チベット

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Re: NHK週刊こどもニュース(3/29)

投稿者: doctor_chiiko 投稿日時: 2008/04/13 14:33 投稿番号: [8927 / 30899]
  騒乱が起きたのは、中心都市のラサです。それ以外にも四川省や青海省などで騒乱が起きました。いずれもチベットの人たちが大勢住んでいるところです。

  実はチベットはずっと昔はいまよりもっと広い面積をもつ国でした。7世紀には大きな王国を建てています。そんなチベットの人たちは独特の文化を持っています。

  とりわけチベット仏教といわれる宗教を、みんなが熱心に信じていること、これが大きな特徴です。
  そのチベット仏教の中で、もっとも尊敬される最高の指導者がダライラマです。人の名前ではなく称号で、「海のように深い知恵をもつ方」という意味だそうです。そしてダライラマは仏教だけでなく政治についても最高の指導者なのです。
  今のダライラマは14世。4歳のときから、ダライラマになるため修行を続けてきました。もちろん、みんなから尊敬されています。


*        *
  でもダライラマ14世はいまチベット自治区にはいません。どうしてなのでしょう。

  50年以上前、中国は突然、チベットに軍隊を送り込んできて、チベットを支配しました。
  「チベットはそもそも中国の一部だから」というのが、その理由です。中国の支配に対して、チベットの人たちの不満は高まっていきました。

  1959年、チベットの人たちと中国の軍隊との間で大きな衝突が起きました。

  ダライラマ14世が中国政府に連れ去られるのではないかと心配した大勢の人たちが軍隊と対立したのです。「自分がここにいると犠牲者がさらに増える」と考えたダライラマ14世は、チベットを離れてインドに脱出しました。そして、インドで亡命政府を作りました。
  亡命というのは、他の国に脱出すること。命というのは、ここでは「戸籍」の意味です。つまり、亡命というのは、自分の戸籍を失うということです。

  ダライラマがいなくなったチベットでは、「チベットを近代化する」という中国政府の方針で、みんなが大事にしているお寺がこわされたり、中国の支配に反対したお坊さんが、牢屋に入れられたりしました。

  また、道路や鉄道が敷かれてチベットの開発も進みましたが、「豊かになったのはチベットにやってきた中国の人だけで、自分たちは貧しいままだ」と考える人たちもいて、人々の不満はいまもずっと続いているのです。


  亡命したダライラマ14世は、チベットの自治、つまりチベットの人たち自身による政治を認めるよう、中国政府に求めてきました。
  でも、そのために暴力は使わないということを世界に訴えたのです。これが評価されて1989年ダライラマ14世はノーベル平和賞を受けています。

  しかし中国政府は、ダライラマの主張は認めません。
  そして、「暴力を使わないというのはウソで、今回の暴動もダライラマが住民をあおって引き起こした」と非難しています。

  世界の見方はというと、中国に対して、アメリカやヨーロッパでは批判も強まっています。
  中国では、この8月にオリンピックが開かれますが、世界中が注目するオリンピックの前に、中国がチベットの人たちへの人権弾圧を止めることができるか、きちんと話し合いができるのかどうか、世界から注目されているのです。
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