イラクで日本人拘束

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『象徴的貧困』の時代

投稿者: southerncrosswind 投稿日時: 2004/10/03 20:10 投稿番号: [240520 / 280993]
イラク「人質」事件・「自己責任」・ファルージャ
「『象徴的貧困』の時代:イラク「日本人人質事件」報道を問う」(石田英敬著)という記事が『世界』7月号に掲載されています。冒頭で、この事件をめぐる報道は、日本が「陥っている政治的理性の危機、そしてなによりもマスメディア社会の頽廃を白日のもとに露わにした」と断言する、興味深い分析です。

その中に、4月に政府とメディアで氾濫した「自己責任」という言葉についての言及があります。石田氏は、この「自己責任」という言葉が、「イデオロギー語」として、次のように機能したと指摘しています。

(1) 人道的価値を「個人の落ち度」をめぐる物語に書き換えることに成功し、人道主義的NGOの活動全体をうさんくさく見せることに役だった。

(2) 対照的に「自衛隊こそが人道復興支援」をおこないうるという議論の補強に役だった。

(3) 政府の「責任ある」態度の演出にも役だった(何一つ有効なことはせぬまま金を浪費しただけなのに!)

(4) そして何よりも、事件の直接の隣接的事実文脈である人質事件の舞台となったファルージャで行われていた米軍による1000人にも及ぶといわれる住民の虐殺の出来事をみえざる位置に置くことに成功した。

日本のメディアでは、ファルージャでの米軍の虐殺など、あたかも存在しなかったかのようだ、という指摘を見たことがあります。そうした状況に対して命をかけて現地に赴いたフリージャーナリストの人たち。

著者の石田氏は、「最後に、私は、今回人質になった人々、そして、人質にとられていたかもしれないフリージャーナリストやNGO活動家たちの活動に対して留保なしの全面的な支持と連帯を記しておきたい」と書きます。

私も、同感です。メディアの、イメージのシニシズムに対抗して、イメージのリアリスムを回復するために、現地におもむく人々。

私たちが編訳した『ファルージャ2004年4月』も、そうした人々の言葉をより広く伝えることにより、イメージのリアリズム回復へ向けた、ささやかな一助となることを願っています。


http://humphrey.blogtribe.org/entry-c31ce99524e4a9e2f7e4c2f0c3e94fa0.h tml
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