ヨタローさん
投稿者: lilasnosakukoro 投稿日時: 2004/11/13 18:57 投稿番号: [24882 / 44985]
こんばんは。
> で、報告です。
さっそく調べられたんですね。
> 『朝鮮の歴史と文化』みたいな概観的歴史を知ることができる他の本ありますか? 一括で注文したほうが安いみたいな気がするので。最初にリラさんが推薦している『朝鮮の歴史と文化』が読みたかった。
では、
・『朝鮮史』 新版 世界各国史 武田 幸男 (編集) 山川出版社
はどうでしょうか。同じ武田氏の編集ですし、概観を知るには悪くないようですよ。
それに、『朝鮮の歴史と文化』も公立図書館にあるかもしれませんよ。私、県立図書館では見かけたことがあります。
>ここの所のニュアンスがちょっと私が感じてることと違うんです。これはムズカシイし大切な問題なので宿題!
では、宿題のお手伝いになるかどうかわかりませんが……
旧約聖書の『サムエル記上』8章に、「民、王を求める」という件があります。概略すると、預言者サムエルが年老いてくるにつれ、周辺民族の脅威にさらされているイスラエルの民のなかから王の存在を求める声が高まります。サムエルにはそれは「悪」と映ったのですが、神はサムエルに言います。
「民があなたに言うままに、彼らの声に従うがよい。(中略)彼らをエジプトから導き上った日から今日に至るまで、彼らのすることといえば、わたしを捨てて他の神々に仕えることだった。あなたに対しても同じことをしているのだ。今は彼らの声に従いなさい。ただし、彼らにはっきり警告し、彼らの上に君臨する王の権能を教えておきなさい」
で、サムエルは、王を選ぶとこーんなに不自由なことが起こるよ(民のあいだの平等なんてなくなるよぉー)と縷々脅かします。あげく、
「こうして、あなたたちは王の奴隷となる。その日あなたたちは、自分が選んだ王のゆえに、泣き叫ぶ。しかし、主はその日、あなたたちに答えてはくださらない。」
ですが、民の言い分はこうです。
「いいえ。我々にはどうしても王が必要なのです。我々もまた、他のすべての国民と同じようになり、王が裁きを行い、王が陣頭に立って進み、我々の戦いをたたかうのです」
『サムエル記』の筆者はもちろんユダヤ教の立場から書いていますから、そのとき選ばれた第1代サウル王がやがて堕落していくさまを克明に記していますが、その一部たるやこうですよ。
(『サムエル記上』15章 「アマレク人との戦い)
「……主はあなたに出陣を命じ、行って、罪を犯したアマレクを滅ぼし尽くせ、彼らを皆殺しにするまで戦い抜け、と言われた。何故あなたは、主の御声に聞き従わず、戦利品を得ようと飛びかかり、主の目に悪とされることを行ったのか。」
で、主(神)の恩寵はサウルから去り、ダビデとその血筋へと映っていくわけですが……「アマレクを滅ぼし尽くせ」(そのまえには、「アマレクに属するものは一切、滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も、牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない」というサムエルによる主の命令があります)って、それが「神」の言葉、神の「預言者」の言葉なのなら……
ずっとのちのキリスト教徒による十字軍の蛮行も理解できるじゃないですか。これが「聖典」に書かれている言葉なんですから。(もちろん、当時の倫理観や宗教感覚を今のそれであれこれ言うのも? ですけどね)
私自身は、あの時点でイスラエル民族が王を立てたのはぎりぎりセーフだったと思っています。当時は、エジプトとメソポタミアの両巨大国家が混乱し、そのあいだにはさまれた土地(今のパレスティナですね)で諸民族があれこれうごめいていた時代です。もしここで王を立てなかったらイスラエル民族はそれらの諸民族に飲みこまれ、歴史の渦に消えていったかもしれません。(そっちのほうがよかったと思う立場の人がいるかもしれないけど。っていうか……)
第1代の王サウルは、ほかの民族の王にはない制限をあれこれ預言者や祭司たちから加えられ、苦労したと思いますよ。彼の血筋が絶えた実態はそういうことじゃないかなぁ。ダビデは預言者たちにウケがよかったようですが、ソロモンはさすがに3代目の権力を発揮して預言者たちを封じ込め、一応普通のオリエント君主になった感じ。でも、息子の代で反動がきましたけどね。
ユダヤ教が明確に王制を否定していないことは事実ですが、ユダヤ(=イスラエル)民族の王になることは大変だというのもたしかなのでしょう。
今日もその問題は解決されていない、と、私は思っています。
それでは。
> で、報告です。
さっそく調べられたんですね。
> 『朝鮮の歴史と文化』みたいな概観的歴史を知ることができる他の本ありますか? 一括で注文したほうが安いみたいな気がするので。最初にリラさんが推薦している『朝鮮の歴史と文化』が読みたかった。
では、
・『朝鮮史』 新版 世界各国史 武田 幸男 (編集) 山川出版社
はどうでしょうか。同じ武田氏の編集ですし、概観を知るには悪くないようですよ。
それに、『朝鮮の歴史と文化』も公立図書館にあるかもしれませんよ。私、県立図書館では見かけたことがあります。
>ここの所のニュアンスがちょっと私が感じてることと違うんです。これはムズカシイし大切な問題なので宿題!
では、宿題のお手伝いになるかどうかわかりませんが……
旧約聖書の『サムエル記上』8章に、「民、王を求める」という件があります。概略すると、預言者サムエルが年老いてくるにつれ、周辺民族の脅威にさらされているイスラエルの民のなかから王の存在を求める声が高まります。サムエルにはそれは「悪」と映ったのですが、神はサムエルに言います。
「民があなたに言うままに、彼らの声に従うがよい。(中略)彼らをエジプトから導き上った日から今日に至るまで、彼らのすることといえば、わたしを捨てて他の神々に仕えることだった。あなたに対しても同じことをしているのだ。今は彼らの声に従いなさい。ただし、彼らにはっきり警告し、彼らの上に君臨する王の権能を教えておきなさい」
で、サムエルは、王を選ぶとこーんなに不自由なことが起こるよ(民のあいだの平等なんてなくなるよぉー)と縷々脅かします。あげく、
「こうして、あなたたちは王の奴隷となる。その日あなたたちは、自分が選んだ王のゆえに、泣き叫ぶ。しかし、主はその日、あなたたちに答えてはくださらない。」
ですが、民の言い分はこうです。
「いいえ。我々にはどうしても王が必要なのです。我々もまた、他のすべての国民と同じようになり、王が裁きを行い、王が陣頭に立って進み、我々の戦いをたたかうのです」
『サムエル記』の筆者はもちろんユダヤ教の立場から書いていますから、そのとき選ばれた第1代サウル王がやがて堕落していくさまを克明に記していますが、その一部たるやこうですよ。
(『サムエル記上』15章 「アマレク人との戦い)
「……主はあなたに出陣を命じ、行って、罪を犯したアマレクを滅ぼし尽くせ、彼らを皆殺しにするまで戦い抜け、と言われた。何故あなたは、主の御声に聞き従わず、戦利品を得ようと飛びかかり、主の目に悪とされることを行ったのか。」
で、主(神)の恩寵はサウルから去り、ダビデとその血筋へと映っていくわけですが……「アマレクを滅ぼし尽くせ」(そのまえには、「アマレクに属するものは一切、滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も、牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない」というサムエルによる主の命令があります)って、それが「神」の言葉、神の「預言者」の言葉なのなら……
ずっとのちのキリスト教徒による十字軍の蛮行も理解できるじゃないですか。これが「聖典」に書かれている言葉なんですから。(もちろん、当時の倫理観や宗教感覚を今のそれであれこれ言うのも? ですけどね)
私自身は、あの時点でイスラエル民族が王を立てたのはぎりぎりセーフだったと思っています。当時は、エジプトとメソポタミアの両巨大国家が混乱し、そのあいだにはさまれた土地(今のパレスティナですね)で諸民族があれこれうごめいていた時代です。もしここで王を立てなかったらイスラエル民族はそれらの諸民族に飲みこまれ、歴史の渦に消えていったかもしれません。(そっちのほうがよかったと思う立場の人がいるかもしれないけど。っていうか……)
第1代の王サウルは、ほかの民族の王にはない制限をあれこれ預言者や祭司たちから加えられ、苦労したと思いますよ。彼の血筋が絶えた実態はそういうことじゃないかなぁ。ダビデは預言者たちにウケがよかったようですが、ソロモンはさすがに3代目の権力を発揮して預言者たちを封じ込め、一応普通のオリエント君主になった感じ。でも、息子の代で反動がきましたけどね。
ユダヤ教が明確に王制を否定していないことは事実ですが、ユダヤ(=イスラエル)民族の王になることは大変だというのもたしかなのでしょう。
今日もその問題は解決されていない、と、私は思っています。
それでは。
これは メッセージ 24863 (yotaro47j さん)への返信です.
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