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李殿>戦争のルール=戦時国際法

投稿者: kokusaikouhou666 投稿日時: 2004/06/22 23:29 投稿番号: [19554 / 44985]
又ちょっと忙しくなってきたので、簡単に・・・

国際法というのは、①統一的な法規の制定機関が存在せず、また②強制的に法を解釈適用して強制する統一的機関が存在しない点に国内法との決定的な違いがあるとされています。

まず統一的な法規の制定機関が存在しないことから、国際法の法源は条約と慣習法しか存在しません。

戦争のルール、つまり戦時国際法は長年の戦争の歴史の中で、慣習法として成立したもので、現在存在する条約(成文法)としての戦時国際法も、慣習法を文章化したものが濫觴です(所謂ハーグ陸戦規則)。

ですから、「戦争のルールなんてだれが作ったの?」という質問に対しては、戦争のルール(戦時国際法)は長い歴史の中で自然に形成されてきた、と答えることになります。

ところで戦時国際法についてもこれを強制する統一的機関が存在しませんが、それでも国際法の中でも最も遵守されると言われています。

何故戦時国際法が遵守されるかと言えば、戦争全体をみれば勝利を収める側であっても、局地的には敗北することもあるからです(イラク戦争でも捕虜になったアメリカ兵がいましたよね)。

つまり強い軍隊の構成員であっても、捕虜になる可能性はあるのですから、強い側が国際法を無視して捕虜を虐待すれば,万一局地戦で敗北したときに自分も国際法の適用を受けられず虐待される可能性が高い、ということから、例え強い側の軍であっても戦時国際法を遵守する現実的な必要性がある、ということです。

「ルール違反の殺しはいかんなんてのは弱い立場の方からは納得できないのでは?」ということですが、弱い側がルールを無視すれば、強い側に弱い側に対して更に大規模なルール違反をする必要性乃至大義名分が生じてしまうのが戦争なのです。

前のレスで書いた、交戦当事者としての資格を認められるためには軍服を着用していなければならない(現在では武器を公然と所持する等敵であることを明示しなければならない)というルールは、一見弱い側には納得できないルールかもしれません。

しかし弱い側がこのルールを無視すると、強い側は弱い側の一般市民(文民)に弱い側の戦闘員が紛れ込んでいる可能性があるということで、弱い側の文民を無差別に殺害せざるを得ないのです。
言い換えれば、戦場では「疑わしきは殺せ」というルールが適用される、つまり戦闘員ではないことが明らかな場合にのみ、攻撃の対象にならずに済む、というのが戦時における基本的なルールなのです。

変な喩えかも知れませんが、イラク戦争のときに、戦闘中のアメリカ軍の戦車に向けてカメラを向けた莫迦が殺されましたが、戦車の搭乗員にしてみれば、自分に向けられた筒状のものがカメラではなく対戦車ミサイルのランチャーだったとすれば自分と自分の仲間が殺されるのですから、筒状のものを向けられた時点で即座に攻撃するのは当然のことなのです(ヒューマン殿には怒られそうですなww)。

要するに、軍隊に対し自分の安全を犠牲にしてまで自国民以外の文民の安全を確保することを求めるのは非現実的だ、ということを前提に、ただ軍隊に対して必要のない実力行使はするな、というのが戦時国際法の基本的な考え方なのです。

そしてこれにより、最低限平和的な文民の殺害等の惨事だけは避けられる(可能性がある)、という効果を期待しているのです。

・・・ちっとも簡単じゃない、と叱られそうですなwww・・・・・
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