対イラク武力行使

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ventureさん

投稿者: silverlining430 投稿日時: 2004/06/04 12:47 投稿番号: [42021 / 118550]
まさかあなたからレスがくるとは思いもよらなかった…。

>>
勝手な解釈ができないようにするにはどのようなルールがあれば言いわけ?
>>

うーん…。非常に根源的なご質問ですね(^^;もし、ventureさんのこの問いに明確な答えが出せる人がいたとしたら、その人は大先生ですね(笑)。僕には、あなたを満足させられるレスができる自信はありませんのでご理解下さい。

問題は、各国が勝手な解釈ができないようなルールを定めたとしても、そのルールを強制できるメカニズムが国際社会にはないということだと思います。

今でも、各国が勝手な判断で独自に他国に軍事的な措置を含むような制裁を課してはいけないというルールはあるんです。そして、そのルールに基づいた手続きも定められてはいるんです。そのルールの原理・原則を明文化したのが国連憲章であり、さらにルールに付随する手続きも憲章第7章のような集団安全保障体制の規定などの形で定められています。まぁ、この国連の集団安全保障体制にも問題が多いのですが、それはひとまず置いときます。

つまり、各国は独自の勝手な解釈をしてはいけなくても、することが「できない」わけではないということであり、「できなく」するには、ルールを他国に守らせることができる強制のメカニズムが必要になります。

が、国際社会にはご存知の通り、中央集権的な政府のようなものはありません。政策の是非を法の下で判断し、その判断を押し付けられる裁判所も存在しません。強力な行政執行権限を持っているはずの安保理は、さまざまな国の利害の押収により機能マヒしがちな政治フォーラム。そんな、ないないづくしの国際社会において、秩序を保つための国際法の本質は、結局のところ任意規範でしかないということなのだと思います。守るか守らないかはあくまで各国の意思しだい。

そんな中、集団的な判断に基づいて行動を起こすことを決めたルールの中での交渉に失敗した米国が、そのルールの手続きの中にとどまり続ける意思を放棄し、独自の解釈による行動に打って出た。そしてその行動は、現在の国際法の下では、極めて違法性の高いものだったということだったのです。

「強制」のシステムがない中で、それでもルールと手続きを守るには、各国がルールを守りたいと思えなければなりません。そのためには、集団的な意思の形成から政策決定に至るまでの基礎となる情報の精度を高める必要があり、その情報の精度を高められる機能を、集団的な意思を形成するフォーラムである国連自身が持っていないといけないとは思います。

1998年にブラヒミ国連事務総長特別顧問が提出したブラヒミ報告の中には、国連独自の諜報機関を確立すべきだとの提言がありました。さすがに、米国や英国などの先進国が持つ諜報能力に勝るような諜報機関を国連が持てるとは思えませんが、少なくとも各国の諜報機関が集めた情報を国連も共有し、脅威についての情報を事前に察知した場合は、その脅威の元となっている主体(国家的/比国家的なものも含め)に対し、事前に対策できるような体制を整え、各国の集団的な意思を形成しやすい環境を整えておくことが重要だろうとは思います。

これをするには、脅威に対し国連が明確なNOを突き付けられなければならず、それは、ある国家に名指しで警告をはっすることも意味するため、国際機関の中立性・公平性の原則から、国連がときには賢明に逸脱することができなければならないと思います。

あまり明確な返答ができなくて申し訳ありませんが、とりあえずこのへんで。
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