北朝鮮アサリ「国産」に
投稿者: honto_gou 投稿日時: 2005/01/11 15:57 投稿番号: [2033 / 7270]
第1部・変わる食材/5
北朝鮮アサリ「国産」に
◇輸入後、干潟で変身−−「蓄養」「養殖」解釈あいまい
酒蒸し、みそ汁、バター焼き−−。日本人の胃袋に収まるアサリの6割は北朝鮮、中国、韓国などからの輸入品だ。輸入の3分の2を占めるのは北朝鮮産だが、店頭ではその表示をほとんど見かけない。北朝鮮アサリは一体どこへ消えたのか。
有明海の干満差は日本一大きい。熊本県玉名市沖。大潮の干潮時には約1・5キロも潮が引く。沖合の干潟で漁師たちは腰をかがめて天然アサリを掘る。大潮になった12日、手前の防潮堤防近くに広がる区画で、砂を満載したトラックがエンジン音を響かせていた。
高さ約50センチのくいで囲まれた広大な区画を、アサリ掘りの男性が説明した。「あそこは蓄養場。秋から春にかけて運んできた外国産のアサリを入れる。砂をまくのはその準備だ」
北朝鮮などの輸入アサリが「国産」に変わる現場の一つがここだった。複数の輸入業者があっさり認めた。「(蓄養場に)入れて2〜3カ月たてば、地元産と表示していい。知事の免許を受けた区画だから」「数カ月入れれば、殻の色も味も変わる。有明で育ったことになる」
有明海沿岸には、熊本県が「養殖用」漁業権を地元漁協に与えている場所が13区画ある。輸入業者は漁協から組合員として借り、蓄養場として使う。本来は、輸送で弱ったアサリの鮮度を回復させたり出荷を調整するための天然の保管倉庫だ。
「アサリの蓄養は、広い意味で養殖に近い」と熊本県漁政課はみなしている。このため、輸入業者の多くは蓄養場を「県のお墨付きを得た養殖アサリの産地」と受けとめているのだった。
だが国の見解は違う。九州農政局表示・規格課が言う。「最も長く育った所を産地表示するのがルール。生育に2〜3年かかるアサリを数カ月間蓄養しても、養殖とは呼べないし、国産にもならない」。この蓄養場というグレーゾーンがアサリの変身を許している。
アサリの流通は複雑だ。有明海に限らず、よその海域で採れた稚貝や成貝を別の海に移すことは珍しくない。貝に印はついていないので、産地があいまいなまま取引されることも多い。
「スーパーの仕入れ担当者は『国産』ばかり求めてくる」と関東地方の水産会社社長はぼやく。こんなからくりも明かした。「輸入業者はアサリの出し入れを地元漁師に頼む。出す時に『当漁協の組合員が採貝しました』という書類をもらう。これが産地証明書として小売りまでついて回る」
輸入アサリは80年代後半に増え始めた。当初は韓国、次いで中国。北朝鮮産は95年ごろから急増した。中国に隣接する鴨緑江河口付近が漁場。価格は国産の半分程度だ。約20年前に輸入を始めた熊本市の水産卸、川上海商の川上鉄弥社長は「安くて、次第に品質も良くなった」と振り返る。
ところが山口県内の水産業者は意外な言葉を口にした。「最近は、北朝鮮産とされるアサリの中に中国産も少なくない」
96年、中国産から下痢性貝毒が検出され、貝毒検査が義務づけられた。この業者は「検査の手間やコストを敬遠した中国側業者が北朝鮮から輸出証明書を買って、中国産を北朝鮮産として持ち込んだ。北朝鮮産が急増したのはこのため。しょせん、同じ海域で採れたもの。検査逃れは誰もが知っていた」と明かす。
国産アサリの漁獲高は83年の16万トンをピークに減り、昨年3万6000トン。10万トン以上と言われる消費量を満たすため輸入は欠かせない。中国・北朝鮮産アサリは11月ごろから本格的に、店頭に出回り始める。
福岡市中央区の柳橋連合市場にある鮮魚店「土井良(どいら)」。アサリの箱に「韓国産」の札が並ぶ。国産は少ない。「卸業者に尋ねると『有明海で採った』と言う。念押しすると『実は韓国産』。どちらで売るかは小売りの意識次第」。経営する篠崎健二さんが苦笑する。「国産はコクがあり、みそ汁などに向いている。バター焼きなら大粒の韓国産がうまい。産地を偽るのはよくないが、近ごろの消費者が味より産地を気にするのも事実です」
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/shoku/archive/news/2004/10/18/20041018ddm003070126000c.html (リンク切れ)
毎日新聞 10月18日
・・・
食欲の果てに:第1部・変わる食材 読者の反響/上 食材の未来に不安の声
(略)
北朝鮮アサリ「国産」に(同18日掲載)は中国・北朝鮮産アサリがいつの間にか国産アサリに化けてしまう実態に迫った。実際にアサリ流通に従事している人からの反響が多かった。
http
◇輸入後、干潟で変身−−「蓄養」「養殖」解釈あいまい
酒蒸し、みそ汁、バター焼き−−。日本人の胃袋に収まるアサリの6割は北朝鮮、中国、韓国などからの輸入品だ。輸入の3分の2を占めるのは北朝鮮産だが、店頭ではその表示をほとんど見かけない。北朝鮮アサリは一体どこへ消えたのか。
有明海の干満差は日本一大きい。熊本県玉名市沖。大潮の干潮時には約1・5キロも潮が引く。沖合の干潟で漁師たちは腰をかがめて天然アサリを掘る。大潮になった12日、手前の防潮堤防近くに広がる区画で、砂を満載したトラックがエンジン音を響かせていた。
高さ約50センチのくいで囲まれた広大な区画を、アサリ掘りの男性が説明した。「あそこは蓄養場。秋から春にかけて運んできた外国産のアサリを入れる。砂をまくのはその準備だ」
北朝鮮などの輸入アサリが「国産」に変わる現場の一つがここだった。複数の輸入業者があっさり認めた。「(蓄養場に)入れて2〜3カ月たてば、地元産と表示していい。知事の免許を受けた区画だから」「数カ月入れれば、殻の色も味も変わる。有明で育ったことになる」
有明海沿岸には、熊本県が「養殖用」漁業権を地元漁協に与えている場所が13区画ある。輸入業者は漁協から組合員として借り、蓄養場として使う。本来は、輸送で弱ったアサリの鮮度を回復させたり出荷を調整するための天然の保管倉庫だ。
「アサリの蓄養は、広い意味で養殖に近い」と熊本県漁政課はみなしている。このため、輸入業者の多くは蓄養場を「県のお墨付きを得た養殖アサリの産地」と受けとめているのだった。
だが国の見解は違う。九州農政局表示・規格課が言う。「最も長く育った所を産地表示するのがルール。生育に2〜3年かかるアサリを数カ月間蓄養しても、養殖とは呼べないし、国産にもならない」。この蓄養場というグレーゾーンがアサリの変身を許している。
アサリの流通は複雑だ。有明海に限らず、よその海域で採れた稚貝や成貝を別の海に移すことは珍しくない。貝に印はついていないので、産地があいまいなまま取引されることも多い。
「スーパーの仕入れ担当者は『国産』ばかり求めてくる」と関東地方の水産会社社長はぼやく。こんなからくりも明かした。「輸入業者はアサリの出し入れを地元漁師に頼む。出す時に『当漁協の組合員が採貝しました』という書類をもらう。これが産地証明書として小売りまでついて回る」
輸入アサリは80年代後半に増え始めた。当初は韓国、次いで中国。北朝鮮産は95年ごろから急増した。中国に隣接する鴨緑江河口付近が漁場。価格は国産の半分程度だ。約20年前に輸入を始めた熊本市の水産卸、川上海商の川上鉄弥社長は「安くて、次第に品質も良くなった」と振り返る。
ところが山口県内の水産業者は意外な言葉を口にした。「最近は、北朝鮮産とされるアサリの中に中国産も少なくない」
96年、中国産から下痢性貝毒が検出され、貝毒検査が義務づけられた。この業者は「検査の手間やコストを敬遠した中国側業者が北朝鮮から輸出証明書を買って、中国産を北朝鮮産として持ち込んだ。北朝鮮産が急増したのはこのため。しょせん、同じ海域で採れたもの。検査逃れは誰もが知っていた」と明かす。
国産アサリの漁獲高は83年の16万トンをピークに減り、昨年3万6000トン。10万トン以上と言われる消費量を満たすため輸入は欠かせない。中国・北朝鮮産アサリは11月ごろから本格的に、店頭に出回り始める。
福岡市中央区の柳橋連合市場にある鮮魚店「土井良(どいら)」。アサリの箱に「韓国産」の札が並ぶ。国産は少ない。「卸業者に尋ねると『有明海で採った』と言う。念押しすると『実は韓国産』。どちらで売るかは小売りの意識次第」。経営する篠崎健二さんが苦笑する。「国産はコクがあり、みそ汁などに向いている。バター焼きなら大粒の韓国産がうまい。産地を偽るのはよくないが、近ごろの消費者が味より産地を気にするのも事実です」
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/shoku/archive/news/2004/10/18/20041018ddm003070126000c.html (リンク切れ)
毎日新聞 10月18日
・・・
食欲の果てに:第1部・変わる食材 読者の反響/上 食材の未来に不安の声
(略)
北朝鮮アサリ「国産」に(同18日掲載)は中国・北朝鮮産アサリがいつの間にか国産アサリに化けてしまう実態に迫った。実際にアサリ流通に従事している人からの反響が多かった。
http
これは メッセージ 2032 (honto_gou さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1835396/bdibf4bcta4na4bfa4aa4nffc4z5doc0bel_1/2033.html