日韓古代史考
投稿者: nobuo_shoudoshima 投稿日時: 2003/02/21 23:08 投稿番号: [91 / 6952]
以下はあちこちに書いた文ですが、韓国人との討論でも概ね賛同を得た文章です。
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私が朝鮮古代史について知ることは少ないが、半島における(信頼できる)最も古い文献資料は12〜13cの 「三国史記」と「三国遺事」であり、それ以前となると中国の史書の記述や日本書紀、古事記を参考にしていると聞く。
日本の場合も8cに「日本書紀」「古事記」が編纂され、また、中国の歴史書との比較対照から 研究が古くから進んでいた大和朝廷の覇権が確立してからの歴史よりも古い時代については、まだまだ謎が多いとされている。
一昔前には、古代の日本と朝鮮の関係について語ると「日韓同祖論」との関わりを攻撃される傾向があった。
天皇の百済に関する発言は日本でも多く報道された。
http://www.asahi.com/international/aan/hatsu/hatsu020110.html
天皇家と古代朝鮮に深い関わりがあったことは多くの日本人が知っている。
とくに戦前は「日韓同祖論」として広く知られていた。
「日韓同祖論」とは、
『日本と朝鮮は古代史に見られるように歴史的にも深い関わりがあり、一衣帯水の兄弟であった。しかし、朝鮮半島においては異民族の圧力などによって、何度も王朝が交代した。一方、大日本帝国においては万世一系の天皇家が君臨してきた。したがって、古代百済からの正統的な血統である天皇の名の下に大日本帝国が朝鮮半島を支配するのは正当な理由がある』
という理論である。
戦前は朝鮮支配を正当化する理論として使われた。
戦後、「日韓同祖論」は左翼文化人や韓国側から批判された。
皮肉なことに、近年では韓国人がこの理論に基づいた発言を繰り返すことが多い。
だから、私は現在の韓国人が古代の日本との関わりを強調するのには違和感を感じる。おそらく、昔からの研究者も違和感を感じると思う。
また、民族identityの成立について考えてみたい。
先ず、歴史上のどの時点から現在の日本人のidentityを主張できるか?という話をしたいと思う。
一般に現在の日本人は縄文人と弥生人の混血であるという説が有力であった。
最近の学説も基本的に古代における混血説を覆してはいない。
考古学レベルの話では(問題はあったが)10万年単位の昔から日本列島に人間がいたことは確かである。
しかし、私は「日本人」が生まれたのは早く見積もっても大和朝廷の覇権が確立して以降、つまり、7世紀前後ではないかと考える。
それ以前は土着の勢力や半島と日本に基盤をもつ勢力などの混在であり、現在の日本人との間でidentityが主 張できるかというと、それは難しいと思う。
(早く見積もっても7世紀前後と書いたが、それ以降も長く混在があったことは確かであろう。 東北地方の蝦夷征伐の記録などもある。例えば宮崎駿のanime「もののけ姫」は、おそらく室町時代という設定だが、主人公のASHITAKAは蝦夷の王子である。アイヌや沖縄については もっと新しい。)
では、朝鮮についてはどうか?
古代においては朝鮮半島と日本列島に基盤をもつ勢力もあったとされるが、広域にわたって勢力を維持するのには無理があり、6〜7世紀ごろには半島と日本列島とは分離したと考えられる。
私は朝鮮古代史には詳しくは無いが、朝鮮でも10万年単位の昔から人類が生活していたことは確実だと思う。 ただ、この場合も多くの民族の混在であったことが知られている。
だが、日本人の場合と同様に現在の朝鮮人との間でidentityが主張できるのは歴史上のどの時点からか、ということになると、私は日本の場合と同じく古代における政権の範囲と覇権が確立してから後のことと考える。
朝鮮半島の場合は高麗王朝成立前後と考えるのが妥当だと思う。
私は、それ以前の歴史について、現在の日本人と韓国人が政治的なIdeologieの道具として扱うのは民族的な連続性、identityが主張できない以上、nonsenseだと思う。
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私が朝鮮古代史について知ることは少ないが、半島における(信頼できる)最も古い文献資料は12〜13cの 「三国史記」と「三国遺事」であり、それ以前となると中国の史書の記述や日本書紀、古事記を参考にしていると聞く。
日本の場合も8cに「日本書紀」「古事記」が編纂され、また、中国の歴史書との比較対照から 研究が古くから進んでいた大和朝廷の覇権が確立してからの歴史よりも古い時代については、まだまだ謎が多いとされている。
一昔前には、古代の日本と朝鮮の関係について語ると「日韓同祖論」との関わりを攻撃される傾向があった。
天皇の百済に関する発言は日本でも多く報道された。
http://www.asahi.com/international/aan/hatsu/hatsu020110.html
天皇家と古代朝鮮に深い関わりがあったことは多くの日本人が知っている。
とくに戦前は「日韓同祖論」として広く知られていた。
「日韓同祖論」とは、
『日本と朝鮮は古代史に見られるように歴史的にも深い関わりがあり、一衣帯水の兄弟であった。しかし、朝鮮半島においては異民族の圧力などによって、何度も王朝が交代した。一方、大日本帝国においては万世一系の天皇家が君臨してきた。したがって、古代百済からの正統的な血統である天皇の名の下に大日本帝国が朝鮮半島を支配するのは正当な理由がある』
という理論である。
戦前は朝鮮支配を正当化する理論として使われた。
戦後、「日韓同祖論」は左翼文化人や韓国側から批判された。
皮肉なことに、近年では韓国人がこの理論に基づいた発言を繰り返すことが多い。
だから、私は現在の韓国人が古代の日本との関わりを強調するのには違和感を感じる。おそらく、昔からの研究者も違和感を感じると思う。
また、民族identityの成立について考えてみたい。
先ず、歴史上のどの時点から現在の日本人のidentityを主張できるか?という話をしたいと思う。
一般に現在の日本人は縄文人と弥生人の混血であるという説が有力であった。
最近の学説も基本的に古代における混血説を覆してはいない。
考古学レベルの話では(問題はあったが)10万年単位の昔から日本列島に人間がいたことは確かである。
しかし、私は「日本人」が生まれたのは早く見積もっても大和朝廷の覇権が確立して以降、つまり、7世紀前後ではないかと考える。
それ以前は土着の勢力や半島と日本に基盤をもつ勢力などの混在であり、現在の日本人との間でidentityが主 張できるかというと、それは難しいと思う。
(早く見積もっても7世紀前後と書いたが、それ以降も長く混在があったことは確かであろう。 東北地方の蝦夷征伐の記録などもある。例えば宮崎駿のanime「もののけ姫」は、おそらく室町時代という設定だが、主人公のASHITAKAは蝦夷の王子である。アイヌや沖縄については もっと新しい。)
では、朝鮮についてはどうか?
古代においては朝鮮半島と日本列島に基盤をもつ勢力もあったとされるが、広域にわたって勢力を維持するのには無理があり、6〜7世紀ごろには半島と日本列島とは分離したと考えられる。
私は朝鮮古代史には詳しくは無いが、朝鮮でも10万年単位の昔から人類が生活していたことは確実だと思う。 ただ、この場合も多くの民族の混在であったことが知られている。
だが、日本人の場合と同様に現在の朝鮮人との間でidentityが主張できるのは歴史上のどの時点からか、ということになると、私は日本の場合と同じく古代における政権の範囲と覇権が確立してから後のことと考える。
朝鮮半島の場合は高麗王朝成立前後と考えるのが妥当だと思う。
私は、それ以前の歴史について、現在の日本人と韓国人が政治的なIdeologieの道具として扱うのは民族的な連続性、identityが主張できない以上、nonsenseだと思う。
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これは メッセージ 77 (sadamraden さん)への返信です.
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