補足
投稿者: ledzep9111 投稿日時: 2001/02/13 18:08 投稿番号: [820 / 60270]
ドイツとはよく比較され、負い目を感じている人もいるようですので、今のうちにはっきりとさせておかなければなりません。そもそもこれは二つの誤解から出発しています。誤解その1は、日本とドイツが戦争中に犯した罪は同じであると思われている点、誤解その2は、日本が行なった国家賠償よりドイツの個人補償の方がすぐれていると思われている点です。
引用 『異なる悲劇 日本とドイツ』文芸春秋
まず誤解その1について説明しましょう。確かに日本とドイツは第二次世界大戦で同盟国であり、同じ年に連合国側に敗戦したというような共通性があります。しかしドイツが犯し、裁かれた罪は、通常の「戦争犯罪」ではありませんでした。「戦争犯罪」というのは戦闘に伴って起きうる犯罪で、古今東西、戦争をした国は勝ち負けを問わずに犯しているものです。例えば捕虜の迫害や民間人の殺傷などを指し、これらの和解のために「講和」があるのです。ちなみに“勝てば官軍”の言葉どおり、米、英など連合国側の「戦争犯罪」は一切不問に付されています。
さてこれに対してドイツの犯した罪は、これら通常の「戦争犯罪」とは区別して「人道に対する罪」と呼ばれます。「人道に対する罪」とはナチスの特殊な人種差別思想に基づいて「劣等民族」であるとされた民族を絶滅しようとしたこと、あるいはドイツ人であっても障害者や病人など「劣等な遺伝子を持つ」とされた人々を強制的に安楽死させたり、不妊・断種手術を行なったりしたこと対する罪を言い、これにより600万人のユダヤ人が殺害されたことはあまりにも有名です。この他にも50万人のジプシーや200万人のポーランド人、それ以上といわれる旧ソ連人を殺害する一方で、外国から容姿の美しい少年少女を拉致し、ドイツ民族として育成するなどしていました。つまりナチスドイツはその独自の基準に照らして美しい者、秀でた者は人種的に生き、悪しき者、劣る者は地上から抹殺すべきであるという思想によって大量殺戮をしたという罪を負っているのです。
そして重要なのはこうした一連の政策が戦闘行為によって生じたものではないということです。なぜならば戦闘に投入しなければならない兵員や武器等を運ぶのに必要な車両が不足している時期に、ヨーロッパの各地から敵対している訳でもないユダヤ人をガス室に運ぶなどということは、軍事的利益とは相反しているからです。
そこで誤解その2とも関連しますが、日本で評価の高いドイツの個人補償は通常の「戦争犯罪」ではなく、この「人道に対する罪」に対してのみに支払われたもので、「戦争犯罪」に関してはドイツはまだ賠償を行なっていないのです。
一方、日本は戦争をして敗北したために「戦争犯罪」を裁かれることになりました。しかし日本には国の政策として組織的に民族抹殺(ホロコースト)を行なったという事実はなく、通常の「戦争犯罪」について国家として賠償し「講和」を結んだのです。つまり日本には国家賠償以外に個人補償を行なわなければならないような「人道に対する罪」がないのであって、日本とドイツのこの大きな違いはしっかり認識しておかなければなりません。
引用 『異なる悲劇 日本とドイツ』文芸春秋
まず誤解その1について説明しましょう。確かに日本とドイツは第二次世界大戦で同盟国であり、同じ年に連合国側に敗戦したというような共通性があります。しかしドイツが犯し、裁かれた罪は、通常の「戦争犯罪」ではありませんでした。「戦争犯罪」というのは戦闘に伴って起きうる犯罪で、古今東西、戦争をした国は勝ち負けを問わずに犯しているものです。例えば捕虜の迫害や民間人の殺傷などを指し、これらの和解のために「講和」があるのです。ちなみに“勝てば官軍”の言葉どおり、米、英など連合国側の「戦争犯罪」は一切不問に付されています。
さてこれに対してドイツの犯した罪は、これら通常の「戦争犯罪」とは区別して「人道に対する罪」と呼ばれます。「人道に対する罪」とはナチスの特殊な人種差別思想に基づいて「劣等民族」であるとされた民族を絶滅しようとしたこと、あるいはドイツ人であっても障害者や病人など「劣等な遺伝子を持つ」とされた人々を強制的に安楽死させたり、不妊・断種手術を行なったりしたこと対する罪を言い、これにより600万人のユダヤ人が殺害されたことはあまりにも有名です。この他にも50万人のジプシーや200万人のポーランド人、それ以上といわれる旧ソ連人を殺害する一方で、外国から容姿の美しい少年少女を拉致し、ドイツ民族として育成するなどしていました。つまりナチスドイツはその独自の基準に照らして美しい者、秀でた者は人種的に生き、悪しき者、劣る者は地上から抹殺すべきであるという思想によって大量殺戮をしたという罪を負っているのです。
そして重要なのはこうした一連の政策が戦闘行為によって生じたものではないということです。なぜならば戦闘に投入しなければならない兵員や武器等を運ぶのに必要な車両が不足している時期に、ヨーロッパの各地から敵対している訳でもないユダヤ人をガス室に運ぶなどということは、軍事的利益とは相反しているからです。
そこで誤解その2とも関連しますが、日本で評価の高いドイツの個人補償は通常の「戦争犯罪」ではなく、この「人道に対する罪」に対してのみに支払われたもので、「戦争犯罪」に関してはドイツはまだ賠償を行なっていないのです。
一方、日本は戦争をして敗北したために「戦争犯罪」を裁かれることになりました。しかし日本には国の政策として組織的に民族抹殺(ホロコースト)を行なったという事実はなく、通常の「戦争犯罪」について国家として賠償し「講和」を結んだのです。つまり日本には国家賠償以外に個人補償を行なわなければならないような「人道に対する罪」がないのであって、日本とドイツのこの大きな違いはしっかり認識しておかなければなりません。
これは メッセージ 819 (Baka_Killer_2001 さん)への返信です.
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