中国崩壊の序章
投稿者: mudy_watar2 投稿日時: 2005/06/04 21:10 投稿番号: [35940 / 66577]
なぜ中国は人民元のドル固定にこだわるのか。為替リスクを避けるための手段)リスクヘッジ)である為替先物市場が、まだ整備されていないという技術的な事情もある。
外圧に屈した形での変更は世論の反発を買うという懸念もある。しかし最大の理由は、資金の流出とそれに伴う経済の崩壊である。
人民元がドルに固定され、為替リスクがないことが外国からの資金流入を促してきた。さらに、将来的に人民元の価値が上昇することが確実ならば、人民元投資は大きなメリットがある。
しかし、変動相場制に移行すれば、人民元の価値は高くなる局面ばかりではない。
投機マネーは市場を見ながら動く。それは、ちょっとしたきっかけで流出していく。このことは、高成長を続けていた東南アジアや韓国で1990年代後半に経験済みである。
資金の流出は通貨の暴落を招く。通貨の暴落は大不況を誘き寄せる。事実、1997年夏以来の通貨危機は、東南アジアや韓国に未曾有の大不況をもたらした。
このときの事情を国際通貨基金(IMF)アジア太平洋地域事務所長・斉藤国雄氏は次のように分析している。
①民間資本の大量流出の背後には、アジアの国々の銀行等の金融部門の弱体化があった。今回の危機は、民間資本の流出に伴う通貨危機であるが、それは金融機関の信用危機でもあった。
②危機を招いた原因として、市場の影響力の増大が挙げられる。云うまでもないことであるが、資本の移動は、市場、より正確には、市場参加者の判断による。
③この危機は、長期的な構造改革との絡みで発生した。危機の直接的原因は、アジア経済に対する市場の信頼の低下であった。これは、金融部門の弱体化と、その原因となった民間投資の行き過ぎ(バブル)、そしてこれを押さえるための景気過熱対策の発動の遅れ、これらの一連の中期的要因に帰することができる。
IMF方式以外にアジアの金融危機を終息させる方法はない(要約:筆者)
これに対して、今の中国はどうか。
私が中国は、いつ崩壊するのか?で指摘したように、
①中国の銀行が抱える不良債権は、既に世界最悪の水準にある。不良債権の元凶である非効率的で赤字の国有企業は、容易に整理できない経済的、社会的環境にある
②過熱経済(バブル)を心配する当局は、金融引き締めに躍起だが、中国的特殊事情(密貿易や海外の子会社との経理操作)から効果が上がらない
のが実情である。
これに人民元の変動相場制への移行、すなわち市場の影響力の増大が加われば、1990年代後半のアジアの「経済・通貨危機」のときと同じ条件が揃う。
投機マネーの大量流出が起これば、バブルの崩壊→企業倒産→銀行破綻→経済失速→失業の増大という負の連鎖が始まる。
中国は、自国経済の最大の弱点であり、体制崩壊の引き金になりかねない四大国有銀行の不良債権処理と財務体質改善に躍起になっている。
これは、危機感と焦燥感の表れである。中国は、その最終的改革を、四大国有銀行の海外株式市場への上場で実現しようとしている。
しかし、この上場は中国は、いつ崩壊するのか?で述べたように可能性が薄い。
赤字垂れ流しの国有企業を抱えたままでは、公的資金をいくら注入しても不良債権が減ることはないからである。
中国が、この四大国有銀行の不良債権問題を解消できないまま変動相場制に移行すれば、市場の影響力に翻弄されることは間違いない。
革命は常に経済的困窮から起きる。
一見、高まいな政治理念やイデオロギー、あるいは宗教的動機に基づくと見られる革命も、根本にあるのは経済的に困窮した民衆の巨大なエネルギーの爆発である。
バブルが崩壊し、今や1億人にのぼると云われる民工が路頭に迷う事態になれば、中国の強固に見える強権支配体制も、またたく間に瓦解する。
アメリカのセーフガードの発動とEUや開発途上国からの圧力の前に、中国は早晩、人民元の変動相場制への移行を決断せざるを得ない。
今回の「中国製繊維製品をめぐるせめぎ合い」は、中国崩壊の序章となる可能性を秘めている。
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2005/05/post_ecce.html
外圧に屈した形での変更は世論の反発を買うという懸念もある。しかし最大の理由は、資金の流出とそれに伴う経済の崩壊である。
人民元がドルに固定され、為替リスクがないことが外国からの資金流入を促してきた。さらに、将来的に人民元の価値が上昇することが確実ならば、人民元投資は大きなメリットがある。
しかし、変動相場制に移行すれば、人民元の価値は高くなる局面ばかりではない。
投機マネーは市場を見ながら動く。それは、ちょっとしたきっかけで流出していく。このことは、高成長を続けていた東南アジアや韓国で1990年代後半に経験済みである。
資金の流出は通貨の暴落を招く。通貨の暴落は大不況を誘き寄せる。事実、1997年夏以来の通貨危機は、東南アジアや韓国に未曾有の大不況をもたらした。
このときの事情を国際通貨基金(IMF)アジア太平洋地域事務所長・斉藤国雄氏は次のように分析している。
①民間資本の大量流出の背後には、アジアの国々の銀行等の金融部門の弱体化があった。今回の危機は、民間資本の流出に伴う通貨危機であるが、それは金融機関の信用危機でもあった。
②危機を招いた原因として、市場の影響力の増大が挙げられる。云うまでもないことであるが、資本の移動は、市場、より正確には、市場参加者の判断による。
③この危機は、長期的な構造改革との絡みで発生した。危機の直接的原因は、アジア経済に対する市場の信頼の低下であった。これは、金融部門の弱体化と、その原因となった民間投資の行き過ぎ(バブル)、そしてこれを押さえるための景気過熱対策の発動の遅れ、これらの一連の中期的要因に帰することができる。
IMF方式以外にアジアの金融危機を終息させる方法はない(要約:筆者)
これに対して、今の中国はどうか。
私が中国は、いつ崩壊するのか?で指摘したように、
①中国の銀行が抱える不良債権は、既に世界最悪の水準にある。不良債権の元凶である非効率的で赤字の国有企業は、容易に整理できない経済的、社会的環境にある
②過熱経済(バブル)を心配する当局は、金融引き締めに躍起だが、中国的特殊事情(密貿易や海外の子会社との経理操作)から効果が上がらない
のが実情である。
これに人民元の変動相場制への移行、すなわち市場の影響力の増大が加われば、1990年代後半のアジアの「経済・通貨危機」のときと同じ条件が揃う。
投機マネーの大量流出が起これば、バブルの崩壊→企業倒産→銀行破綻→経済失速→失業の増大という負の連鎖が始まる。
中国は、自国経済の最大の弱点であり、体制崩壊の引き金になりかねない四大国有銀行の不良債権処理と財務体質改善に躍起になっている。
これは、危機感と焦燥感の表れである。中国は、その最終的改革を、四大国有銀行の海外株式市場への上場で実現しようとしている。
しかし、この上場は中国は、いつ崩壊するのか?で述べたように可能性が薄い。
赤字垂れ流しの国有企業を抱えたままでは、公的資金をいくら注入しても不良債権が減ることはないからである。
中国が、この四大国有銀行の不良債権問題を解消できないまま変動相場制に移行すれば、市場の影響力に翻弄されることは間違いない。
革命は常に経済的困窮から起きる。
一見、高まいな政治理念やイデオロギー、あるいは宗教的動機に基づくと見られる革命も、根本にあるのは経済的に困窮した民衆の巨大なエネルギーの爆発である。
バブルが崩壊し、今や1億人にのぼると云われる民工が路頭に迷う事態になれば、中国の強固に見える強権支配体制も、またたく間に瓦解する。
アメリカのセーフガードの発動とEUや開発途上国からの圧力の前に、中国は早晩、人民元の変動相場制への移行を決断せざるを得ない。
今回の「中国製繊維製品をめぐるせめぎ合い」は、中国崩壊の序章となる可能性を秘めている。
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2005/05/post_ecce.html
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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