Choiboomyoungさん、お久しぶりです。
投稿者: chopper8111362 投稿日時: 2004/09/14 00:04 投稿番号: [2510 / 85019]
以前、貴方に頂いた宿題の修正をとりあえずまとめてみました。(覚えていますか?)遅くなって本当に申し訳ありません。最近のトピの流れから外れていますが、ちょっと気分転換に読んでみてください。また、choiboomyoungさんから良き薫陶を頂けたら幸いです。
けっこう長文になっていますので、興味がない人は読まないようにお願いします。
さて、以前(2248)で述べた朝鮮半島統一とEU的アジア連合などへの自分なりの考えの修正というのは、実は中国の存在を考え直したのです。
S・ハンチントンの「文明の衝突」およびその関連図書である「文明の衝突と21世紀の日本」の中で、近未来は現在のアメリカ一極集中から、複数の文明圏への覇権の多極、分散化へと進む、また日本は「日本文明」という独特な文明圏に属するが、最終的には類似する「中華文明」に魅了され、現在のアメリカ追従政策から中国追従政策にその軸足を移す事になる、と論じられています。さて、本当にその通りにアジア情勢は動いていくのでしょうか?たとえ、ハーバード大学の誇る知性の雄であるS・ハンチントンであっても、その理論に齟齬を感じる部分がいくつかあると思うのは自分だけでしょうか?
まず、S・ハンチントンは「文明とは文化が高次元化したものであり、文化と文明は切り離す事が出来ない」と解釈しているようです。しかし、自分が考える文明観を表現するなら、S・ハンチントンが「古いドイツ哲学思想」と断じている「文化とは民族の精神性を具現化したものであり、文明とは文化の上に構築された科学や技術を表したものである」に近い考えになります。俗な表現で言うなら、民族の「形而上的表現」が文化であり、「唯物的な事物」が文明なのではないでしょうか?そしてS・ハンチントンの考えと異なり、文化と文明は切り離す事が可能なのです。なぜなら、日本には「和魂洋才」という言葉が、中国にも「中体西用」という言葉があります。和魂や中体は文化であり洋才や西用を加えて文明となし、その洋才西用はそれぞれの文化に追加されたものですから、また切り離す事も可能なのです。
また、S・ハンチントンはその著書の中で「日本は独特な文明圏を有する」と多分に褒辞の言を弄しています。確かに「日本文化」は「独自性」を有しているでしょう。しかし、「日本の文明」を「中華文明」、「西欧文明」と比較した場合、「西欧文明」との類似点を多く有すると思います。日本社会の科学的、経済的、政治的感覚は中国よりも欧米社会に近いのです。さらに、韓国、台湾もその社会感覚は「中華文明」よりも「西欧文明」に近いのではないでしょうか?
そこでS・ハンチントンの言うように文明圏で世界がブロック化されると考えたら、アジアは、中国を中心とした「中華文明圏」と、日本、台湾、韓国そしてオーストラリアやニュージーランド果てはアメリカ合衆国を含む「環太平洋文明圏」に分割されると思います。これは地政学的にも、大陸国家と海洋国家に分断される事を意味しています。
そして、中国が本当に世界覇権を目指す国家であるならば、この環太平洋文明圏の構築に阻害の手を伸ばさないわけがありません。まず考えられるのは、台湾の併合と北朝鮮の独立堅持でしょう。中国は台湾を併合する事で、台湾海峡を通る日韓シーレーンの制圧を可能にします。さらに北朝鮮を残す事で、在韓米軍への軍事緩衝地帯を得ることが出来るのです。この様に考えると、中国がアジアの安定に暗雲を広げているかの如く感じられます。今から六十余年前のアジア情勢を鑑みるに、中国の文明化を目指した辛亥革命にコミットした日本の良心を裏切り続けたのはやはり「中華皇帝」の座を争う政治権力者達だったのです。
中国とどの様に向き合うか?日本と韓国は中国という巨大な龍、米国の次なるリバイアサンといかにすれば共存していけるのか?いや、この龍を打ち倒さなくてはいけないのか?choiboomyoungさんはどう考えますか?
じつは自分は中国の現在の覇権主義は長くは続かないと思っています。強力な覇権主義を継続するには、国民国家であれば民衆からのボトムアップ、独裁国家であれば強力なトップダウンで国家全体主義を完成させなくていけません。かつての大日本帝国やナチスドイツは国民の強力な支持があったからこそ国家総力戦を遂行できたのです。かつてのソビエト連邦は強力な独裁者が居たからこそ東西冷戦でアメリカ合衆国と対等に渡り合えたのです。しかし今の中国は共産党独裁と改革開放で政府と国民が乖離しています。そう考えれば、中国が国家総力戦で行うべき世界覇権を遂行するための、最も重要な要因に欠けている事は自明でしょう。
けっこう長文になっていますので、興味がない人は読まないようにお願いします。
さて、以前(2248)で述べた朝鮮半島統一とEU的アジア連合などへの自分なりの考えの修正というのは、実は中国の存在を考え直したのです。
S・ハンチントンの「文明の衝突」およびその関連図書である「文明の衝突と21世紀の日本」の中で、近未来は現在のアメリカ一極集中から、複数の文明圏への覇権の多極、分散化へと進む、また日本は「日本文明」という独特な文明圏に属するが、最終的には類似する「中華文明」に魅了され、現在のアメリカ追従政策から中国追従政策にその軸足を移す事になる、と論じられています。さて、本当にその通りにアジア情勢は動いていくのでしょうか?たとえ、ハーバード大学の誇る知性の雄であるS・ハンチントンであっても、その理論に齟齬を感じる部分がいくつかあると思うのは自分だけでしょうか?
まず、S・ハンチントンは「文明とは文化が高次元化したものであり、文化と文明は切り離す事が出来ない」と解釈しているようです。しかし、自分が考える文明観を表現するなら、S・ハンチントンが「古いドイツ哲学思想」と断じている「文化とは民族の精神性を具現化したものであり、文明とは文化の上に構築された科学や技術を表したものである」に近い考えになります。俗な表現で言うなら、民族の「形而上的表現」が文化であり、「唯物的な事物」が文明なのではないでしょうか?そしてS・ハンチントンの考えと異なり、文化と文明は切り離す事が可能なのです。なぜなら、日本には「和魂洋才」という言葉が、中国にも「中体西用」という言葉があります。和魂や中体は文化であり洋才や西用を加えて文明となし、その洋才西用はそれぞれの文化に追加されたものですから、また切り離す事も可能なのです。
また、S・ハンチントンはその著書の中で「日本は独特な文明圏を有する」と多分に褒辞の言を弄しています。確かに「日本文化」は「独自性」を有しているでしょう。しかし、「日本の文明」を「中華文明」、「西欧文明」と比較した場合、「西欧文明」との類似点を多く有すると思います。日本社会の科学的、経済的、政治的感覚は中国よりも欧米社会に近いのです。さらに、韓国、台湾もその社会感覚は「中華文明」よりも「西欧文明」に近いのではないでしょうか?
そこでS・ハンチントンの言うように文明圏で世界がブロック化されると考えたら、アジアは、中国を中心とした「中華文明圏」と、日本、台湾、韓国そしてオーストラリアやニュージーランド果てはアメリカ合衆国を含む「環太平洋文明圏」に分割されると思います。これは地政学的にも、大陸国家と海洋国家に分断される事を意味しています。
そして、中国が本当に世界覇権を目指す国家であるならば、この環太平洋文明圏の構築に阻害の手を伸ばさないわけがありません。まず考えられるのは、台湾の併合と北朝鮮の独立堅持でしょう。中国は台湾を併合する事で、台湾海峡を通る日韓シーレーンの制圧を可能にします。さらに北朝鮮を残す事で、在韓米軍への軍事緩衝地帯を得ることが出来るのです。この様に考えると、中国がアジアの安定に暗雲を広げているかの如く感じられます。今から六十余年前のアジア情勢を鑑みるに、中国の文明化を目指した辛亥革命にコミットした日本の良心を裏切り続けたのはやはり「中華皇帝」の座を争う政治権力者達だったのです。
中国とどの様に向き合うか?日本と韓国は中国という巨大な龍、米国の次なるリバイアサンといかにすれば共存していけるのか?いや、この龍を打ち倒さなくてはいけないのか?choiboomyoungさんはどう考えますか?
じつは自分は中国の現在の覇権主義は長くは続かないと思っています。強力な覇権主義を継続するには、国民国家であれば民衆からのボトムアップ、独裁国家であれば強力なトップダウンで国家全体主義を完成させなくていけません。かつての大日本帝国やナチスドイツは国民の強力な支持があったからこそ国家総力戦を遂行できたのです。かつてのソビエト連邦は強力な独裁者が居たからこそ東西冷戦でアメリカ合衆国と対等に渡り合えたのです。しかし今の中国は共産党独裁と改革開放で政府と国民が乖離しています。そう考えれば、中国が国家総力戦で行うべき世界覇権を遂行するための、最も重要な要因に欠けている事は自明でしょう。
これは メッセージ 2500 (choiboomyoung さん)への返信です.
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