「欝陵之東島嶼相望接于倭境」の解釈
投稿者: ararenotomo1 投稿日時: 2008/05/29 23:17 投稿番号: [16721 / 18519]
yabutarou01さん
もう私の出る幕ではないと思っていたのですが、いろいろとご教示を頂いたyabutarou01さんが反論を寄せられたので、お答えいたします。
「于」についての講義を有難うございます。ほぼ同感です。
yabutarou01さんは「欝陵之東島嶼相望接于倭境」を「欝陵ノ東島嶼ヲ相望ミ倭境ト接ス」と読んでおられます。
私は「欝陵ノ東ニ島嶼ヲ相望ム、于(ここ)倭境ト接ス」と読みました。せっかく「于」という字を使っているので、それを活かしたまでです。「于」は確かにあまり意味のない言葉ですから、これを略すると「欝陵ノ東ニ島嶼ヲ相望ム、倭境ト接ス」となり、読み方はほとんど同じです。
異なるのはその解釈と思います。yabutarou01さんは「欝陵島の東に島嶼が見え、(欝陵島の東は)倭国との国境に接している」との新しい解釈を示されました。しかし私は、「島嶼」の修飾語に使った「欝陵島の東」を、「(欝陵島の東は)倭国との国境に接している」と今度は主語としたことに疑問を感じます。「倭国との国境に接している」のは、すぐ前にある「島嶼」で、それが主語であることを今まで誰も疑っていません。主語の明確な英語で、Gerry Bevers氏は「欝陵之東島嶼相望接于倭境」を“Visible to the east of Ulleung is an island that is on the border of Japan.”と訳し、「島嶼」が主語です。もっともこの英文は「接」の訳が間違っており、正しくはNo.16569で書いたように、“an island that is adjacent to the border of Japan” です。
ただし、「島嶼相望」を略し、「欝陵之東接于倭境」ならば「欝陵島の東は倭国との国境に接している」で良いでしょう。yabutarou01さんが述べておられるように、「この解釈では欝陵島の東方の内、欝陵島と「島嶼」の間に国境があるのか「島嶼」と倭国の間に国境があるのかを判別することができません。」そこでyabutarou01さんは、「欝陵之東島嶼相望其島接于倭境」と、「其島」を入れれば、「島嶼」と倭国の間に倭境があるとことが判る、とされました。「其島」を入れたのは、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」だけでは、「島嶼」と倭国の間に倭境があるとすることは出来ない、と言いたかったのではないかと推察します。
しかし私は、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」だけで、yabutarou01さん以外の全ての人が、すぐ前の「島嶼」を主語として、「島嶼ハ倭境ト接ス」と読んでいますから、倭境は「島嶼」と倭国の間にある、としてよいと思います。
yabutarou01さんは、「対馬の北にプサンを望み韓国との国境に接している。」という文章から、「韓国との国境はプサンと韓国との間にあるのではなく対馬とプサンとの間にあると解釈しても何の問題もありませんね。」と述べておられます。そうでしょうか?そう言えるのは、プサンが韓国第二の都市と周知しているからでしょう。
上記の日本語の文章を、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」に対応させると「対馬之北釜山相望接于韓国境」となり、「対馬ノ北釜山ヲ相望ミ韓国境ト接ス」と読めます。これは、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」の解釈と同様に、「対馬の北に釜山を望み釜山は韓国との国境に接している」と解釈することができます。従って、「韓国との国境はプサンと韓国との間にある」ことになります。
「韓国との国境は対馬とプサンとの間にある」とするには、日本語の文章を「対馬の北にプサンを望み「対馬」は韓国との国境に接している。」とし、漢文を「対馬之北釜山相望対馬接于韓国境」とする必要があるでしょう。
もう私の出る幕ではないと思っていたのですが、いろいろとご教示を頂いたyabutarou01さんが反論を寄せられたので、お答えいたします。
「于」についての講義を有難うございます。ほぼ同感です。
yabutarou01さんは「欝陵之東島嶼相望接于倭境」を「欝陵ノ東島嶼ヲ相望ミ倭境ト接ス」と読んでおられます。
私は「欝陵ノ東ニ島嶼ヲ相望ム、于(ここ)倭境ト接ス」と読みました。せっかく「于」という字を使っているので、それを活かしたまでです。「于」は確かにあまり意味のない言葉ですから、これを略すると「欝陵ノ東ニ島嶼ヲ相望ム、倭境ト接ス」となり、読み方はほとんど同じです。
異なるのはその解釈と思います。yabutarou01さんは「欝陵島の東に島嶼が見え、(欝陵島の東は)倭国との国境に接している」との新しい解釈を示されました。しかし私は、「島嶼」の修飾語に使った「欝陵島の東」を、「(欝陵島の東は)倭国との国境に接している」と今度は主語としたことに疑問を感じます。「倭国との国境に接している」のは、すぐ前にある「島嶼」で、それが主語であることを今まで誰も疑っていません。主語の明確な英語で、Gerry Bevers氏は「欝陵之東島嶼相望接于倭境」を“Visible to the east of Ulleung is an island that is on the border of Japan.”と訳し、「島嶼」が主語です。もっともこの英文は「接」の訳が間違っており、正しくはNo.16569で書いたように、“an island that is adjacent to the border of Japan” です。
ただし、「島嶼相望」を略し、「欝陵之東接于倭境」ならば「欝陵島の東は倭国との国境に接している」で良いでしょう。yabutarou01さんが述べておられるように、「この解釈では欝陵島の東方の内、欝陵島と「島嶼」の間に国境があるのか「島嶼」と倭国の間に国境があるのかを判別することができません。」そこでyabutarou01さんは、「欝陵之東島嶼相望其島接于倭境」と、「其島」を入れれば、「島嶼」と倭国の間に倭境があるとことが判る、とされました。「其島」を入れたのは、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」だけでは、「島嶼」と倭国の間に倭境があるとすることは出来ない、と言いたかったのではないかと推察します。
しかし私は、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」だけで、yabutarou01さん以外の全ての人が、すぐ前の「島嶼」を主語として、「島嶼ハ倭境ト接ス」と読んでいますから、倭境は「島嶼」と倭国の間にある、としてよいと思います。
yabutarou01さんは、「対馬の北にプサンを望み韓国との国境に接している。」という文章から、「韓国との国境はプサンと韓国との間にあるのではなく対馬とプサンとの間にあると解釈しても何の問題もありませんね。」と述べておられます。そうでしょうか?そう言えるのは、プサンが韓国第二の都市と周知しているからでしょう。
上記の日本語の文章を、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」に対応させると「対馬之北釜山相望接于韓国境」となり、「対馬ノ北釜山ヲ相望ミ韓国境ト接ス」と読めます。これは、「欝陵之東島嶼相望接于倭境」の解釈と同様に、「対馬の北に釜山を望み釜山は韓国との国境に接している」と解釈することができます。従って、「韓国との国境はプサンと韓国との間にある」ことになります。
「韓国との国境は対馬とプサンとの間にある」とするには、日本語の文章を「対馬の北にプサンを望み「対馬」は韓国との国境に接している。」とし、漢文を「対馬之北釜山相望対馬接于韓国境」とする必要があるでしょう。
これは メッセージ 16620 (yabutarou01 さん)への返信です.
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