潔く死なないで欲しい
投稿者: tadateru_matsudaira 投稿日時: 2004/04/17 22:33 投稿番号: [85952 / 280993]
他人様にわが意見を押しつけるなどという大それたことは思わぬのじゃが、年寄りの経験談として聞いてもらえたら嬉しい。
わしはこれでも中国から南方まで戦場を転々としたのじゃが、国民からは決して英雄扱いされないエンジニアじゃた。すれ違いばかりでなかなか言葉をかわすこともなかったが、わしにとっての憧れは戦闘機乗りの坂井三郎というお人じゃった。
太平洋戦争時代の戦闘機乗りといえば特攻で散ったゼロ戦パイロットばかりが有名で、その潔く散る姿をもってサムライだなどと言われておりますが、坂井のような本物のサムライパイロットは帰還することまでを任務と心得、実際100%帰還したんじゃ。国内では撃墜王として英雄じゃったようだが現地ではそんな浮いた話などは全く無く、彼はひたすら飛び、戦い、そして戻ってきた。その頃には彼のようなパイロットが普通で、生還率は90%以上あったんじゃないかと思う。それが誇りで、わしらも必死で頑張った。怒られることは日常茶飯事で誉められることなどほとんど皆無じゃった。
そんなわしに、坂井は感謝の言葉を与えてくれた。「中国の砂嵐でも南方の暴風雨でも確実に動く機体を与えてくれてありがとう」と。特攻兵は潔く死ぬことを無理強いされたが、潔く死ぬことは武士道でも正義でもない。生きてこそ世のために働けるのじゃ。
年寄りの戯言は、長くていなぬな。謝る。
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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