憂楽帳:勇気
投稿者: japanese_chosun 投稿日時: 2007/07/07 15:02 投稿番号: [34515 / 35788]
嫌な思い出がある。東京で暮らしていた高校時代、バスで帰宅中の時の出来事だ。
乗客は私と若い女性だけ。向き合う形で座っていた。そこに中年の男が乗ってきて女性の横に座った。不自然だった。男はコートを自分と女性の腹部を覆うように置いた。コートの下で男の手が動いたように見えた。
驚いて女性を見ると、必死に抵抗しているようだった。男を見るとにらまれた。どうしていいか分からず、目をそらしてしまった。結局、女性は次の停留所で降りた。
少し前、JR北陸線の特急車内で起きた強姦(ごうかん)事件で、他の乗客約40人が何もできなかったというニュースが話題になった。正直に言えば、私はバッシングを受けた40人に同情してしまった。「そんなに簡単なことではない」と。
でも、やはり正しくない。仮に乗り合わせたのがたった一人でも、見て見ぬふりはすべきではないのだ。たとえ周囲は許してくれたとしても、本人はずっと後悔する。
30年前の自らを振り返ると何も語る資格はないが、そんな勇気だけは取り戻したいと思う。【後藤浩明】
毎日新聞
2007年7月5日
西部夕刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yuuraku/news/20070705ddg041070008000c.html
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