欺瞞と独善だらけの朝日新聞を検証しよう!

Yahoo! Japan 掲示板トピックビューアー

[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

愛国心なき改革は失敗する

投稿者: sagam_2001 投稿日時: 2003/06/24 20:05 投稿番号: [10159 / 28311]
朝日6月23日夕刊   論壇時評   藤原帰一   ―抜粋―

会社の未来「アメリカ流への批判」知米派から新たな流れ

バブル経済のただなかの日本では、もはやアメリカに学ぶものはないという議論がさかんに行われていた。終身雇用とか年功賃金など、かっては日本の後進性を示す特徴とされたものは、後進性どころか先進性の現れであり、日本の経済成長を支えてきた秘密にほかならないのだ。世界の先頭を切って進む日本経済、というイメージが論壇雑誌にあふれていた。
この数年は、議論が逆になっていた。終身雇用や年功賃金などにこだわっていたために会社が傾いてしまった、リストラしなければ会社の未来はない。そんな荒廃したことばが、あたりまえにひびく時代を迎えている。

沼上幹は、「日本企業の業績が良い時はアメリカ企業相手に『日本に学べ』と主張し、日本企業の業績が悪くなると日本企業に対して『アメリカに学べ』と主張する。おそらくアメリカでバブルが崩壊して景気後退局面になれば、また論調は一転するのだろう」と皮肉に言い放っている。同感だ。

そしていま、アメリカにおける企業経営について厳しい批判が現れてきた。もっとも、日の丸をひるがえすかのようなかっての日本型経営論とは違い、今回はアメリカを熟知する企業人や学者などによって批判がおこなわれている。そこが新しい。

キャノンの御手洗富士夫は、「昨今、アメリカ流の経営を何でも持ち込もうとする風潮があるが、こうした木に草を接ぐようなやり方は私には理解できない……アメリカ式の企業経営ではストック・オプションの魅力とあいまって短期的に業績を上げようとするから、長期的展望を失い、経営が近視眼的になる」と指摘している―愛国心なき経済改革は失敗する―。

富士ゼロックスの小林陽太郎も、「アメリカの風潮に踊らされて、市場原理主義的な考え方が出始めていた」ので、企業の社会的責任を重視する経営を呼びかけている、という。市場原理主義に対する批判を、輸出市場でもまれてきた経営者が語っているのである。

岩井克人は、いまのアメリカに広がっている「株価と連動したボーナスや株式オプションの形で経営者に報酬を支払う会社」とは「『株式主権』論を隠れ蓑にして、会社の利益ではなく,自分たちの利益を最大化するような報酬システムをでっちあげた」ものだと考えている。その典型とも言うべきエンロンの倒産は、「アメリカ型のコーポレート・ガバナンス制度が、会社が『社会の公器』であることを否定したことの、必然的な帰結」だった、と指摘する。株式主権の弱い日本的経営は、ポスト産業資本主義的な企業を先取りしているものだと結論づける。

日本の企業人は御手洗や小林のような人ばかりではない。沼上は、社内のコンセンサスを探ることばかりに長けた「落としどころ感知器」ともいうべき社長や会長を抱えている会社が「トップが決断できない会社」になってしまう危険を指摘している。考えるべき課題は残されている。だが、これまでの議論がアメリカに学ぶこととアメリカに学ばせることの両極を揺れるだけだったことを考えれば、会社論の新たな流れは歓迎すべきものだろう。
[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

Yahoo! Japan 掲示板 アーカイヴ

[検索ページ] (中東) (東亜) (捕鯨 / 捕鯨詳細)