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李君へ(ハングルについて少し真面目に)

投稿者: hiruinakiteinoukunhe 投稿日時: 2003/11/17 20:53 投稿番号: [8758 / 44985]
ハングルを優秀な文字と評価するのは、スイスの言語学者・フェルディナン・ド・ソシュール(Ferdinand de Saussure。1857年〜 1913年)の影響を受けた学者です。

ソシュールは、語られるもの、即ち音声言語こそが言語学の対象とすべき唯一の言葉であり、文字言語は音声言語を書き写したものに過ぎないとしています。

従って言語学において文字が取扱われるのは、その表音のあり方(表音文字としての機能)に関してのみであると解しています。
これに対し文字言語は独立の言葉の体系ではありえず、文字も言語における認識や表現の問題に関与しえるものではないとしています。

このようなソシュールの考え方に拠れば、文字言語或いは文字の優劣は、表音機能としての優劣に尽き、漢字のように表音機能を第1義的な目的としない文字は劣ったものである(というよりもそもそも研究の対象にない)、ということになり、逆にハングルは表音機能に優れているが故に、文字言語或いは文字として優れているという結論になるわけです。

現代では、言語学は認識論の領域まで踏み込み、文字或いは文字言語の機能は表音機能に尽きるものではないと理解されています。

簡単に言えば、ハングルは表音記号としては優秀だが、ハングル単独では文字言語としての機能は非常に限定されてしまうということです。

ハングルの優秀性は、表音機能の面でのみ認められ、従ってハングル「のみ」では文字言語としての機能は非常に限定されてしまうにも拘らず、「ハングルは世界一優秀な言語だから、劣った文字である漢字等学ぶ必要はない、漢字は廃止すべきだ」という愚かな主張をする連中がいるので、逆に「世界一優秀な愚民用文字・諺文」等と揶揄されることになるのです。
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