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言葉のチカラ アカヒ新聞

投稿者: mcpaghd9 投稿日時: 2007/07/24 15:44 投稿番号: [24965 / 28311]
朝日新聞夕刊   1971年11月18日
チュチェの国   北朝鮮:2
豊かさの基準
家賃は月収の0.5%   ゴミ類を徹底的に再利用

  ソ連製の乗用車「ボルガ」に乗って、子どもたちとすれ違うと、そのたびに
真面目くさった敬礼をされた。登下校時などに当ろうものなら、答礼に疲れて
しまった。乗用車はVIP(要人)の印らしい。市民の足はもっぱらバスかトロリー
バス(通訳氏は電車といったが)。そして、平壌市内の停留所はいつも長い列で、
二台つなぎのバスでも、車内はかなり混んでいた。トラックの荷台に人が乗って
いるのも、農村部だけでなく、都市でもよく見かけた。荷台に五列ほどベンチを
並べたりして。

教育・医療費タダ
 
  そのボルガに乗って、市民の生活ぶりを見に平壌の新しい住宅街「千里馬通り」
に行った。アパートの一階の魚屋から出てきた婦人に、家の中を見せてほしい、
と頼んでみた。ソジャン洞第二十人民班の班長リ・グムリョルさん(四五)だった。
人民班は日本の団地自治会のような組織で、一班が約二十世帯。班長は選挙で
選ばれるときいた。リ班長は、大同江でとれたというマスを一匹ぶらさげたまま、
こころよく招いてくれた。
  十階建アパートの三階。八畳、六畳ぐらいのオンドルのきいた二間に、台所、
ふろ、便所、小納戸。居間の壁に額にはいった金日成首相、本ダナには金日成
選集が並んでいた。十五歳を頭に、二男一女の五人家族。夫のパク・テースンさん
(五0) =朝鮮では結婚しても妻は旧姓を使う=は市の建設機械同盟の職場長で、
リさんはアパートの裏にある輸出用ワイシャツエ場で一日四時間働いている。
夫婦合わせての月収は、平均百五十ウォンときいた。
家賃はいくらか、ときくと

「家賃って何ですか」と逆に問い返された。

水道、温湯(じゃ口をひねると温湯も出る)、電気、冬の温水オンドル代を加えて、
支払うのは月に八ウォン五十チ_ョンぐらい。「“家賃”はこの中にはいっている
のかしら?」。

教育費は無料で、

中学校までは季節ごとに学生服が支給される。
医療費も無料。
物価も政府の「価格制定委員会」が一切を管理し、ゼイタク品は高いが、
大衆消費物資は安く、しかも全国一律に決められている。
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