北鮮関連・珍本紹介
投稿者: chonmage_johney 投稿日時: 2007/01/15 14:21 投稿番号: [38175 / 44985]
・『北朝鮮版・力道山物語』
(作=キム・テグォン。訳=朴正明。本文解説=中田潤/柏書房)
以前、どなたかが既に紹介されていれば、重複失礼なのですが・・・。
3年前の正月、風邪気味だった私が、TVにも飽きたので、アタマを使わなくともよさそうな本を近所の書店にて物色していたところ、珍しさ故、思わず衝動買いしてしまいました。まぁ、漫画なんですが。
はっきり言って凄い本です。地雷が足の踏み場も無いほど埋められております(笑)。
北にはプロレス関係の資料がないのか、ルー・テーズやフレッド・ブラッシーといった有名プロレスラーの似顔絵が似顔絵になっていません。解説者の言葉を拝借すれば、「許容範囲を超えている」です。ザ・デストロイヤーに至っては、覆面にすらなっておらず、あたかも、猿の顔ように描かれております。もちろん、技等も正確ではありません(噛付きなどの原始的なものはともかく。彼の代名詞である空手チョップですら怪しい)。ま、力技で全て押し切ったのは、ある意味大したもんですが・・・。
絵の技術では、遠近法がいい加減ですし、立体感がありません。いわんや躍動感をや。カット割りも稚拙。紙芝居のような絵だといえば、聞こえはいいかもしれませんが、日本国内では絵として通用しないでしょうね。
で、当然、北での発行ですので、物語の後半・金日成というワードが出てきたら最後、もう誰にも止められません(笑)。本人置いてきぼりです。
〆は、
“・・・・偉大なる首領者様と偉大なる領導者金正日同志のふところに抱かれてはじめて永遠の命を持つという真理を体得することになるでしょう。”
彼の国の道徳…だけでなく、文系の教科書は、こうなんだろうなぁ。という恰好のサンプルとなっております。
気になる描写としては、彼が刺されたクラブのある高級繁華街(というイメージが私にあります)・赤坂を、想像を働かせて書いたのでしょう。鄙びた温泉宿と言えば聞こえは良いんでしょうが、何故か山の頂上付近としています(P124)。おそらく、北における大人の社交場は人気の無いところに有るんでしょうね。で、ホステスと思しき女性の一人が着物姿です(もう一人は洋装)。やはり、敵国とは言え、ジャパニーズスタイルが人気なんでしょうか。それとも、拉致被害者はこういうところでも働かされているのか?しかも店内は、他の客が描かれておらず、秘密アジトみたいです。
で、同頁にて、ルー・テーズに勝ったことを引き合いにし、
「・・・・日本はアメリカに負けたが、朝鮮は戦争に勝ったじゃないか」と酒に酔った力道山本人に言わせていて、さり気なく独自史観を主張しております。
つまりは、
朝鮮>米国>日本
という記号化と見ます。
ま、全体としての感想は、力道山をダシにした、金親子万歳。というところです。プロレスの描写がいい加減でも許されてしまうのはこの為と見ます。しかし、資料としては確かにB〜C級かも知れませんが、それなりの価値はあると思います。
(作=キム・テグォン。訳=朴正明。本文解説=中田潤/柏書房)
以前、どなたかが既に紹介されていれば、重複失礼なのですが・・・。
3年前の正月、風邪気味だった私が、TVにも飽きたので、アタマを使わなくともよさそうな本を近所の書店にて物色していたところ、珍しさ故、思わず衝動買いしてしまいました。まぁ、漫画なんですが。
はっきり言って凄い本です。地雷が足の踏み場も無いほど埋められております(笑)。
北にはプロレス関係の資料がないのか、ルー・テーズやフレッド・ブラッシーといった有名プロレスラーの似顔絵が似顔絵になっていません。解説者の言葉を拝借すれば、「許容範囲を超えている」です。ザ・デストロイヤーに至っては、覆面にすらなっておらず、あたかも、猿の顔ように描かれております。もちろん、技等も正確ではありません(噛付きなどの原始的なものはともかく。彼の代名詞である空手チョップですら怪しい)。ま、力技で全て押し切ったのは、ある意味大したもんですが・・・。
絵の技術では、遠近法がいい加減ですし、立体感がありません。いわんや躍動感をや。カット割りも稚拙。紙芝居のような絵だといえば、聞こえはいいかもしれませんが、日本国内では絵として通用しないでしょうね。
で、当然、北での発行ですので、物語の後半・金日成というワードが出てきたら最後、もう誰にも止められません(笑)。本人置いてきぼりです。
〆は、
“・・・・偉大なる首領者様と偉大なる領導者金正日同志のふところに抱かれてはじめて永遠の命を持つという真理を体得することになるでしょう。”
彼の国の道徳…だけでなく、文系の教科書は、こうなんだろうなぁ。という恰好のサンプルとなっております。
気になる描写としては、彼が刺されたクラブのある高級繁華街(というイメージが私にあります)・赤坂を、想像を働かせて書いたのでしょう。鄙びた温泉宿と言えば聞こえは良いんでしょうが、何故か山の頂上付近としています(P124)。おそらく、北における大人の社交場は人気の無いところに有るんでしょうね。で、ホステスと思しき女性の一人が着物姿です(もう一人は洋装)。やはり、敵国とは言え、ジャパニーズスタイルが人気なんでしょうか。それとも、拉致被害者はこういうところでも働かされているのか?しかも店内は、他の客が描かれておらず、秘密アジトみたいです。
で、同頁にて、ルー・テーズに勝ったことを引き合いにし、
「・・・・日本はアメリカに負けたが、朝鮮は戦争に勝ったじゃないか」と酒に酔った力道山本人に言わせていて、さり気なく独自史観を主張しております。
つまりは、
朝鮮>米国>日本
という記号化と見ます。
ま、全体としての感想は、力道山をダシにした、金親子万歳。というところです。プロレスの描写がいい加減でも許されてしまうのはこの為と見ます。しかし、資料としては確かにB〜C級かも知れませんが、それなりの価値はあると思います。
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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