イラク民間人死亡数データの分析
投稿者: oxnardnokakashi 投稿日時: 2007/08/28 09:46 投稿番号: [109370 / 118550]
先日のAPのイラク死者数倍増(Iraq Body Count Running at Double Pace)という記事をみて、どうも変だなと思った。主流メディアの記事は見出しが非常に不誠実な場合が多いので記事は注意深く読む必要がある。
icasualty.orgnoの資料を元にして調べてみたら、APの言ってることは嘘ではないのだが、分析の仕方がおかしい。
去年の民間人の死亡者数は1月から7月にかけて1月の600人程度から1000人を超える7月までじょじょに増えていった。去年の2月にシーア派のアルアレキサー聖廟の爆破事件以来宗派間争いが激しくなっていたから、死者が増え続けたのは当然だろう。8月になると突然2733人と増えるが、8月はシーア派の巡礼の月で、9月はラマダンの月である。イスラムテロリストが祭日を狙って攻撃を増加させるのは周知のことであるからこの数字もおかしくない。ラマダンが終わった10月から今年の1月まではその数は千数百人とあまり変化はない。だが、アメリカ軍の増派があると発表のあった2月と3月にはそれぞれ2864人と2762人と急増している。これはアメリカ軍の増派に備えてアルカエダが攻撃を増加させたのが原因だ。
しかし新作戦が本格的に始まり出した4月になるとその数は1521人に減り、その後もその低レベルが続いており、今月はシリア国境の250人という犠牲者を出すテロを含めても7月の数よりも減りそうである。
またAPは、今年7月のテロ攻撃の35%が北部で起きており、去年の22%よりも増加しており、8月ではこの割合はもっと増えるだろうと指摘している。これは明らかにアメリカ・イラク軍がバグダッドで激しい掃蕩を行っていることから、テロリストが手薄な北部を狙っているのが理由だ。
イラク市民の犠牲者数から現在行われている新作戦の効果を測ろうというのであれば、新作戦が本格的に始まった今年の4月から一年間さかのぼった数字とその後の数字を比べるべきである。背景の状況を無視して去年と今年という暦上のでの比較などしてみても何の意味もなさない。
これは メッセージ 109354 (oxnardnokakashi さん)への返信です.
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