イラクで日本人拘束

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クバイシ師

投稿者: akaduke2004 投稿日時: 2004/04/21 11:04 投稿番号: [112405 / 280993]
数日前の報道番組で3人が開放された時に同席したイラク人通訳のインタビューを聞きましたが、その中で気になったのが「私は日本人を愛しており、彼らが命の危険にさらされているのは忍びない、どうか私を4番目の人質に加えてくれ」と彼がクバイシ師に懇願したという部分です。

師を通して犯人グループに伝えたという事でも済みそうな話ですが、犯行グループにとって大したメリットも無い人物の誘拐オファーは不自然です。

ただこれがクバイシ師が一連の人質事件の黒幕だということを前提としたコメントだとすれば合点が行きます。
師が直接誘拐の指示をしたかどうかは判りませんが、少なくとも犯行グループと普通以上の繋がりがあり、一部始終を知っているのではないかと思います。

アラブ社会は地域や部族単位の結束が強く、行政などあっても決定的拘束力に欠けるなか、彼らは事実上地域の統治者として(シンボリックな意味合い以上に)の決定権を持っているのではないでしょうか。

無政府状態の現状で緩やかな連帯を持つ各グループ、その中で影響力を持つ宗教指導者なんて、まるで初期のハマスと殺されたヤシン師を連想させます。
彼らも地域では福祉活動をやり人心を集め、もう一方ではイスラエルに自爆志願者を送り込んでいます。
組織は政治部門と軍事部門、福祉部門とに別れ、政治部門が政治的イデオロギーを広報して煽り、軍事部門が自爆志願者をそそのかし、福祉部門が地域住民の日常生活を支援し、自爆者の家族に保証をしています。その頂上に精神的指導者、最高意思決定者としてヤシン師が君臨して“アラーの意思”、“聖戦”を唱えていたわけですが、彼らがあそこまで大きくなった理由は、そういうアラブ社会の性質とイスラエルの占領統治がうまく相乗効果となったのでしょう。

ファルージャでも同じ現象が起こっているのかもしれません。
このまま当地にカオスが続けば原理主義グループがますます台頭してくるでしょう。それがある程度まとまってきたとき、師が精神的指導者として権力を掌握している可能性は大いにあると思います。

そもそも砂漠の民・アラブ人の性質からして無償の行為なんて事は考えにくいし、クバイシ師のような人物にとって現在のような無政府状態は基盤固めの千載一遇の大チャンスでしょう。
動機は十分にありますし、その為に日本人や他国の人質が利用されたのかもしれません。

アラブ社会では商売においても直接取引きというのはタブーで、必ず仲買人が仲介する、という方法が一般的です。
当初交渉仲介役としてアルジャジーラに出演していた人物(名前忘れた)のコメントをクバイシ師が打ち消したという場面がありましたが、その後師の言うとおりに事が運んだ事により「交渉人」としての師のイメージは内外で確立されたと言えます。

今後の師の言動が注目されるところですが、日本人人質が開放された事により、国内で師の発言を聞く機会は残念ながら減ってしまうでしょう。

またまたハマスを引き合いに出して恐縮ですが、発足当時のハマスに対してイスラエルの諜報機関モサドが、強大化したアラファト議長のPLO(パレスチナ解放機構)に対抗させ、パレスチナの抵抗運動を分散させる目的で秘密裏に資金援助をしていたという疑いがあるように、イラクでもサドル師のグループの台頭だけではバランスに欠ける、と考える連中が居るのかもしれません。

みんな誰かを躍らせているつもりが誰かに踊らされているのかもしれませんね。
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