中国

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荒廃する中国 Ⅱ

投稿者: suruganoturutarou 投稿日時: 2005/07/09 22:17 投稿番号: [38756 / 66577]




現在、土壌侵食が懸念されるような穀物作付地を林地に転換する農民に
奨励金を支払うという政策によって、過耕作はいくぶん改善されている。
しかし、過放牧はほとんど減少していない。中国のウシ、ヒツジ、ヤギの数は、
1950年から2002年の間に3倍になった。
同程度の牧養力を有するアメリカのウシは9,700万頭であるのに対し、
中国は1億600万頭である。ヒツジやヤギは、アメリカが800万頭であるのに対し、
中国は2億9,800万頭である。ヒツジとヤギは、中国の西部や北部に集中し、
その土壌の保護に必要な植物を壊滅させている。そして風が、表土を吹き飛ばし、
肥沃な放牧地を砂漠へ変える。

  砂塵嵐は、経済的にも社会的にも予期せぬ影響を与えている。何百万もの地方の中国人は、
吹き積もる土が彼らの土地を覆うにつれて、追い立てられ、
東方への移住を余儀なくされるかもしれない。甘粛省や内蒙古自治区、寧夏回族自治区では、
拡大する砂漠が村人を家から追い出している。アジア開発銀行による
甘粛省の砂漠化評価によると、4,000もの村が吹き積もる砂塵に侵略される危機にある。

  1930年代のアメリカで起こったダストボール(ロッキー山脈東麓の黄塵地帯)では、
約250万人の『オーキー』(オクラホマ出身の移動農業労働者)
などの難民が土地を離れることを強いられ、
その多くはオクラホマ州、テキサス州、カンザス州からカリフォルニア州へと向かった。
しかし、中国で形成されている黄塵地帯ははるかに大きく、
そのうえ、1930年代のアメリカの人口はわずか1億5,000万人であったのに対し、
現在中国の人口は13億人である。アメリカの移民は100万人単位であったが、
中国では最終的に1,000万人単位になるかもしれない。
『内蒙古自治区の怒りの葡萄』という題のアメリカ大使館の報告書が指摘するように
「不幸にも、21世紀の中国の『オーキー』にはカリフォルニア州のように逃れる場所はない。
少なくとも中国国内には」

  砂漠化の阻止は、木よりも草に−現存する草の回復を可能にすると同時に、
裸地に草を植えることに−大きくかかっているのであろう。
中国政府は、牧畜民に、所有するヒツジやヤギの40パーセント削減を奨励することで、
砂漠の拡大を阻止しようとしている。しかし、富が収入ではなく保有する家畜の数で計られ、
また、ほとんどの家族が貧困ライン以下で生活している地域社会においては、
そのような削減は容易ではない。草地の回復のために家畜を畜舎飼いにして草を集めて
飼料として与えるという方法を強く勧めている地方政府もある。

  中国は、砂漠の前進を阻止するための正しい措置をいくらか講じているが、
家畜の数を持続可能なレベルにまで削減するには長い道のりである。現時点では、
砂漠の前進を阻止する計画は何ひとつ実施されておらず、また、構想段階にもない。

  中国は世界経済に大きな影響力をもっており、
世界中が、前進する砂漠との戦いにおける中国の勝利に関係がある。
しかし、勝利は容易ではないだろう。全国人民代表大会環境資源委員長の
チュ・グェピン(曲格平)は、技術的に実現可能な地域での土壌の改善には、
283億ドルかかると予測している。前進する砂漠を止めることは、
財源および人材の膨大な責務を要するだろう。その1つとして、
費用のかかる南北の水路計画を構築するか、東に向かって進み、
最終的に北京をのみ込む可能性のある前進する砂漠と戦うかという、
厳しい選択を政府に迫るかもしれない。




(エコロジーシンフォニー2004年1月号)




荒廃する中国   Ⅲ   へ続く。



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