米国医療保険の三階層の実態と日本の未来
投稿者: syoumenkyousi 投稿日時: 2004/05/05 13:25 投稿番号: [38836 / 118550]
米国医療保険の三階層の実態と日本の未来
忠米忠犬小泉は何周か遅れでサッチャーやレーガンの行った市場原理主義を追いかける。それはもちろん小泉が“ある層”の代表者だからだ。逆累進課税という金持ち優遇税制をさして貧乏人の反対にあわずに強行できるのは、メディアがばらまく詐欺的手口の文言のためであろう。「平等」を唱えれば金持ちも貧乏人も同額の税金を払えばいいという理屈も成り立つ。それは昔の人頭税と一緒だが、今のメディアの活躍であれば、その税制でさえ成立の可能性もある。次の段階の税制は金持ちも貧乏人も定率の税金を払うというものだ。さて次の「平等」―─定率。10億円の所得の金持ちは15%の税率では1億5000万円“も”はらい、年収100万円の貧乏人は15万円“しか”税金を払わないという理屈が垂れ流され、その定率悪税制も成立の可能性もまた高い。そういえば米国の希望するイラクの未来では、最高税率15%だとか定率税制15%だとか言われているが、いずれにしても金持ちには笑いが止まらない税制だ。
さて医療の話である。
日本の医療保険も3割負担になり、老人の医療費無料などというのは遠い昔の出来事のようだ。その上、市場原理主義のアメリカを真似た医療保険制度を導入の動きもある。
【日本の医療制度改革をめぐる議論の中で,混合診療の解禁など,「医療保険の公の部分を減らし,民の部分を増やすことで米国型の制度にする」ことを主張する向きがあるが,米国をまねて医療保険の分割・階層化をめざすほど愚かなことはない。】という李啓充の意見につきるのだが・・・。
以下参照―─
▼
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2004dir/n2579dir/n2579_02.htm#00
〔連載〕続 アメリカ医療の光と影 第36回
神の委員会(17)
「所得格差に基づく医療配給」
李 啓充 医師/作家(在ボストン)
・・・
米国医療保険の三階層
以下,米国の医療保険制度が「所得格差に基づく配給」で運営されている実態を概観しよう。
ラインハルトは,米国の医療保険制度は,所得格差に基づく三階層システムから成り立っているとしているが,最下層を構成するのは,医療保険を購入したくとも低所得ゆえに購入できない無保険者である。
無保険者が病気になった時に最初に直面するハードルは,「価格に基づく配給」の典型例である。「受診した場合の医療費を払うことができるかどうか。払えそうにないから受診するのを止めようか,それとも,莫大な借金を抱えることを覚悟して受診しようか」という決断を強いられるのである。そして,ひとたび医療施設を受診した後にも,無保険者の医療費を補助するために用意されている公的財源は常に不足しているのが現実なので,必要な医療にアクセスできる保証はどこにもない。
米国の医療保険の第二階層を占めるのは,大多数を構成するミドルクラスであるが,ほとんどは,何らかのマネジドケアに加入している。この階層で消費者がどの保険に加入するかを選択する際にも「価格による配給」に直面することになる。例えば,保険会社が決めたネットワーク外の医療施設を受診した場合に保険給付が認められるかどうかなど,一般に患者の受療行動に対する制約が緩いほど保険料が高い傾向があり,収入に余裕がある人ほど制約の緩やかな保険に加入することが容易となる。
さらに,マネジドケアでは,保険会社が企業の都合で決めたルールに基づいて医療サービスが配給されることは,前回述べたように,米最高裁の判決でも認知された事実である。ここで問題なのは,営利の保険会社が配給制を運用する際の一義的目的がしばしば「コスト削減=利益確保」にあることで,だからこそHMO商法に対する患者の不満がたかまり,前回紹介した「ペグラム対ハードリッチ」のような訴訟が起こされたりするのである。
そして,米国の医療保険制度の最上階層を構成するのは一握りの富裕層である。例えば,大企業の重役は,受療行動に何の制限もない出来高払いの医療保険に加入しているが,超高額の保険料はすべて企業が負担し,自己負担は一切なしとするのが通例となっている。米国が世界に誇る最高の医療レベルを,何の財政的負担も感じずに享受できる唯一の階層である。
忠米忠犬小泉は何周か遅れでサッチャーやレーガンの行った市場原理主義を追いかける。それはもちろん小泉が“ある層”の代表者だからだ。逆累進課税という金持ち優遇税制をさして貧乏人の反対にあわずに強行できるのは、メディアがばらまく詐欺的手口の文言のためであろう。「平等」を唱えれば金持ちも貧乏人も同額の税金を払えばいいという理屈も成り立つ。それは昔の人頭税と一緒だが、今のメディアの活躍であれば、その税制でさえ成立の可能性もある。次の段階の税制は金持ちも貧乏人も定率の税金を払うというものだ。さて次の「平等」―─定率。10億円の所得の金持ちは15%の税率では1億5000万円“も”はらい、年収100万円の貧乏人は15万円“しか”税金を払わないという理屈が垂れ流され、その定率悪税制も成立の可能性もまた高い。そういえば米国の希望するイラクの未来では、最高税率15%だとか定率税制15%だとか言われているが、いずれにしても金持ちには笑いが止まらない税制だ。
さて医療の話である。
日本の医療保険も3割負担になり、老人の医療費無料などというのは遠い昔の出来事のようだ。その上、市場原理主義のアメリカを真似た医療保険制度を導入の動きもある。
【日本の医療制度改革をめぐる議論の中で,混合診療の解禁など,「医療保険の公の部分を減らし,民の部分を増やすことで米国型の制度にする」ことを主張する向きがあるが,米国をまねて医療保険の分割・階層化をめざすほど愚かなことはない。】という李啓充の意見につきるのだが・・・。
以下参照―─
▼
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2004dir/n2579dir/n2579_02.htm#00
〔連載〕続 アメリカ医療の光と影 第36回
神の委員会(17)
「所得格差に基づく医療配給」
李 啓充 医師/作家(在ボストン)
・・・
米国医療保険の三階層
以下,米国の医療保険制度が「所得格差に基づく配給」で運営されている実態を概観しよう。
ラインハルトは,米国の医療保険制度は,所得格差に基づく三階層システムから成り立っているとしているが,最下層を構成するのは,医療保険を購入したくとも低所得ゆえに購入できない無保険者である。
無保険者が病気になった時に最初に直面するハードルは,「価格に基づく配給」の典型例である。「受診した場合の医療費を払うことができるかどうか。払えそうにないから受診するのを止めようか,それとも,莫大な借金を抱えることを覚悟して受診しようか」という決断を強いられるのである。そして,ひとたび医療施設を受診した後にも,無保険者の医療費を補助するために用意されている公的財源は常に不足しているのが現実なので,必要な医療にアクセスできる保証はどこにもない。
米国の医療保険の第二階層を占めるのは,大多数を構成するミドルクラスであるが,ほとんどは,何らかのマネジドケアに加入している。この階層で消費者がどの保険に加入するかを選択する際にも「価格による配給」に直面することになる。例えば,保険会社が決めたネットワーク外の医療施設を受診した場合に保険給付が認められるかどうかなど,一般に患者の受療行動に対する制約が緩いほど保険料が高い傾向があり,収入に余裕がある人ほど制約の緩やかな保険に加入することが容易となる。
さらに,マネジドケアでは,保険会社が企業の都合で決めたルールに基づいて医療サービスが配給されることは,前回述べたように,米最高裁の判決でも認知された事実である。ここで問題なのは,営利の保険会社が配給制を運用する際の一義的目的がしばしば「コスト削減=利益確保」にあることで,だからこそHMO商法に対する患者の不満がたかまり,前回紹介した「ペグラム対ハードリッチ」のような訴訟が起こされたりするのである。
そして,米国の医療保険制度の最上階層を構成するのは一握りの富裕層である。例えば,大企業の重役は,受療行動に何の制限もない出来高払いの医療保険に加入しているが,超高額の保険料はすべて企業が負担し,自己負担は一切なしとするのが通例となっている。米国が世界に誇る最高の医療レベルを,何の財政的負担も感じずに享受できる唯一の階層である。
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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