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(トピずれ)和菓子

投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2008/03/23 08:51 投稿番号: [2213 / 4504]
最近朝Pはやたら「日本」を語るようになりました。



天声人語
2008年03月23日(日曜日)付

  あんを薄皮で巻く関東流と、つぶつぶの道明寺粉でくるむ関西風。どちらの桜餅にも欠かせない塩漬けの桜葉は、ほとんどが伊豆の大島桜だという。国内産と聞いてホッとするご時世である▼葉の移り香、生地の舌ざわり、あんの甘み。それぞれ、こちらに味わうという心構えがなければ、五感をすり抜けそうな淡さだ。それでいて、開花宣言にも負けない鮮烈な季節感がみなぎる。〈花の日に先んじてこそさくら餅〉丸山海道▼銀座百店会の冊子「銀座百点」3月号で、食の書き手たちが和菓子について語り合っている。君島佐和子さんは「和」のおいしさを「主張してくるのではなく、迎えにいかなくては分からない」と表現していた▼それを、平松洋子さんが「気候や風土、文化や美意識と不即不離」と受け、岸朝子さんが「和菓子の文化は奥深い。どんな入り口からでもいいからまず入って」とまとめた▼予期せぬ「入り口」もある。戦争末期、都心にある虎屋の倉庫が空襲で焼け、軍に納めるはずのようかんが焦土に甘いにおいを放った。焼け出された人々は、店の許しを得て銀紙に包まれたお宝を掘り出し、湯気が立つのを泣きつ笑いつ、むさぼったという(黒川光博『虎屋   和菓子と歩んだ五百年』)▼砂糖の配給は途絶えて久しく、味わうどころではなかったろう。和菓子を存分に楽しむには、うまさを迎えにいけるだけのゆとりが心身に要る。桜葉の芳香に酔い、やれ関東だ、いや関西だと言い合える日々をまず大切にしたい。平和の「和」でもある。
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