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日経のコラムから (1)

投稿者: jgeilsbandfreek 投稿日時: 2006/09/29 09:21 投稿番号: [3068 / 10735]
新・華夷秩序と韓国(9/8)

自民党総裁選への立候補を表明する安倍晋三官房長官

  日本と中国は「靖国」を巡って生じた亀裂の修復に水面下で動く。しかし、韓国政府は依然、強固な反日を続ける。なぜだろうか。

水面下で変化する日中

  前回のコラム「始まった分裂と妥協」(8月18日)で「日本は、靖国を巡って生まれた国内の亀裂の修復を急ぐだろう」と書いた。日本が具体的に「靖国問題」をどう処理するかはまだ不明だ。ただ、「外国の内政干渉は排除すべきだ。同時に外国との摩擦を減らすべきだ」という世論の最大公約数を反映した行動になるに違いない。

  一方、中国も日本に関係改善のサインを送っている。政府当局者だけではなく、日本研究者らも総動員する本格的な動きだ。日本の世論が「反中」でまとまったら中国にとって損、との極めて実利的な判断からだ。

  双方の思惑があいまって、日本で安倍晋三・新政権が誕生するのを期に、日中関係には新しい展開があると見る人が増えている。もちろん、基本的には双方の警戒感は高まる一方なので、本格的な両国関係の安定にはほど遠いだろう。ただ、靖国で起きた「小競り合い」くらいは修復するものになるだろう。

変化を無視する韓国

  韓国はなぜか、こうした変化に気がつかない。それは大きく分けて2つ理由があると思われる。ひとつは、韓国人の朱子学的、観念論的発想からだ。

  韓国人の多くは靖国批判を、「高い道徳性を誇る韓国人が、誤った歴史観から抜け出ていない小泉首相や日本を叱る」という道徳的次元でとらえがちだ。だが、日中間で争われた「靖国」は、いや、外交と言うものはそもそも実利的、あるいは現実的なものだ。

  中国は当初、「日本の国内対立を利用すれば、小泉政権を孤立させることでコントロールできる」と判断、攻勢に出た。だが、日本の世論は逆に硬化し、反中ムードが高まった。小泉孤立化どころか、「反中」を核に靖国支持が増え、日本人の団結心が強まった。日本の国内対立が利用できない、あるいは逆効果と判断すれば、当然、中国は戦術を変えるだろう。

  一方、日本。「中国の内政干渉は許すべきではない」と考える人の中にも「中国とは協力すべき懸案も多い」との認識を持つ人は多い。たとえば朝鮮半島問題。北朝鮮が崩壊した後の処理などは、日中の利害が相当部分で一致する。この発想は、北朝鮮問題が煮詰まっているなか、外交の大枠で協力の余地を残すために、部分では何らかの妥協をしておく、という行動につながろう。

  一連の動きは外交ゲームと表現した方が正確なのだが、「正邪を正す倫理的行動」と見る韓国人からすれば、「靖国」で安易な妥協などはありえない、というのが普通の感覚なのだ。


(2)に続きます。
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