イラク復興

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イラク復興・・中東経済圏-1

投稿者: asean_peace11 投稿日時: 2004/06/15 19:24 投稿番号: [248 / 1982]
良く、日本等の企業が(紛争終了後の)イラクへ進出して雇用創出を・・
と言った話を聞きますが、ちょっと冷静になって「企業活動(営利活動)」
の観点から見る必要があると思います。

結論からすると、企業はその目的が営利活動である限り
「利益が上がる見込みの無い場所には進出しない」
というのは絶対条件です。

これは企業の絶対条件ですから、果たして外資系企業が紛争終了後のイラクへ
進出する理由があるか否か、が非常に重要な企業側の判断基準になるのは
言うまでもありません。

そしてこれを、イラク側から見た時、外資系の企業がイラクに進出しても良い
と判断する『魅力(理由)』がイラク自身に有るか否か・・をイラク自身も
判断しなくてはならないと思います。

例えば、EUやASEAN諸国連合等がどうして域内関税等を廃止して、
経済ブロック化するか、の一つの理由は単独の国内市場では市場規模に
限界がある為に、ブロック化(経済圏化)することで市場規模を
大きく広げる目的がある訳です。

途上国のASEANの場合はその理由(一国の体力が脆弱=単独市場の規模が小さい
=市場規模を拡大する)に加えてASEANからの域外貿易
(輸出:地政学的な位置関係)のメリットをASEAN諸国が持つことで
外資系企業の進出を容易にする(つまり、ASEANへの外資系企業に対する魅力創出)
の一手段でもある訳です。

では、イラクでは、と言うよりは中東地域諸国の『協力体制(経済圏化)』は、
ASEANのような方向に向かっていると言えるでしょうか?

例えば、同じイスラム教国であってもイランとイラクのように
犬猿の仲みたいな関係下では、果たして自身にとっても又外資系企業にも
有益な経済圏が存在すると判断出来る材料は残念ながら
未成立だと考えられます。
(つまり、企業側からすると危険不安定と言うマイナス要因が利益と言う
プラス要素を上回った地域と考えられるはずです)

こうした状況で、国内に「産油能力」があった為に、
石油は「売れる=金は入ってくる」状況はありましたが
その資金を使って「付加価値材を生み出して、それを自国市場及び他国への
貿易原資として利用する段階」迄には至っていないのが現実ではないかと考えます。

王族や、利権の集中した特権階級には「有り余る金」があって、欧州製高級車や
避暑の為に町一つを貸し切って、デパートも全館貸切で、
滞在1ヶ月間でその町に数十億円を落とすみたいなことはしても、
それは単に「消費しているだけ」で「何かを創造している」訳ではありません。

イラク復興事業に外資系が色気(苦笑)を見せるのは、単に諸外国から
導入される復興資金が目当なだけで(これも企業活動な訳ですから、
善だ悪だと言う議論とは基本的に違うと思いますが)
イラクが将来に渡って経済的な繁栄をするか?という問題とも正直、ズレた話です。

戦後の日本がそうであったように、産業は不安定要素の無い安定した地域でしか
発達も発展もしません。

自国の貴重な原資であるはずの石油収入を単に外国からの輸入で
消費するだけの状態を先進国の責任だとするか、獲得した石油資金を
自ら有効に活用できずに更に中東経済圏を築けない
彼らにも責任があるとするか・・・

新生イラクの将来は、中東地域の安定に対する色々な意味での一つの答えを示す
ことになるのではないか、と期待します。
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