「裏付けのない核カード」の危うさ
投稿者: wake_turbulence1180 投稿日時: 2006/11/13 08:32 投稿番号: [20768 / 43252]
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/tamura/index.html
●日経新聞編集委員
田村 秀男 氏 の「プロの視点」です。
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<略歴>
1946年高知県生まれ。
70年早稲田大学政経学部卒、日本経済新聞に入り、岡山支局、東京本社編集局産業部、経済部を経て84年ワシントン特派員。
88年東京本社編集局経済部次長、91年経済部編集委員。95年―96年米アジア財団(サンフランシスコ)上級研究員。
96年香港支局長を経て99年から現職。
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<結論>
日本は原子力技術開発政策を担ってきた限られた数の核技術の権威たちが、国情に合わせて核の平和利用に開発努力を収斂させてきた。この路線を歴代の首相が追認してきたわけである。現在の核武装能力の欠如はこの「平和路線」または「非核三原則」の帰結でもある。
この現実認識に立てば、「核武装論」の愚かさが見えてくる。第一に政治リーダーがそう宣言したところで、ただちに国産化する技術と設備がないことは北朝鮮や中国に見抜かれてしまい、抑止どころではない。何よりも非核三原則の放棄は国内でも世論の反対を受けるので、政治的にも実現が困難だろう。長期的に核武装をめざすと言い出しても、同盟国米国や近隣のアジア諸国を含めて国際社会に対してただ警戒心をあおるだけの結果に終わる。裏付けのない「核カード」を切れば日本は国際社会で孤立する恐れがあるわけである。
残る選択はただ一つ、現在の非核武装路線を堅持し、それを梃子に日本は朝鮮半島のみならず世界の核兵器廃絶に向けてより一層のリーダーシップをとることである。幸いにも、「偏狭なナショナリスト」と当初は米国の保守派からも警戒された安倍晋三首相はきちんと現実を見据えてリアリストに変貌しつつあるようだ。安倍首相は自民党タカ派仲間の中川昭一政調会長の「核武装議論」容認論に距離を置き、「非核三原則」を順守する姿勢を見せている。しかし、要は北朝鮮の核実験を機に、日本は夜郎自大に陥ることなく、世界の「平和大国」としての存在感を一挙に高めることではないか。そのことが、虚構の「核」よりもはるかに重大な威力を発揮するのではないだろうか。
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●田村氏の冷静な分析は参考になる。
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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