>河童11
投稿者: peekaboofrom8jo 投稿日時: 2004/09/24 03:24 投稿番号: [124 / 3394]
僕はもちろんその時にもそんなことの行なわれないことをラップに話して聞かせました。するとラップばかりではない、ポスタアの近所にいた河童はことごとくげらげら笑い出しました。
「行なわれない?
だってあなたの話ではあなたがたもやはり我々のように行なっていると思いますがね。あなたは令息が女中に惚れたり、令嬢が運転手に惚れたりするのはなんのためだと思っているのです?
あれは皆無意識的に悪遺伝を撲滅しているのですよ。第一この間あなたの話したあなたがた人間の義勇隊よりも、――一本の鉄道を奪うために互いに殺し合う義勇隊ですね、――ああいう義勇隊に比べれば、ずっと僕たちの義勇隊は高尚ではないかと思いますがね。」
ラップは真面目にこう言いながら、しかも太い腹だけはおかしそうに絶えず浪立たせていました。が、僕は笑うどころか、あわててある河童をつかまえようとしました。それは僕の油断を見すまし、その河童が僕の万年筆を盗んだことに気がついたからです。しかし皮膚の滑らかな河童は容易に我々にはつかまりません。その河童もぬらりとすべり抜けるが早いかいっさんに逃げ出してしまいました。ちょうど蚊のようにやせた体を倒れるかと思うくらいのめらせながら。
これは メッセージ 123 (peekaboofrom8jo さん)への返信です.
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