。うるさ型のムーア氏であることに気づき、顔を引きつらせる議員。無言で立ち去ろうとする議員。
一方的にブッシュ大統領とその側近たちを非難するのではなく、エンターテイメントとしても面白くできている。ユーモアと時に涙を誘うシーンを織り込んでいることが、この映画がそれほど下品にならずにすんでいる理由だ。
映画好きで知られる小泉首相はこの映画を見るかと記者団に聞かれ
『行かない。政治的に偏っている映画は良くないね』と答えた。
米国の政治に大きな影響を与えかねないような映画であれば、日本の政治指導者としては見ておく必要があるはずだ。評判になった映画はほとんど見ているというのが自慢の一つだったのに、行かないとはやばやと宣言したのは、おそらく自分も批判されていると感じているからだろう。
中に、一頃このトピでも議論の中心となっていた、『摂氏911』に関する記事が載っていた。8月21日、日本での公開に先駆けて、以下抜粋。
現職のブッシュ大統領が再選に失敗するようなことがあるとすれば、その敗因の一つにドキュメンタリー映画『摂氏911』の公開が上げられるだろう。その反響の大きさは、単に映画としての評価云々を超えて、米国ばかりか他の国、とりわけイラクへ軍隊を送っている米国の同盟国の国内政治を揺さぶることになる。
米国ではこの映画が大統領選にどの程度影響を与えるかについてはいくつかの世論調査が行われている。その結果は、さほど影響はない、というものだった。それはこの映画が『ブッシュ批判』で貫かれていることから、ブッシュ支持者は見に行かず、見るのは『反ブッシュ批判』の人々に限定されるという分析だからだ。今回の選挙はブッシュ支持、不支持ではっきりと世論が分かれており、いわゆる無党派層は少ないと見られている。
米国ではそうかも知れない。しかし、米国以外の国々で、この映画が及ぼす影響の大きさは計り知れないように思える。とりわけ、自衛隊のイラク派遣、多国籍軍参加を『仕方がない』と消極的肯定で受け止めている向きの多い日本では影響が大きいだろう。特に、イラクで死んだ米兵の家族が『どういう目的でこの戦争が行われたのか分からない。息子は何のために命を落としたのか』と嘆く場面は、テロを防ぐことが戦争目的と漠然と信じていた平和な国日本に住む我々を揺さぶる。
ムーア監督自身がワシントンの議会周辺で歩いている議員たちに突然マイクを向けてこう訪ねる場面だ。
『こんにちは、ムーアです。イラク戦争に賛成しているあなた方議員の息子さんたちをイラクへ送ったらどうですか。送りませんか』。
映画は連邦会議で息子をイラクへ送っている議員はたった一人、という事実を明らかにする。うるさ型のムーア氏であることに気づき、顔を引きつらせる議員。無言で立ち去ろうとする議員。
一方的にブッシュ大統領とその側近たちを非難するのではなく、エンターテイメントとしても面白くできている。ユーモアと時に涙を誘うシーンを織り込んでいることが、この映画がそれほど下品にならずにすんでいる理由だ。
映画好きで知られる小泉首相はこの映画を見るかと記者団に聞かれ
『行かない。政治的に偏っている映画は良くないね』と答えた。
米国の政治に大きな影響を与えかねないような映画であれば、日本の政治指導者としては見ておく必要があるはずだ。評判になった映画はほとんど見ているというのが自慢の一つだったのに、行かないとはやばやと宣言したのは、おそらく自分も批判されていると感じているからだろう。
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/bpa5a4a5ia5afipno9tbbh_1/51336.html