村井章介について報告
投稿者: toapanlang 投稿日時: 2007/07/22 17:32 投稿番号: [965 / 1329]
ほんとに別件資料の片手間になってしまいました。別件はいちおう落ち着いたのですが、また別の懸案(元寇関係)が発生しました。
とりあえず、アゲを兼ねての報告です。
まず、村井章介ですが、東大文学部卒の歴史学者で1949年生まれですから、これからも活躍が期待できる年齢ですね。
業績としては中世アジア世界、倭寇や高麗武臣政権についての研究がよく知られているようですが、その著述を読むと民俗学にもやや知識があるようですね。
くだんの記述の出典である「中世倭人伝」は93年の著作です。倭寇に明人が含まれていたことや日本人と朝鮮の交易の展開について書かれています。
該当記述の存在する最終章『中華の崩壊によるエピローグ』は、本文に比してくだけた民俗学者に近い文体・内容になっており、その分、論理の飛躍とも取れる軽さ・甘さが目につきます。
ゆえに、該当記述については、村井の言説は参考・とっかかりとしてはよいのですが、直接『明宗実録』の明宗14年(1559)7月2日条を見たほうがいいんじゃないかなぁ、というのが私の「感想」ですね。
なお同書本文では、『朝鮮王朝実録』から、日本人の倭寇なのか明人の倭寇なのかはたまた一般人なのかを判断し難く対処しにくい「荒唐船」という概念を紹介しています。
それによると、明の漂流してきた一般人は海禁を犯して貿易を行なった商人とは別として送還するよう対処したり、倭寇取締に当たっている辺将たちが軍功を焦って、明人なのは明らかに分かるのに倭人だとして処刑したのが露見して罰せられたケース、倭寇のなかに明人メンバーもいたことを朝鮮も認識していた記事などが紹介されています。
これは メッセージ 947 (toapanlang さん)への返信です.
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