中国の戸籍制度 Ⅰ ― ①
投稿者: suruganoturutarou 投稿日時: 2005/07/18 19:48 投稿番号: [39338 / 66577]
都市と農村の所得格差は地域によっては5倍とも10倍とも言われている。
とりわけ沿岸部や大都市周辺への外資の進出が加速するにつれて
この格差は更に拡大する傾向にある。
胡錦涛政権はこの所得格差を是正するため昨年来、
農民所得の拡大を目的とする政策(農産物の値上げや農業税の廃止等)を
次々に打ち出しているが、不平等の根源となっている
戸籍制度の見直しについては未だ手をつけられていない。
中国人はオギャーと生まれた時、「都市戸籍」と「農村戸籍」に大別され、
その人の学歴や職歴等を綿密に記録した「人事档案制度」により厳格に管理されている。
この戸籍制度は1952年に制定され、人口の都市への集中を避けるために、
原則として農村戸籍の者は農業に従事し、都市に働きに出る場合は事前に都市での
労働許可証を取得しなければならない制限された時代が長く続いた。
しかし1990年前後の配給制度の終焉とともに現在のように都市への移動は比較的自由となり
多くの農村戸籍労働者が都市で働くようになった。
しかしながら、農村戸籍者は企業で働く場合多くの差別をうけている。
上海市の場合福利厚生費として養老保険(日本の厚生年金)、失業保険、医療保険
の合計36.5%(住宅積立金8%を加えると44.5%)を企業は負担しなければならないが、
農村戸籍者には医療保険を含めて158元/月(2005年度)を
地方労働者管理費として労働局に支払うだけで、
農村戸籍者には失業保険や養老保険制度がないので定年退職しても年金はつかない。
企業にとっては正社員であるにもかかわらず福利厚生は別々に管理されている。
さらに都市で働き口を見つけ家族と共に移住してきても、
農村戸籍の子供は都市の小、中学校には入学できない。
子供だけを田舎に残すか、特別な入学金を払って上の学校に入学させなければならない。
このため上海市のような大都市には地方毎に出身者の子供を受け入れる学校が点在している。
( 中国の戸籍制度 Ⅰ ― ② へ続く。 )
http://www.chinalabo.com/taki/lecture/lecture_26.html
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019566/cf9q_1/39338.html