因果応報
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2011/01/15 07:40 投稿番号: [589 / 1061]
記事入力 : 2011/01/14 15:49:12
【コラム】福祉戦争の塹壕に潜り込んだ人たち
左派勢力の攻撃は最終的に巨額の財政赤字につながるだろう。これに対して右派の反撃も、少しずつ左派の主張に巻き込まれ、同じように財政赤字の泥沼に陥るのは間違いない。一体何の話かというと、最近激しく議論されている福祉戦争についての話だ。今は機先を制するための小競り合いのようであり、また徐々に近づいている選挙を念頭に置いているかのようだが、いつの日か彼らは、財政赤字の泥沼で争う自分たちの姿に気づくことだろう。このところ、欧州の幾つかの国が財政破たんの危機にあるが、これも結局は福祉に巨額の予算を投入したからだ。しかし、わが国はこの事実から目を背けている。
連鎖攻撃はすでに始まっている。無償給食、無償保育、無償医療、無償(半額)教育まで、戦いの場はさまざまだ。一方が物価の安定に取り組んでいる傍ら、もう一方では旧正月用のギフトセットを準備しているわけだ。わずか2週間後、2月初めの旧正月連休では、各家庭で有権者が家族と「無償セット」の話に花を咲かせることだろう。
「福祉戦争」はまずは宣伝戦だ。これが一種のポピュリズムであることは、誰もが知っている。このままでは「無償住宅」「無償交通」まで突き進みかねないと誰が断言できるだろうか。売れ残りマンションを国が買い上げ、バスやタクシー運転手を公務員として採用すれば良いだけだ。フィンランドでは医師のおよそ70%が公務員だ。「戦闘的福祉」という言葉もすでに出回っている。こうなれば軍事資金が確保できているかに関係なく、票を獲得するのに有利な戦い方ならば、とりあえずやってみる価値はある。ただしフィンランドでは、所得の半分が税金だという事実は秘密にしておかねばならない。
無償とは「タダ」を意味する。彼らは有権者たちが無条件でタダを好むという、「検証された信念」を持って戦略を練っている。これは非常に無礼な戦略だ。哲学的に言えば、毎日1万3000回といわれる呼吸の際に吸い込む新鮮な空気、眠りにつき安いよう2000ルクス以上の光を照らし続ける冬の日光など、これらはすべて無償だ。しかし空気や日光を除く、例えばタダの昼食も必ず代償が求められる。
宣伝戦は言葉とスローガンが実弾となるが、「子どもに1回食事をさせるのに何の問題があるのか」という話は大砲の弾だ。わずか2年前には「狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)にかかった牛を食べろというのか」という一言で、ソウル・光化門は大騒ぎになった。今後も選挙がある度に、「金のない大学生のために学費を少しばかり支援するのに、何が問題か」「病気で金のない人間は人間ではないのか」といった言い合いは続くだろう。
「なぜ自分の子どもの食事を、ソウル市長やソウル市議会が決めるのか」といった根本的な問いに答える機会もあるかもしれないが、制度面からみれば、福祉問題は複数政党やグループの合意に基づいて決めるのが原則だ。倉庫や蔵にコメを満たすのが先か、あるいは分け与えるのが先かについて合意しなければならないのだ。この問題に関しては、大統領と各党の指導者たちは文字通り「超党派的」にならなければならない。
経済学者でハーバード大学のグレゴリー・マンキュー教授(52)は、今年初めにオバマ大統領にあてて公開の手紙を書いた。「進歩主義者らは景気刺激などの短期的な処方にこだわっているが、あなたは財政問題といった長期的な政策に集中すべきだ。所得の再分配に取り組むのもやめるべきだ。経済的なパイを切り分けるべきではない。その代わり、より多くのチャンスを作り、パイを大きくせよ。しかし相手となる政党を敵に回してはならない」
われわれが参考にすべき点もあるだろうが、福祉戦争が加熱して選挙が近づくにつれ、こうした忠告はおそらく耳に入らなくなるだろう。左派であれ右派であれ、政治的に生き残ることしか考えていないからだ。
キム・グァンイル副局長兼国際部長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
ヒトモドキにとって、やはり日本は理想郷だ。
【コラム】福祉戦争の塹壕に潜り込んだ人たち
左派勢力の攻撃は最終的に巨額の財政赤字につながるだろう。これに対して右派の反撃も、少しずつ左派の主張に巻き込まれ、同じように財政赤字の泥沼に陥るのは間違いない。一体何の話かというと、最近激しく議論されている福祉戦争についての話だ。今は機先を制するための小競り合いのようであり、また徐々に近づいている選挙を念頭に置いているかのようだが、いつの日か彼らは、財政赤字の泥沼で争う自分たちの姿に気づくことだろう。このところ、欧州の幾つかの国が財政破たんの危機にあるが、これも結局は福祉に巨額の予算を投入したからだ。しかし、わが国はこの事実から目を背けている。
連鎖攻撃はすでに始まっている。無償給食、無償保育、無償医療、無償(半額)教育まで、戦いの場はさまざまだ。一方が物価の安定に取り組んでいる傍ら、もう一方では旧正月用のギフトセットを準備しているわけだ。わずか2週間後、2月初めの旧正月連休では、各家庭で有権者が家族と「無償セット」の話に花を咲かせることだろう。
「福祉戦争」はまずは宣伝戦だ。これが一種のポピュリズムであることは、誰もが知っている。このままでは「無償住宅」「無償交通」まで突き進みかねないと誰が断言できるだろうか。売れ残りマンションを国が買い上げ、バスやタクシー運転手を公務員として採用すれば良いだけだ。フィンランドでは医師のおよそ70%が公務員だ。「戦闘的福祉」という言葉もすでに出回っている。こうなれば軍事資金が確保できているかに関係なく、票を獲得するのに有利な戦い方ならば、とりあえずやってみる価値はある。ただしフィンランドでは、所得の半分が税金だという事実は秘密にしておかねばならない。
無償とは「タダ」を意味する。彼らは有権者たちが無条件でタダを好むという、「検証された信念」を持って戦略を練っている。これは非常に無礼な戦略だ。哲学的に言えば、毎日1万3000回といわれる呼吸の際に吸い込む新鮮な空気、眠りにつき安いよう2000ルクス以上の光を照らし続ける冬の日光など、これらはすべて無償だ。しかし空気や日光を除く、例えばタダの昼食も必ず代償が求められる。
宣伝戦は言葉とスローガンが実弾となるが、「子どもに1回食事をさせるのに何の問題があるのか」という話は大砲の弾だ。わずか2年前には「狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)にかかった牛を食べろというのか」という一言で、ソウル・光化門は大騒ぎになった。今後も選挙がある度に、「金のない大学生のために学費を少しばかり支援するのに、何が問題か」「病気で金のない人間は人間ではないのか」といった言い合いは続くだろう。
「なぜ自分の子どもの食事を、ソウル市長やソウル市議会が決めるのか」といった根本的な問いに答える機会もあるかもしれないが、制度面からみれば、福祉問題は複数政党やグループの合意に基づいて決めるのが原則だ。倉庫や蔵にコメを満たすのが先か、あるいは分け与えるのが先かについて合意しなければならないのだ。この問題に関しては、大統領と各党の指導者たちは文字通り「超党派的」にならなければならない。
経済学者でハーバード大学のグレゴリー・マンキュー教授(52)は、今年初めにオバマ大統領にあてて公開の手紙を書いた。「進歩主義者らは景気刺激などの短期的な処方にこだわっているが、あなたは財政問題といった長期的な政策に集中すべきだ。所得の再分配に取り組むのもやめるべきだ。経済的なパイを切り分けるべきではない。その代わり、より多くのチャンスを作り、パイを大きくせよ。しかし相手となる政党を敵に回してはならない」
われわれが参考にすべき点もあるだろうが、福祉戦争が加熱して選挙が近づくにつれ、こうした忠告はおそらく耳に入らなくなるだろう。左派であれ右派であれ、政治的に生き残ることしか考えていないからだ。
キム・グァンイル副局長兼国際部長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
ヒトモドキにとって、やはり日本は理想郷だ。
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