竹島

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Re: 芹田健太郎氏の日韓領土問題打開策

投稿者: ararenotomo 投稿日時: 2006/11/24 21:15 投稿番号: [15179 / 18519]
芹田健太郎氏は「日韓間領土問題の大胆な打開策:竹島を「消す」ことが唯一の解決法だ」(中央公論2006年11月号)で、「日本人が韓国人との和解の印に、日本が竹島を韓国に譲渡または放棄し、韓国の竹島に対する主権を認め、同時に、西日本海での魚業資源の保全のため日韓がそれぞれ資源管理を進めることができるように鬱陵島と隠岐諸島を基点として排他的経済水域の境界画定を行う。そして、竹島は自然に戻し、自然保護区として十二カイリの漁業禁止水域を設け、すべての国の科学者に解放する。」という案を示しました。

この提案には正直、私は大変驚きました。

芹田教授は、『日本の領土』(中公叢書, 2002)や『島の領有と経済水域の境界画定』(有信堂, 1999)で竹島問題を論じています。その中で、竹島は古くからの韓国領土であるという韓国の主張は、「今日の竹島が古くから韓国領土であったとする主張は必ずしも充分な歴史的根拠をもつものではない。」「今日の竹島が鬱陵島の属島であると断言することはできまい。」「歴史的には韓国の支配は今日の竹島には一度も及んでいなかった、と推察される。」「竹島が歴史的に韓国に属すべき正当な理由は見出し難い。」等と否定しました。

一方、日本の主張に対しては、「大谷・村川両家は竹島に渡る途中にある松島も経営し、一六六一年頃新たに松島への渡航免許も下された。」「鬱陵島渡航禁止後も今日の竹島への渡航は禁止されることがなく、- - 『竹島図説』には「隠岐国松島」という表現があり、- - 松島が日本領であることが示されている。」「一八八三年の日本人一括引き上げの後も、日本の各地から鬱陵島へ渡航する者は跡を絶たなかったようであり、竹島経営も進められていった。」等と記し、「日本で日本の領土と考え、日本の領土として扱い、他国がそれを争わなければ、それで領有するには充分であった」として、日本による1905年の領土編入措置を認めました。

この様な芹田教授の所論は、外務省HPの「竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土である。」に通じるものがあり、芹田健太郎氏は「竹島日本領派」と目されてきました(Nos.806, 10390, 10391)。その芹田氏が「竹島放棄論」ともいうべき、全く大胆な提案をされたことに、「竹島日本領派」の方々は戸惑いと失望、そしてpuracyaka0414さん(No.15138)のように、激しい怒りを感じられたと思います。

芹田教授は1999年に竹島と尖閣諸島を自然保護区にすることを提案しました。ただし、芹田(2002)では国家の主権主張は凍結し、また「政治は国民と領土を守ることを忘れていないか」(中央公論2004年10月号)では日本・韓国共同の管理下に置く、というものでした。ところが今回の提案では、「日本が竹島を韓国に譲渡または放棄」とまで踏み込みました。しかし、「竹島は我が国固有の領土」という外務省見解を残したまま、ただ単に植民地支配について、「韓国民に対し反省と心からのお詫びの気持ち」で「韓国の竹島に対する主権を認め」るのでは、日本人は勿論、韓国人も釈然としないでしょう。

従って、puracyaka0414さんの指摘「大国である日本は紛争の平和的解決のための制度そのものに対して責任を負わなければなりません。韓国の不法行為を追認するがごとき態度は、結局は「やった者勝ち」の風潮を生むことでしょう。」は当然で、芹田氏はそれに答える責任があると思います。

下條正男氏も「竹島問題と日本の課題」(岩下明裕編『国境・誰がこの線を引いたのか―日本とユーラシア』北大出版会, 2006)で、外務省を次のように批判しています。「韓国側は一九〇〇年の時点で、竹島は韓国領になっていたと主張するのです。(中略)これに対しても、日本の外務省は目ぼしい反論をしていません。日本は一九六五年前後の説を使って、四〇年前の説を繰り返すだけなのです。日本側は韓国側の新たな知見に対抗すべき論拠をもっていないのです。」

もしそうならば、「竹島は我が国固有の領土」とは、もはや言えないでしょう。しかしながら、そこのところは曖昧にして、元禄9(1696)年「竹島一件」落着の際、老中阿部豊後守正武が諭したように、「国家若兵威を以て是に臨まは、何をもとむとしてか得へからさらむ、但無用小島の故を以て、好ミを隣国に失する計の得たるにあらす、- - 其相争ふてやまさらむよりは、各無事ならむにハしかし、」(松浦允任『朝鮮通交大紀』1725, 田中健夫・田代和生校訂, 名著出版, 1978)とするもまた、日本人の良き知恵かもしれません。
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