チベット情勢 (博士の独り言より)
投稿者: mk_bird4510 投稿日時: 2008/03/22 18:07 投稿番号: [684 / 30899]
北京五輪の聖火採火式は、ギリシャのオリンピア遺跡近くで、3月24日に行われる。その後、『聖火リレーは、5月初旬にエベレストに登頂する。さらに、6月19日にチベット自治区に入り、20-21日に同自治区の中心都市ラサを通過する予定だという』(「AFP」3月20日付)とのことだ。もしも、「厳戒」が続くとすれば、この時期までを視野に入れたことか。さらには、強行開催を意図する「北京五輪」終了後までを視界に入れた党を挙げての行動であるのかもしれない。増強と交代を重ねながら、「チベット自治区」を抑え込む。その一方では、中国共産党自身が、弾圧に対する国際批判をかわすための、巧妙な宣伝工作を展開するものと思われる。
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五輪優先か、人道優先か
その背景には、北京五輪開催を批判する声は多少広がっても、もはや、外国から多数の資本が入り込み、商業主義化した「五輪」をもはや「中止」にはできまい、との中国共産党政府の「自信」が見え隠れしている。国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長が、ロイター通信の取材に対し『「(北京五輪の)ボイコットを求める声はまったく出ていない」と言明』と。また、『(同五輪の)ボイコットが解決策にはならないという欧州連合(EU)や世界の主要国政府のほぼ一致した立場に勇気づけられている」と語った(同)と伝える記事(3月17日付)、がその動向の概要を示すものと謂えよう。
さらに、その上で、あくまで、五輪主催者である中国共産党に、「プレスパス(外国報道関係者による五輪取材・許可証)」の発行権限があることを示し、あるいは、それと引き換えに、見えざる報道管制を展開する。その可能性も十分にあるだろう。相手の弱みを握って「手の平に乗せる」。中国共産党の常套手段がここにも窺(うかが)えるのである。そうした迂回策を特技とする中国共産党だが、その弱点は、正攻法で真正面から衝かれることだ。たとえば、もしも、北京五輪にまつわる権益はすべて捨ててもよい。チベットの人命にかかわる尊厳を優先し、五輪開催中止への同意を求める、との引導を中国共産党に突きつける事態にいたれば、同党は結党以来の窮地に立たされるであろう。同時に、チベットの歴史的な惨状の究明にも拍車がかかるはずだ。
いわば、五輪優先か、人道優先か、二者択一のスタンスが「IOC」に問われている。その時局にあると謂えよう。スポーツと政治は切り離すべき、との正論がある。だが、それは、通常国家の平和裏な開催における「正論」に他ならない。むしろ、「北京五輪」を特殊異様な政策意図の発揚の場として、果てなく「政治利用」しているのは中国共産党ではないか。「平和の祭典」と位置づけられている五輪の根本的な定義と開催意義を見直す、そのタイミングが「今」である。しかし、このまま、中国共産党の強行開催を支持するスタンスが続けば、もはや、五輪の意義も価値も地に堕ちる可能性がある。
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本当に怖いもの
ところで、四国新聞(3月22日付)は、「本当に怖いもの」と題し、「チベット自治区ラサ」で“暴動”を目の当たりにした香川県女子大生の体験を紹介している。目撃した“暴動”も怖かったが、云く、『出国前に立ち寄った上海。NHKのニュースを見ていたら、突然チベットの場面で画面が消えた。現地情報を知るためのウェブサイトは接続できない。それらに代わるように、違和感のある官製ニュースが流れていたという』と。この状況に、本当の怖さを感じたという。
記事に云く、『目の前で繰り広げられる暴動は怖いが、矛先が違えばまだ安心できる。暴動そのものの隠蔽[いんぺい]も怖いが、それだって隠す側は「悪」だと宣言するようなものだから分かりやすい。食品に限らず情報開示を偽装するのが最もたちが悪く、最も背筋を寒くする』と。また、『今なおラサには外国メディアは入れず、国連の調査も拒まれている。正確な死者数すら分からない。「危ないところって印象がつくと嫌だな」。チベットの自然と人を愛する彼女の願いがむなしく響く』と。チベットの傷跡はあまりにも大きい。だが、奢れる中国共産党の魔手からチベットが真に解放され、穏やかな人々の心と、自然が取り戻される日の来ることを願う1人である。
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五輪優先か、人道優先か
その背景には、北京五輪開催を批判する声は多少広がっても、もはや、外国から多数の資本が入り込み、商業主義化した「五輪」をもはや「中止」にはできまい、との中国共産党政府の「自信」が見え隠れしている。国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長が、ロイター通信の取材に対し『「(北京五輪の)ボイコットを求める声はまったく出ていない」と言明』と。また、『(同五輪の)ボイコットが解決策にはならないという欧州連合(EU)や世界の主要国政府のほぼ一致した立場に勇気づけられている」と語った(同)と伝える記事(3月17日付)、がその動向の概要を示すものと謂えよう。
さらに、その上で、あくまで、五輪主催者である中国共産党に、「プレスパス(外国報道関係者による五輪取材・許可証)」の発行権限があることを示し、あるいは、それと引き換えに、見えざる報道管制を展開する。その可能性も十分にあるだろう。相手の弱みを握って「手の平に乗せる」。中国共産党の常套手段がここにも窺(うかが)えるのである。そうした迂回策を特技とする中国共産党だが、その弱点は、正攻法で真正面から衝かれることだ。たとえば、もしも、北京五輪にまつわる権益はすべて捨ててもよい。チベットの人命にかかわる尊厳を優先し、五輪開催中止への同意を求める、との引導を中国共産党に突きつける事態にいたれば、同党は結党以来の窮地に立たされるであろう。同時に、チベットの歴史的な惨状の究明にも拍車がかかるはずだ。
いわば、五輪優先か、人道優先か、二者択一のスタンスが「IOC」に問われている。その時局にあると謂えよう。スポーツと政治は切り離すべき、との正論がある。だが、それは、通常国家の平和裏な開催における「正論」に他ならない。むしろ、「北京五輪」を特殊異様な政策意図の発揚の場として、果てなく「政治利用」しているのは中国共産党ではないか。「平和の祭典」と位置づけられている五輪の根本的な定義と開催意義を見直す、そのタイミングが「今」である。しかし、このまま、中国共産党の強行開催を支持するスタンスが続けば、もはや、五輪の意義も価値も地に堕ちる可能性がある。
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本当に怖いもの
ところで、四国新聞(3月22日付)は、「本当に怖いもの」と題し、「チベット自治区ラサ」で“暴動”を目の当たりにした香川県女子大生の体験を紹介している。目撃した“暴動”も怖かったが、云く、『出国前に立ち寄った上海。NHKのニュースを見ていたら、突然チベットの場面で画面が消えた。現地情報を知るためのウェブサイトは接続できない。それらに代わるように、違和感のある官製ニュースが流れていたという』と。この状況に、本当の怖さを感じたという。
記事に云く、『目の前で繰り広げられる暴動は怖いが、矛先が違えばまだ安心できる。暴動そのものの隠蔽[いんぺい]も怖いが、それだって隠す側は「悪」だと宣言するようなものだから分かりやすい。食品に限らず情報開示を偽装するのが最もたちが悪く、最も背筋を寒くする』と。また、『今なおラサには外国メディアは入れず、国連の調査も拒まれている。正確な死者数すら分からない。「危ないところって印象がつくと嫌だな」。チベットの自然と人を愛する彼女の願いがむなしく響く』と。チベットの傷跡はあまりにも大きい。だが、奢れる中国共産党の魔手からチベットが真に解放され、穏やかな人々の心と、自然が取り戻される日の来ることを願う1人である。
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