対イラク武力行使

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サウジ企業もイラク撤退を決める背景(下)

投稿者: etranger3_01 投稿日時: 2004/07/15 10:01 投稿番号: [46831 / 118550]
◇   コメント   ◇

フィリピンという国家レベルでなく、ついに企業レベルでも撤退を決めさせることになった。いくら拉致犯の要求に応じるためとはいえ、これからイラク国民によるイラク国家が再建される中で、アラブ企業が撤退するというこの事実は何を意味するのだろうか。これから、イラク再建のために何より国内外の資本投入が必要な時期に、アラブ企業が撤退を決めるということはどういうことなのだろうか。

フィリピンは、2003年9月に有志国連合への参加を決定し、軍の派遣に至った。アメリカの旧保護領で、アメリカとの軍事的結びつきは昔から強かった。1992年にはすべての米軍基地が閉鎖されたが、911以降イスラム教武装過激派組織アブサヤフの活動が活発化したことによって、アメリカの軍事支援はいっそう強化された。また近年一層軍事的緊張の高まる南沙諸島の領有権を巡りマレーシア、中国、台湾、ベトナムなどと睨み合っているため、アメリカの軍事的プレゼンスによるけん制力も必要としている。

フィリピンは自国のテロとの戦いに協力してもらうために、アメリカの「テロとの戦い」に参戦し、イラク戦争でもアメリカを支持する側に回った。しかし隣国インドネシアのバリ島テロ事件があった頃から、フィリピン国内の世論に変化が見られるようになった。米追従姿勢に対する批判の高まりである。

フィリピン国内は毎日のようにアブサヤフによるテロ攻撃に見舞われており、いくら軍事力を強化してもテロを押さえ込めない政府に対するフィリピン国民の苛立ち募るばかりだった。そんな中、アロヨ大統領は貧困層にアピールしてかろうじて二期目の再選を果たした。アロヨ大統領にとって、これ以上国民の不満を増大させる要因は作れない。このような経緯があっての撤退決定だった。大統領の任期は6年あるが、長年の野党との確執により今後断固とした経済改革を推進できるかが課題となっている。野党も反米追従主義で、アロヨ大統領は総合的なアメリカとの関係の見直しを迫られている。

フィリピンは主権国家である。国政が優先される場合、有志国連合のような何の協定もない各国のgood willによってのみ行われている協調行動から離脱するのに何の制約もありはしない。国家が自由に戦争してよいのが現在の国際慣習であるのならば、国家が個々の事情を理由に戦争を離脱するのも自由である。ここに、「国際協調」の名の元に一国が掲げる戦争思想に加担しなければならない道理はない。自由は双方向であり、主権はすべての国家にある。

国家ですらこのように内情でいとも簡単に行動を左右されるのである。イラクの復興支援にどのようなアラブの大儀があれ、その大儀からも離脱しようと一介のアラブ企業が決めるのも無理はないだろう。心配なのは、今後もこのように企業の撤退が続けば、イラクは経済発展の求心力を失い復興努力も停滞しかねないことだ。国際資本が逃げた国の末路は最近の歴史の知るところである。イラクが第二のアフガンにならぬことを祈る。

参考ソース:

情報:米英以外の軍隊派遣国('03年9月)
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=NW&action=m&board=1143582&tid=9qbadda5fa5m4xoa2a1a1bepjsa1a6kddlua 5dca1bca5i&sid=1143582&mid=783

CIA World Fact Book 2004
http://www.odci.gov/cia/publications/factbook/geos/rp.html

フィリピンのアロヨ大統領、断固とした経済改革を約束、04/6/30(ロイター)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040630-00000324-reu-int

∇etranger∇

同文をブログにも加筆・修正のうえ掲載予定
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