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戦争がもたらす、もう一つの悲劇

投稿者: battamama 投稿日時: 2005/03/24 19:49 投稿番号: [391 / 1657]
フジ子・ヘミングさんは少女の頃、チャロという名の子犬を飼っていた。
チャロは、なぜか夜になると、悲しそうな声で鳴いた。その悲しげな鳴き声を聞くと、彼女はショパンやシューベルトを弾いている指が動かなくなった。
やがて戦争が始まり、動物園の動物は殺され、チョロも連れて行かれた。
フジ子さんは為す術もなく、チャロのことを想い出しては、弟となふたりで泣いていた。
夜、チャロがあんなにも悲しげに鳴いていたのは、自分の運命を予感していたのかも知れないとフジ子さんは思っている。
戦後、ナチスがユダヤ人を強制収容所の送った映画や本を読むたびに、フジ子さんはチャロのことを想い出す。
人間と動物の違いはあるけれど、命は同じ。何かあると辛い目に遭うのは、いつも弱い者だから。

海中での核実験、陸上での爆撃、今も各国で繰り広げられている戦闘行為。
そのような映像や、ニュースを聞く度に、海や陸や空の生き物たちは大丈夫だろうかと案じる。
湾岸戦争時には、全身に黒い油がべっとりついた水鳥の姿が報道された。そして、彼らの多くが死んでいった。
もちろん海中に住む、他の多くの命も巻き添えになったことだろう。
第二次世界大戦前・戦中に、上野動物園にタイからきた「花子」という名の象がいた。
食糧不足で餌が思うように与えられない為、花子は餌を貰うために、空腹で倒れそうな中、曲芸をして見せた。もちろん、そんなことをしたところで、餌を貰えるはずもない。
そして、花子と、その相棒の象達は次々と餓死していった。
人間の無知や、身勝手さに巻き込まれて死んでいく動物達を思うと胸が痛む。
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