イラク難民問題

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zionisatou2さん

投稿者: silverlining430 投稿日時: 2005/05/07 15:50 投稿番号: [1458 / 1657]
お久しぶりです。英国での生活はいかがでしょうか?

英国で総選挙がありましたね。野党との議席数差が減少したとはいえ、労働党が3期連続で勝利するという結果に終わりました。

日本の一部新聞報道で言われているような、英国総選挙による与野党間の議席数差が減少したことの一番の原因を、ブレア政権が対イラク武力行使を支持したからと捉える見方はおかしいですし、選挙結果分析としては間違いですね。

zionisatou2さんもあちらのトピで指摘していますが、労働党も保守党も、党内の一部議員による造反はあったものの、基本的にはイラクへの武力行使を支持していたわけですし、一方で英国の第3党である自由民主党は労働・保守の両党との間の立場の違いを鮮明にするため、イラクへの武力行使は間違いだったという論陣を張るものの支持の獲得に苦戦していましたから。

ブレア政権がイラクへの武力行使を支持したことは、確かに英国内での世論の分裂を招きましたが、対イラク武力行使を支持した陣営は労働・保守の両党であり、イラクへの武力行使に反対の陣営であった自由民主党が、議席を増やしたとはいえ、結局は第3党に止まったわけです。

イラクへの武力行使に賛成の労働・保守の両党と反対の自由民主党という勢力図で見れば、結局支持の陣営の方が議席が圧倒的に多いことになるため、英国での与野党間の議席差減の原因をイラク問題に見出す分析はかなりトンチンカンですし、少なくとも労働・保守の両党間では、イラク問題をめぐる政策に違いはほとんどないわけですしね。

保守党が労働党との明確な差別化を図ろうとした政策の一つが移民政策だったはずですが、これがおそらく、与野党間の議席数差を減少させた要因の一つであったと思われます。

実際、保守党は移民を厳しく管理する公約を発表していましたし、英国の最近の世論調査でも「移民法を徹底強化すべき」と答えた人は67%に上っていましたから。

少なくとも、移民増加に不安を覚える都市部の有権者は保守党の支持に回ったでしょう。

それから、来年中に実施されるといわれているEU憲法批准の是非をめぐる国民投票のことも背景にあり、労働党のみに舵取りをさせたくない英国民の心理が働いたはずです。

そもそもブレアはユーロ推進派。対して英国は伝統的にユーロ懐疑派の人たちの方が多い国なわけですから。英国民を説得するのは非常に困難。

ブレアが辞任を余儀なくさせられる事態が生まれるとしたら、対イラク政策よりもむしろ、EU憲法の批准をめぐる問題の方だと思いますけどね。
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