イラク戦争

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「地獄の黙示録」再度見てみました

投稿者: wpqqg086 投稿日時: 2004/05/04 23:11 投稿番号: [219 / 5091]
一般にはベトナム戦争のスペクタル映画と捉えられていますが、これは米国(二次大戦戦勝国を含む、世界覇権を握ることを目指すもの)の終焉をテーマにした詩的な哲学であると、評論されております。脚本・監督のコッポラでさえ、「この映画はベトナム戦争についての映画ではなく、これがベトナム戦争なのです。」と述べています。意味深く、当時の状況を的確に捉え、現在の状況までも見透かしている思慮深い訴えでありました。

すべてを得ようとし、他者から自由となり、自分からも自由となり「完全な自由」を得たいと望み、ついには獲得したの者の行方は・・・破滅でしかない。「完全な自由」の獲得というのは、現実では世界覇権を握るということと重なり、ベトナムに手を出したということにほかならないと解釈されるでしょう。

「完全な自由」というのは「神」のことであり、ベトナムに手を出した者(米国)は「神」になりたかった。しかし「完全な自由」=何でも可能な力を保持すること、というのは生身の人間に負いきれるものではなく、神のみがその力を制御することができ、もし人間がその力を得たならばその重みに耐え切れず、自ら破滅する道を選ぶことになる。

カーツ大佐は自分の指揮権を乱用し、軍から抹殺されるというのが表面的なストーリーだが、軍の常軌を逸し狂気の世界に走ったと見えるカーツ大佐の行き着いた先こそが「完全な自由」を獲得した苦悩であり、そのさらに先には全ての人間性を捨てるか自ら破滅する以外に道はないのであります。

一見精神的病魔に襲われたとされるカーツ大佐こそが米国そのものであり、残されるものは狂気と破滅を象徴するものなのと解釈されてくるのです。

ベトナム戦争から数十年を経て、なお米国ならびに世界覇権を握ることを目指すもの(国家)の行方を、この映画は見通してしたといえるでしょう。

すべてが欺瞞である。
銃弾を浴びせておいて瀕死のベトナム人が確実に死亡するとわかっていながら軍紀だからといっておざなりの手当てをしようとする。
戦争をしているのに殺人罪を課す。レース場でスピード違反を取り締まるようなもの。
映画の中に出てくるシーンであります。

またコンラッドの「闇の奥」という本が映画のベースとなっているとのこと。

私はこの大作を再度じっくり鑑賞し、いまイラクが陥っている状況に思いをめぐらすことが尽きません。
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