イラク日本人襲撃事件

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自己責任を問う国家

投稿者: k_hatado 投稿日時: 2004/06/05 07:10 投稿番号: [371 / 1062]
海外(欧州)に留学中の者です。拉致事件の際に「自己責任」ということについて様々な意見が出されたことは、日本の友人知人から聞いて知ってはいましたが、正直なところ何故そのような意見がおおっぴらに、しかも少なからず語られるのか、理解できずにいました。私個人の考えでは、いかなる理由を示されても、どうしても納得できなかったのです。こちらで「なぜ日本人は“自己責任”というように考えるのか?」と何人にも聞かれ、自分なりに説明を考えるのですが、自分にない発想は、たとえ同じ日本人であってもやはりうまく説明できない。そこへ新たな犠牲者が出てしまった、今回世論はどうなっているのかをネットで読んでいて、この掲示板にたどり着きました。
拉致された三名に対する反感の多さに、改めて驚きました。反感を持った方々は、それぞれに「正当な理由」を持っている(と思っている)のでしょう。感情論は、例えば科学的分析のためには避けるべきですが、しかし、人間に感情がある以上、意見を述べる時にまったく無感情というわけにはいかない。そういう意味では、「賞賛」もひとつの「感情論」と言えるでしょう。それでも、やはり「これは言い過ぎではないか…」と思われる感情的意見が、決して少なくない。この場合はむしろ、このような感情論に(どうしても)なってしまうのが、現在の日本人の持つ「何らかの国民性」を示しているのだろう、と考える方がまだわかる。理由は色々あるでしょうが、このような世論が形成され得る土壌が、(歴史的か文化的か、あるいは他の要因か、まだわかりませんが)あるということだけは事実として認めないわけにはいかない。そしてそれは、私が知る限りでは、少なくともこちら(欧州)では「論理的に説明しない限り」容易には理解されない世論です。あの状況であのような「自己責任」を問うという土壌が、こちらには無いからです。
どちらが良い・悪い、正しい・間違っている、ということは簡単には説明できませんし、この場にふさわしいかどうかもわかりません。ただ確実に言えることは、あの状況での「自己責任」という発想が、今回の日本でのようにそこまで“市民権”を得てしまう可能性のある国は、今、日本以外にほとんどない、ということです(いくつか思い当たる国はありますが、いずれにせよ、これ程正当化されるのは稀)。例えば、外国人から見た日本人的発想の不可解さ、日本(人)に対する理解の無さ(勘違いも含めて)については、外国人によって書かれた文献が山のようにあることから見てもわかるように(そして大抵の本が、結局のところ正しい理解に達していない)、本当に日本は摩訶不思議な国と思われているのです。仮に、我々日本人自身が「外人がわからんのなら、わからんままでいい!」と考えるのであれば、それが我々の、世界に対する答えなのであれば、数年後にどのような結果になろうとも何も言うことはありません。でも、本当にそれで良いのですか?
それから「政治の何たるかを知らない」というような意見もありましたが、そうおっしゃる方には逆に、仏革命以降の近代市民社会では、理念的・法律的には国民主権であってその逆ではない、つまり「お上(!)のための国民」では(もう)ない、という大原則が、当然現代民主「政治」にも当てはまる、ということを指摘しておきましょう。ただし(ヒットラーの政権掌握によって歴史的に示されたように)民主的手続きは決して万能ではないことも事実です。この辺りの実態や言葉の定義(民主主義等)、倫理観などについて反論のある方は、まず最低でも、チョムスキー、P・スミス、池澤夏樹、小浜逸郎の著作くらいはご自身で詳しく読んでみてください。反論はその後に伺います。
「自己責任」という発想は、どなたかが指摘していたように政治的な方便として使われた言葉が、マスコミの助けもあってどんどん一人歩きしている感が否めません。しかし、例えば外務省の退避勧告一つを取っても、それを出せば外務省の仕事は終りなわけでもなく、また「勧告」である以上、破って罰則(例えば日本国籍剥奪とか)のある法律なわけでもない。国家権力によって渡航を強制的に禁止したのではない(最終的には行けるのですから)。ではここで言う「自己責任」とは一体何なのか、逆に国民に対する「国家責任」は無いのか、それらへの綿密な合意が無いまま、ただ既知のごとく「自己責任」という言葉を使う。そもそも誰かの責任を名指しで追及するには、常に丁寧なプロセスが必要なのではないですか?「批判」という行為は、それなりの慎重な下地を必要条件とします。(くどいようですが、ネガティブな表現は、書き手のそれ相応の責任を示す必要があるということです。)こういうところでその労力を惜しむ人は、そもそも他人に対して真剣に何かを意見する立場にあるとは思われませんが
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