イラクから招いた七人のお客様⑤
投稿者: seasonal_zone 投稿日時: 2004/11/15 23:22 投稿番号: [2434 / 5091]
サマーワの住民は自衛隊に。
大きな期待寄せている
日本のマスコミはもう少しイラクのサマーワ、ムサンナ県の人たちの立場に立って実情を考えるべきではないのか。ムサンナ県はサウジアラビアの国境まで広がる面積の大きな県であり、チグリス、ユーフラテス川からは相当離れている地域もある。
そこでは、井戸から出る水も塩分を含んでおり塩水なのだ。その土地の人たちは生まれてから死ぬまで塩水を飲み続け、真水とはどんなものかも知らずに死んでいく人が少なくないのだ。
自衛隊派遣に反対という立場から一歩も踏み出すことなく、いまだにその立場を変えようとしないマスコミの人たちに、どうかイラクの人たちの本当の実情を分かってほしい。彼らは自衛隊員でも民間人でもいい、一日でも早い、出来るだけ広範にわたる日本からの支援を必要としているのだ。
現在のイラクは、国土の全域が危険を伴う以上、社員がイラク入りを希望したとしても、日本の民間企業は自社社員をイラクに送りだせないし、外務省も企業マンがイラク入りすることを禁止している。それが現実である以上、いまイラク人を支援できるのは自衛隊員しかいないのだ。
一月から業務支援隊の隊長として活動してきている佐藤隊長は、「夏は水支援、冬には道路支援が大事なんだ」と口癖のように私に語っていた。つまり、夏には水が不足し、汚れた水をイラク人の多くは飲み煮炊きしているのだ。冬は道路がぬかるみ救急車が通れなくなり、助かる病人も助からないのだと語っていた。佐藤隊長は、だから夏は飲み水の支援が必要でありそのための設備が必要なのだと語り、冬に向けては道路補修、道路の新設への支援が必要なのだと言うのだ。また、それにともなって水タンクの増設や、アスファルト工場の建設も必要となるのだ。
佐藤隊長はこうも言った。
「困っている人を助け支援することが自衛隊員の安全確保上最良の方法だよ。田舎を回ってみて分かったんだが、イラクの田舎には私たちが作ったアラビア語のパンフレットが読めない子供たちが沢山いるんだよ。
小さくてもいい、学校を建ててやりたいんだ。もちろん出来たら小さくてもいいから診療所のようなものも建ててやりたいなあ」
この佐藤隊長の言葉にはムサンナ県をくまなく回って得たデータ情報を元にしたものであるだけに説得力がある。
イラクの首都バグダッドはしかるべき時間が経過すれば、いち早く復旧の動きが起ころう。電気も水道も病院も学校もあらゆるものがアメリカ好みのモダンなものにとって代わろう。
しかし、サマーワを始めとするイラクの地方都市そして村落が復旧できるのは何年も先のことであろう。だからこそサマーワ、ムサンナ県の住民は日本の自衛隊に大きな期待を寄せているのだ。
報道を捏造することに奔走する前に、こうした事実をぜひ日本のマスコミの人たちは日本人に伝えてほしい。同時に報道の持つ力を自身が正しく評価し、イラクの人たちのために役立ててほしいものだ。
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ささき・よしあき
一九四七年生まれ。大阪万国博アブダビ政府館副館長、アラブ・データ・センターベイルート駐在代表、在日リビア大使館渉外担当、拓殖大学海外事情研究所教授を経て現職。著書に『誰も書けなかった中東アラブ』『アラブの発想日本の発想』『日本人が知らなかったイスラム教』等。
長い掲載ですみませんでした。この記事が皆様のお役に立つことを願っています。
大きな期待寄せている
日本のマスコミはもう少しイラクのサマーワ、ムサンナ県の人たちの立場に立って実情を考えるべきではないのか。ムサンナ県はサウジアラビアの国境まで広がる面積の大きな県であり、チグリス、ユーフラテス川からは相当離れている地域もある。
そこでは、井戸から出る水も塩分を含んでおり塩水なのだ。その土地の人たちは生まれてから死ぬまで塩水を飲み続け、真水とはどんなものかも知らずに死んでいく人が少なくないのだ。
自衛隊派遣に反対という立場から一歩も踏み出すことなく、いまだにその立場を変えようとしないマスコミの人たちに、どうかイラクの人たちの本当の実情を分かってほしい。彼らは自衛隊員でも民間人でもいい、一日でも早い、出来るだけ広範にわたる日本からの支援を必要としているのだ。
現在のイラクは、国土の全域が危険を伴う以上、社員がイラク入りを希望したとしても、日本の民間企業は自社社員をイラクに送りだせないし、外務省も企業マンがイラク入りすることを禁止している。それが現実である以上、いまイラク人を支援できるのは自衛隊員しかいないのだ。
一月から業務支援隊の隊長として活動してきている佐藤隊長は、「夏は水支援、冬には道路支援が大事なんだ」と口癖のように私に語っていた。つまり、夏には水が不足し、汚れた水をイラク人の多くは飲み煮炊きしているのだ。冬は道路がぬかるみ救急車が通れなくなり、助かる病人も助からないのだと語っていた。佐藤隊長は、だから夏は飲み水の支援が必要でありそのための設備が必要なのだと語り、冬に向けては道路補修、道路の新設への支援が必要なのだと言うのだ。また、それにともなって水タンクの増設や、アスファルト工場の建設も必要となるのだ。
佐藤隊長はこうも言った。
「困っている人を助け支援することが自衛隊員の安全確保上最良の方法だよ。田舎を回ってみて分かったんだが、イラクの田舎には私たちが作ったアラビア語のパンフレットが読めない子供たちが沢山いるんだよ。
小さくてもいい、学校を建ててやりたいんだ。もちろん出来たら小さくてもいいから診療所のようなものも建ててやりたいなあ」
この佐藤隊長の言葉にはムサンナ県をくまなく回って得たデータ情報を元にしたものであるだけに説得力がある。
イラクの首都バグダッドはしかるべき時間が経過すれば、いち早く復旧の動きが起ころう。電気も水道も病院も学校もあらゆるものがアメリカ好みのモダンなものにとって代わろう。
しかし、サマーワを始めとするイラクの地方都市そして村落が復旧できるのは何年も先のことであろう。だからこそサマーワ、ムサンナ県の住民は日本の自衛隊に大きな期待を寄せているのだ。
報道を捏造することに奔走する前に、こうした事実をぜひ日本のマスコミの人たちは日本人に伝えてほしい。同時に報道の持つ力を自身が正しく評価し、イラクの人たちのために役立ててほしいものだ。
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ささき・よしあき
一九四七年生まれ。大阪万国博アブダビ政府館副館長、アラブ・データ・センターベイルート駐在代表、在日リビア大使館渉外担当、拓殖大学海外事情研究所教授を経て現職。著書に『誰も書けなかった中東アラブ』『アラブの発想日本の発想』『日本人が知らなかったイスラム教』等。
長い掲載ですみませんでした。この記事が皆様のお役に立つことを願っています。
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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