イラク戦争

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犬のように・・・

投稿者: taisyoudons15 投稿日時: 2004/12/19 18:10 投稿番号: [3953 / 5091]
【戦争報道とアメリカ】柴山哲也   PHP新書刊のなかでベトナム戦争に関わった日本のジャーナリスト、作家の項目があります。本田勝一の「戦場の村」のようにアメリカの猛爆撃にさらされるベトナム民衆の側から、その生活に密着し日常を共にしながらアメリカに抵抗するベトナム民衆の精神的土壌の強さをレポートする手法は今日イラクなどで活躍しているフリージャーナリストたちの原型でしょう。しかし俺が感じ入ったのは、開高健への言及でした。開高はべトナムの戦場の前線まで行きながら、解放軍側に立つのでもなくどっちつかずで態度を決めかね優柔不断で戦場をうろついている。
ベトコンの少年兵士の銃殺についても、黙って見ていることしかできず、当時の
論壇でかなり批判されたとのこと。
以下原文まま
しかし開高は戦場での殺し合いについてこう書いている。
「消しゴムのかけらのような良心にしがみつき、誰ともわからず潔白を証明したがっているのではないか。なぜ今になって良心を明るみに引っ張りだそうとするのだ。あの銃座のなかで私は100メートルかなたの人なら面白半分に殺せそうだと、うずうずして引き金をいじったではないか。引き金をひくなという禁忌の声はなにひとつとしておこらなかったではないか。」『輝ける闇』新潮文庫
彼は人が人を殺す戦場の日常を見て、平和な日本から来た傍観者の自分の寄る辺なさにおののくのである。ものをかく人間としてのアイデンティティが根本から破壊される衝撃に立ちすくむ。声も筆もでない。
「私は自身に形をあたえたい。私はたたかわない。殺さない。助けない。耕さない。運ばない。煽動しない。策略をたてない。誰の味方もしない。ただみるだけだ。わなわなふるえ、眼を輝かせ、犬のように死ぬ」(同上書)
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この本を読んでみたいと強く思った。


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