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千と千尋の紙面かくし

投稿者: rykutukgi 投稿日時: 2002/02/22 22:05 投稿番号: [3085 / 28311]
2月19日、宮崎アニメについての両社の社説です。

・読売
「『千と千尋』   日本アニメが示した創造力」
「作品のテーマは、『生きる力』だという。その力は今、子どもだけでなく大人からも失われようとしている。宮崎監督は『歴史を持たない人間、過去を忘れた民族はかげろうのように消える』と語っている。そのことの意味は、限りなく重いといえるだろう。」

・朝日
「日本アニメ   底力が認められた」
「宮崎監督は、自作とベトナム戦争や湾岸戦争、オウム事件や阪神の大震災などとの関わりを繰り返し語ってきた。『映画を見た人がある種の切なさを抱いて帰ってくれればいいと思う』という。」

同じ宮崎監督の言葉でも目の付け所はやはり違います。読売の社説を読むと宮崎監督は神々といった考え方を尊重し、伝統を大事にし、そして歴史を持って「生きる力」を持とうと言っているようにとれます。方や朝日を読むと反戦家の様な印象を臭わしています。

どちらが正しいのかは知りませんが、読者は自分の信じたい方を疑問無く信じればいいでしょう。事実などどうでもよいのです。

さて、そんな中で朝日ならではの深みのある文章を見つめました。

「これまでのアニメ映画で世界を席巻してきたのは、ディスニーなど米国製である。華やかな映像を武器にした勧善懲悪の世界だ。単純明快さが子どもたちの心をつかんできた。親たちが子どもに見せたくなるような良質さもある。大変すばらしいが、子ども向けの娯楽という色彩が濃い。」

一見流してしまいそうですが、読者に勧善懲悪の読みやすい社説を書いている朝日だからこそこういった視点がもてるのです。事実をたれ流して、誰が考えても同じ結論に至るような億の朝日読売では決してこういった奥の深い視点にお目に掛かることはできません。この文章は、下のように、そのままふだんの朝日に置き換えることができます。

「これまでの入試を席巻してきたのは、朝日の社説と天声人語である。華やかな表現を武器にした勧善懲悪の世界だ。単純明快さが入試問題を作る人たちの心をつかんできた。日教組の教師たちが子どもに見せたくなるような偏執さもある。大変すばらしいが、子ども向けの娯楽という色彩が濃い。」
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