天声人語が触れない話題
投稿者: sagam_2001 投稿日時: 2002/11/08 17:34 投稿番号: [5875 / 28311]
11月8日付・よみうり寸評
「拘束中に計三回、日本大使館に連絡してほしいと求めたが、聞き入れられなかった」と加藤博さん
◆「手錠でイスとつながれ、明け方まで取り調べを受けた。眠るのも座ったままだった」とも語った。加藤さんはNGO(民間活動団体)の幹部。北朝鮮から脱出した難民を支援していて、中国当局に一週間拘束された末、強制退去処分となった
◆こんな場合の処理を取り決めたウィーン条約には「(拘束された)当該国民の要請があるときは、その旨を遅滞なく領事機関に通報する」とある
◆当初は行方不明騒ぎだった。日本大使館への通報が遅れたのは明白だ。幸い帰国できたからいいではすまない。加藤さんから事情を聞いた外務省は中国当局に抗議するという
◆中国側は「加藤氏は日本側への連絡を希望しなかった」というが、その食い違い、通報の遅れをきちんとただす毅然(きぜん)とした態度を望む。加藤さんの身柄拘束で、瀋陽の日本総領事館事件を思い出した
◆領事業務は外交のイロハだ。邦人保護の基本がきちんとできなければ、難民保護など思いもよらない。
産經抄(11/ 8)
「立ち上がれないような構造のいすに座らされた」と、脱北者支援の加藤博氏(五七)は中国当局の取り調べを語っている。一体それはどんな構造なのか。ひじ掛けの上に板が渡され、太ももを自由に動かせない状態になっていたという
▼拘束されて一週間、夜もそのままの姿で眠らされた。中国当局とは、防諜(ぼうちょう)・公安機関である「安全局」のことだが、加藤さんの話が事実ならとんでもないことだ。犬ではない、人なのである。たとえ容疑者であろうとも人権を全く無視した取り調べに怒りを覚えずにいられない
▼昨年三月、法輪功に対して朱鎔基首相が全国人民代表大会(国会)でわざわざ「法に基づいてたたきのめす」と宣言したことがあった。その異様な姿勢に驚いたが、法に基づく法治主義でなく、当局の勝手な“人治主義”の横行、そんな日常化をうかがわせるに十分だった
▼取調官は「全く痕跡を残さず(お前を)北朝鮮に引き渡すこともできる」と脅したともいう。加藤さんはNGO(非政府組織)の活動をしていたが、脱北の補助ではなく、衣類や食糧を届けるのが目的だったそうだ。その言葉を信じよう
▼それはともかく日本外務省は一体何をしていたのか。加藤さんが消息不明になったのは十月三十日。つまり身柄を拘束されたのだが、国外退去処分を受けたのは十一月六日である。その七日間、中国当局はウィーン条約にある直ちに拘束を相手国に伝える義務違反を犯していた
▼いや、中国の条約違反は違反として、日本の外務省(大使館)は最大の責務の一つである邦人の保護のために、全力を傾けたのかどうか。情報の開示や提供を本気になって中国に求めたのかどうか。またもや外務省不信の声があがりそうである。
「拘束中に計三回、日本大使館に連絡してほしいと求めたが、聞き入れられなかった」と加藤博さん
◆「手錠でイスとつながれ、明け方まで取り調べを受けた。眠るのも座ったままだった」とも語った。加藤さんはNGO(民間活動団体)の幹部。北朝鮮から脱出した難民を支援していて、中国当局に一週間拘束された末、強制退去処分となった
◆こんな場合の処理を取り決めたウィーン条約には「(拘束された)当該国民の要請があるときは、その旨を遅滞なく領事機関に通報する」とある
◆当初は行方不明騒ぎだった。日本大使館への通報が遅れたのは明白だ。幸い帰国できたからいいではすまない。加藤さんから事情を聞いた外務省は中国当局に抗議するという
◆中国側は「加藤氏は日本側への連絡を希望しなかった」というが、その食い違い、通報の遅れをきちんとただす毅然(きぜん)とした態度を望む。加藤さんの身柄拘束で、瀋陽の日本総領事館事件を思い出した
◆領事業務は外交のイロハだ。邦人保護の基本がきちんとできなければ、難民保護など思いもよらない。
産經抄(11/ 8)
「立ち上がれないような構造のいすに座らされた」と、脱北者支援の加藤博氏(五七)は中国当局の取り調べを語っている。一体それはどんな構造なのか。ひじ掛けの上に板が渡され、太ももを自由に動かせない状態になっていたという
▼拘束されて一週間、夜もそのままの姿で眠らされた。中国当局とは、防諜(ぼうちょう)・公安機関である「安全局」のことだが、加藤さんの話が事実ならとんでもないことだ。犬ではない、人なのである。たとえ容疑者であろうとも人権を全く無視した取り調べに怒りを覚えずにいられない
▼昨年三月、法輪功に対して朱鎔基首相が全国人民代表大会(国会)でわざわざ「法に基づいてたたきのめす」と宣言したことがあった。その異様な姿勢に驚いたが、法に基づく法治主義でなく、当局の勝手な“人治主義”の横行、そんな日常化をうかがわせるに十分だった
▼取調官は「全く痕跡を残さず(お前を)北朝鮮に引き渡すこともできる」と脅したともいう。加藤さんはNGO(非政府組織)の活動をしていたが、脱北の補助ではなく、衣類や食糧を届けるのが目的だったそうだ。その言葉を信じよう
▼それはともかく日本外務省は一体何をしていたのか。加藤さんが消息不明になったのは十月三十日。つまり身柄を拘束されたのだが、国外退去処分を受けたのは十一月六日である。その七日間、中国当局はウィーン条約にある直ちに拘束を相手国に伝える義務違反を犯していた
▼いや、中国の条約違反は違反として、日本の外務省(大使館)は最大の責務の一つである邦人の保護のために、全力を傾けたのかどうか。情報の開示や提供を本気になって中国に求めたのかどうか。またもや外務省不信の声があがりそうである。
これは メッセージ 1 (gesogeso1032 さん)への返信です.